税理士試験の理論暗記、応用理論対策

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理論大好き、所得税理士ブロガーのtakasago(@co_develop)です。

冗談です、受験生時代のぼくも理論暗記は得意なほうではありませんでした(笑)

 

そろそろ、大原簿記専門学校でいうところの実力判定模試が始まり、

応用期が来たなぁ、というところでしょうか。

 

得意でなくても点が取れなければ合格できない(当たり前)ので

応用期に向けた理論暗記の対策と提案をまとめました。

目次

応用理論問題の特徴

応用理論問題、ぼくも中々点が取れず、

ある種のスランプに陥ることがありました。

 

受験生それも長いコト受験している方であれば

一度は通るであろうスランプ。

 

ぼくの経験上、なぜか計算問題ではなく

理論問題で顕著に感じるコトが多いです。

特に2年目以降が顕著です。

 

というのも、ある程度基礎的な部分の暗記は完了しているのですが、

応用理論になると手が止まる、

見当違いのところを回答している、ということが多く発生します。

 

理論のスランプは結構きついものがありますが、

スランプを抜け出すには、

苦しくても量をこなすことが重要だと個人的には考えています。

 

このスランプ時期に勉強量を落としてしまうと

元の勉強量に戻すのにかなりの時間がかかり、そのうちフェードアウトなんてことも。

スランプのハナシはひとまず置いておいて。

 

理論問題、特に応用理論問題にはその特徴が2つあります。

ひとつ目は、事例形式の問題であること。

ふたつ目は、複数の理論に横断して体系的に回答する問題であること。

この2つが特徴です。

 

事例形式については

ある会社の取引や行為を想定して解答を要求します。

 

具体的には、数字が出てくることがその基本です。

例えば、2017年度(第67回)の相続税法の試験、第2問では

贈与税の納税猶予について問われていました。

 

このような事例形式の問題では、

登場人物や会社の視点での説明や要件に該当するか、

実際の納税額や納税猶予額を、事例で与えられた数字を使って

論理的に説明することが要求されます。

 

また複数の理論に横断して体系的に解答する問題は例えば、

減価償却が問われる問題であれば

通常の減価償却

少額減価償却

一括償却資産

繰延資産

と複数の個別理論から解答を構成する必要があります。

 

すべてを書くと完全に時間切れになるので

問われていることを的確に読み解き、必要な部分を書ききることが必要です。

では、対策として何が必要かをお伝えしましょう。

 

応用理論対策

応用理論対策は以下の3本柱です。

問われている内容の正確な把握

解答に必要な個別理論のタイトル挙げ

不要な部分を削って、必要な部分を高速で書く

この3つについて解説します。

問われている内容の正確な把握

問題を読んでいざ解答すると、全然違うこと書いてた。

そんなことはぼくも一度や二度ではありません。

 

こんな時に起きていることは、

問題で問われている内容を間違えて解答してしまったことによる

ボタンの掛け違いです。

 

これを防ぐために、やってほしいことがあります。

それはまず解答用紙と問いを先に見るということです。

 

理論問題は特にですが、先に問題を読みがちです。

当たり前だろって?

いいえ違います。問題を先に読む前に、

ぜひ解答用紙と問いに目を通してほしいのです。

 

するとあら不思議(笑)

答えるべき問いを先に目を通すことで、問題を見る視点が変わります。

 

解答用紙や問いには「〇〇について述べよ」という風に書いてあります。

問題を読む前に、何について解答すべきかを把握しておくと

問題の内容を見る視点が俯瞰的になります。

 

だって答えるべき内容の道しるべを先に読んでいるのですから

問題文でどこがポイントか、解答すべきか箇所かを把握することができるので

ボタンの掛け違いが起きにくいからです。

 

理論問題を解くときには、解答用紙と問いに先に目を通すクセを付けましょう。

基本的なコトですが、キッチリやれればそれだけでアドバンテージが取れます。

 

解答に必要な個別理論のタイトル挙げ

個別理論を覚えるとき、タイトルもきちんと覚えていますか?

