これは相続財産?判断に迷う財産トップ3

ジャンクション

※Photo by Omer Rana on Unsplash

おはようございます、日差しがきつく感じ始めた、

早めの日焼け対策を考え始めた男ことスキンヘッド所属税理士のtakasagoです。

 

それはさておき。

お客様からよく受けるご質問で、「これは相続財産ですか?」

というものがあります。勘違いしがちな項目についてまとめました。

 

目次

死亡保険金

[alert title=”注意”]

保険契約者=亡くなった人、被保険者=亡くなった人、受取人=相続人の場合です。

[/alert]

 

この場合、死亡保険金を受け取った相続人は

この財産を含めて遺産分割をしなければいけないか、

相続財産か、ということを考えてみると。

 

普通に考えたら、相続財産になりそうなものですが。

[say img=”https://i2.wp.com/co-develop-ing.com/wp-content/uploads/2018/05/f_f_event_73_s512_f_event_73_1bg-1.png?w=512&ssl=1″ name=”takasago”]死亡保険金は相続財産にあらず。遺産分割の対象外[/say]

という取り扱いです。

 

意外な感じがするかもしれませんが。

死亡保険金は受取人の固有財産であり、亡くなった人のざいさんではない、

というのが民法上の取り扱いです。

 

この民法上、というのがポイントです。

民法上は相続財産ではないので、遺産分割の対象ではありません、ということに。

 

[say img=”https://lh3.googleusercontent.com/Oxns5IJnrnyYt-XDY-AGfkPNM0BYhem9FGHyHU-TY-B5yBiM2FRUJvwaYuBp4qomk780XHjkLfCObW-RRakylruGvABUSG_ym6Im2GqTYAcmNrn2xFQ=w170″ name=”ミルtakasago” from=”right”]でも死亡保険金には非課税枠があって、相続税がかかるやん[/say]

という指摘はごもっとも。

これも正しい処理です。

 

つまり、こういうことです。

[say img=”https://i2.wp.com/co-develop-ing.com/wp-content/uploads/2018/05/f_f_event_73_s512_f_event_73_1bg-1.png?w=512&ssl=1″ name=”takasago”]

民法上は相続財産ではないけれど

相続税法上は相続税を課税する、「みなし相続財産」である

[/say]

 

 

民法上と相続税法上で取り扱いが異なるので、ややこしいんですね。

 

ここでひとつおさらいです。

財産の分け方や、誰が相続できるか、を規定したものが民法。

相続税をどのように計算するか、を規定したものが相続税法。

ということをご存知でしょうか?

 

相続税のことを考える時には、民法と相続税法の2本柱です。

ここをキチンと理解しておかないと、ややこしくなって判断を誤ります。

相続税を業務としたい方へのオススメの本はこちらです。

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こちらの書籍、法務的な実務と税務的な実務について

事例ごとにそれぞれ専門家が解説しており、非常に勉強になりますので

ぜひご一読ください。

 

なにはともあれ、

死亡保険金は、みなし相続財産であり、分割の対象ではない、

ただし相続税の課税対象である

ということです。

 

葬祭費

国民健康保険であれば葬祭費として

健康保険組合であれば埋葬費や埋葬料、などとして

亡くなった後に親族あてに5万円ほどが支給されます。

 

書類を見た限りでは

支給されるものなので相続財産として考えがちですが。

どうでしょうか。

 

こたえは

[say img=”https://i2.wp.com/co-develop-ing.com/wp-content/uploads/2018/05/f_f_event_73_s512_f_event_73_1bg-1.png?w=512&ssl=1″ name=”takasago”]支給の根拠となる法律で課税されないと規定されている[/say]

よって、相続税は非課税です。

 

詳しい表現をすると

租税その他の公課は(中略)課することができない。

とされています。

 

よって、相続税は非課税です。

このような規定で非課税のものは他にもありますので、

疑問に思ったら調べてみることをオススメします。

 

未支給の年金

亡くなったひとが受け取っていた年金で、

亡くなった後に支給されたものは相続財産か?

 

これもよくあるご質問ですが、

詳しく説明すると

未支給年金ではなく、相続人が年金を請求する未支給年金請求権といいます。

 

これについては

[say img=”https://i2.wp.com/co-develop-ing.com/wp-content/uploads/2018/05/f_f_event_73_s512_f_event_73_1bg-1.png?w=512&ssl=1″ name=”takasago”]未支給年金は相続財産ではない[/say]

となっています。

 

この決まりは最高裁での判決で相続性が否定されています。

「なぜ」を追及すると、かなり長くなり、難しいので割愛します。

 

相続税はかかりませんが、

[say img=”https://i2.wp.com/co-develop-ing.com/wp-content/uploads/2018/05/f_f_event_73_s512_f_event_73_1bg-1.png?w=512&ssl=1″ name=”takasago”]受け取った人の一時所得で所得税の課税対象[/say]

となります。

 

相続税は非課税で、所得税は課税される

という取り扱いとなります。

まとめ

相続財産となるもの、ならないものは

なんとなくでは決まらず、

キチンと規定されています。

 

相続税の計算を間違うことにもなりかねませんので

迷ったら調べてキチンと対処しましょう。

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この記事を書いた人

ひとり税理士として独立開業した京都在住の税理士です。ひとり税理士としてチャレンジしていること、考えていることなどを発信していきます。

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