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本日はレセプトチェックのコツその③と題しまして
傷病名とお薬・検査項目との関係についてお伝えします。
レセプトの点数の見方
このレセプトの中央から下にかけての部分に
実際の診療内容と点数が記載されることになります。
左側が診療区分ごとの点数の合計です。
例えば上の図では12「再診」の区分に点数×1回という風に記載されていますが、
この内訳は右側になります。
点数の合計などはコンピューターがもちろんやってくれますので
チェックすべきは右側になります。
右側には、
処方箋を発行したらお薬の名前が、
検査をしたら検査項目や内容が記載されます。
このお薬・検査項目と傷病名のリンクが、
レセプトチェックの最大の山場かつ力を入れるべき点です。
お薬には適用する傷病が基本的に決まっている
例えば、右側の内訳をみて「ノルバスク」というお薬の名前が記載されており
院外処方箋として発行されたことが分かったとします。
レセプトチェックのベテラン選手になってくると
ノルバスク=高血圧の薬、という関連付けが頭にインプットされていますので、
傷病名欄に「高血圧」があるか、をチェックすることになります。
ベテランになる前の「ひよっこ」だと、
このお薬と病名の関連付けはまだ出来ません。
では、どうすればよいか。
「ひよっこ」はどうしても病名に目が行きがちですが
先に見るべきはお薬とその適用病名です!
この「ノルバスク」と「高血圧」の例で示すと
傷病名に高血圧が記載されていない場合、
傷病名を眺めているだけでは絶対に病名が漏れているコトに気が付きません。
それよりも記載されている
「ノルバスク」について何の病気に対するお薬なのか、
を調べるべきです。
調べ方は電子カルテ採用であれば
電子カルテのカルテ内容から検索できますし、
紙カルテであれば、こういう本が病院であれば必ず置いてあるので
コレで調べます。
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地道ですが、病名とお薬が関連付けられるようになるまで
このコツコツと調べる作業は続きます。
検査項目と病名の対応
病院ではお薬を出すだけではありません。
様々な検査を行って、疑われる病気をチェックしていきます。
血液検査
生理検査
放射線検査
などなど。
人体のあらゆる部分について、イロイロな検査をすることができます。
検査をするのはどんなときかを考えると
病気が疑われるとき、または病気の状態を確認するために行われます。
つまり、検査した項目に対して
疑い病名または確定病名がなければいけません。
例えば、血液検査で「HbA1c」という項目がある場合。
HbA1cは糖尿病についての検査です。
要は、「糖尿病」または「糖尿病の疑い」の患者さんに行われる検査です。
なので、「糖尿病」に関する病名がついてないと
検査項目が減点の対象となります。
検査項目と病名の関係については、点数本で確認する必要があります。
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レセプトチェックがかなり地味でコツコツと作業を積み重ねることが
ご理解いただけると思います。
個人的にはレセプトチェックはAIの参入する余地がかなりあると思っています。
「レセプト博士」という医療事務業界では有名なソフトウェアがありますが、
厚生労働省からはレセプトの審査に2022年度を目標にAIを導入する、
という合理化策が発表されています。
大量のデータから間違っているものを抽出する、
というのはAI、ITの非常に得意な分野です。
うまく取り入れたいものです。
カルテをよく読む
ここまでレセプト、レセプト、
言い続けてきましたが、
もう一つ大事なコトがあります。
それは、カルテをよく読むこと!
カルテはドクターが基本的に記載するモノですが、
カルテ記載にもルールがあります。
それはSOAPというルールです。
- S=Subjective 主観的なコト→患者さんの主訴、訴え、症状
- O=Objective 客観的なコト→診察や検査から明らかな情報
- A=Assessment SとOから導かれる所見、評価
- P=Plan 上記3つから決定した治療方針
というフォーマットです。
英語で記載されるとそれだけで積んでしまいますが、
最近のカルテは日本語での記載も多いです。
カルテにしっかり目を通すことで
ドクターのクセも分かりますし、
何よりドクターに見当違いの伺いをたてることもなくなります。
レセプトはカルテの情報が元であることを忘れないようにしましょう。
まとめ
レセプトのチェック自体は、個人個人で割り当てられた分を
期限内に終わらせる作業の積み重ねです。
ただ、病院や診療所ごとにルールがあることも多いので
それを身につけておくことも大切です。