これが出来ていないと、いざ解答を書き始めるときに

間違いなく手が止まります。

 

例えば、相続税法の試験で農地の納税猶予が出てきたとします。

農地の納税猶予は贈与税と相続税でそれぞれ個別理論があります。

 

タイトル挙げをやってみると

農地の贈与税の納税猶予及び免除

  1. 適用要件
  2. 申告要件
  3. 継続届出書
  4. 納税猶予期限
  5. 営農困難時貸付け
  6. 贈与税の免除
  7. 贈与者が死亡した場合の相続税の課税の特例
  8. 相続時精算課税との関係
  9. 贈与税の納税猶予を適用している場合の特定貸付けの特例

となります。

 

[alert title=”注意”]

あえて農地を例に挙げたのは、相続税法の試験問題はなぜか農地が好きです。

さらに生産緑地の関係で実務的にも農地の注目度は比較的高いので

出題の可能性は十分にあります。ここ最近出てないようですし。

相続税法の受験生は農地についてはおさえておきましょう。[/alert]

 

このタイトル挙げがスッとできれば、応用理論はこちらのモノです。

というのも、実際に答案用紙に書き始める段階で、

書く内容を思い出そうとする方がまれにいらっしゃいますが、

時すでに遅しです。

 

合格者の多くは、

解答用紙と問いに目を通す

問題文に目を通しながら、タイトル挙げをする

挙げたタイトルを見て、猛烈に書ききる

 

これをしていますのでいざ書き始めるときに

思い出しているようでは相当に時間のロスです。

 

問題を読みながらタイトル挙げができるように

個別理論の暗記を積み重ねていきましょう。

 

不要な部分を削って必要な部分を高速で書く

前述のタイトル挙げをする際には、

基本的にはポイントで拾うのではなく、

個別理論全体でタイトルを上げるようにしましょう。

 

タイトル挙げをするからと言って、

前述の農地の納税猶予のように、すべてを書く必要はありません。

 

ご自身で分かるように省略してもらってもちろんかまいません。

ただ、中途半端にタイトル挙げするのではなく

すべてを上げてください。

 

その中から不要なものを削らないと、

中途半端なタイトル挙げ

中途半端なピックアップ

結果間違う

サイクルになりかねません。

 

そうではなくて、すべてを上げておいて不要と思われる部分を削ることを

オススメします。

 

応用理論でよくあるのが、

書き始めたら書く量が足りず、解答不足で点数が伸びない

ということがあります。ぼくもそうでした。

 

中途半端にピックアップすると

必要な部分が拾えていない可能性が大です。

それを防ぐためには一旦はタイトル挙げは全部しましょう。

 

また、税理士試験は2時間という限られた時間で解答する必要があります。

ゆえにある程度のスピードを維持して解答を書く必要があります。

 

よく言われるのがきれいでなくてもよいので

丁寧に書きなさいというコト。

 

これが難しいようならば一度、思いっきり高速で書いてみましょう。

で、それを講師に提出すれば

読めなければそのような指摘がありますし、

OKならそのまま採点してもらえます。

 

講師は自分自身の合格の経験と

数多くの受験生の字の汚さと合格者との比較を

自動的に行ってくれますので(笑)

 

どのくらいの字の汚さでも合格できるか、体験として理解しています。

上手く相談・活用して高速で書く練習をしましょう。

読めれば大丈夫なはずです(笑)

 

まとめ

何はともあれ、応用理論対策をする前に、

まずは個別理論の暗記です。

 

理論で得点を稼げれば他の受験生に対して大きなアドバンテージです。

コツコツと個別理論から続けていきましょう。

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この記事を書いた人

ひとり税理士として独立開業した京都在住の税理士です。ひとり税理士としてチャレンジしていること、考えていることなどを発信していきます。

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