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税務顧問は出入りがあるものと考えておく

税務顧問は出入りがあるものと考えておく

私の税理士業において、税務顧問は売上の3分の1から2分の1を占める大きなウエイトを持っています。そのため顧問契約があるとそれなりに収入も上がりますが、反対に解約もあります。

これまであまり多く解約はなかったのですが、今年は珍しく解約があったので、最近の顧問業の入れ替えについて少し整理しておきます。

目次

契約もあれば解約もある

今年は法人が1件、4年ほどお付き合いさせていただいた会社との契約がなくなりました。もう1件は個人事業主の方で、こちらは1年ほどで顧問契約が解除になっています。

私の事務所では、お客様から解約の申し出があったり、こちらから解約を申し出る時には、決算期に関わらず、受けたり伝えたりすることができるようにしています。というのも、やはり期中であってもそのまま関係の悪い状態が続くのであれば、解約した方がお互いのためになるだろうと考えているからです。

タイミングとして決算のときにというのもあり得ますが、決算期でないと解約できないようにしているということはありません。いろんな事情があって、「これ以上は難しいな」とこちらが感じることもあれば、相手がそう感じることもあるでしょう。

顧問は永遠に続くわけではありませんが、比較的長い期間でのお付き合いになることが多いため、前提としてそういう形にはなるかなと思うのですが、あまり解約に理由を考えたり求めたりすることはしていません。契約があれば解約があるというのも自然な形ではあります。

拡大傾向の税理士事務所であれば、解約よりも新規契約数の方が多い状態が続かないと拡大することはできないでしょう。私の場合は拡大傾向ではなく、私の目の届く範囲で対応できる件数に絞っているということもあり、ものすごく件数が必要だとしているわけではありません。

私とアルバイトの方1人(それも学生さんですので、フルタイムのような形ではない)ので、ものすごく売上が必要で事務所を維持・管理運営していくために契約が必要というわけではないです。

自分の目の届く範囲でしっかりお客様のサポートをしたいというのが、開業当初からの私の事務所運営の方針のひとつでしたので、件数にあまりこだわりがないというのは決して悪いことではないと思います。

ご自身がどういうタイプで税務顧問業を考えるか。解約もあればもちろん契約もあります。件数の目標や売上の目標があっても良いと私は思っているので、自分がどういう形で関わる件数を維持していくかは改めて考えておいた方が良いです。

解約が2件あったとお伝えしましたが、反対にご契約いただいた先もあります。件数だけで言うと、プラスマイナスゼロなわけで、その状態に持っていけたのは、日々の営業を継続してきたからといえます。

税理士の顧問件数は出入りがあるものと考えておく

独立当初は仕事がない状態で独立しましたので、お客様もゼロでしたし、売上も全くない状態でした。最近は他の税理士事務所や税理士法人からお客様を譲ってもらう、いわゆる「のれん分け」をしているケースも多いと聞きますし、独立当初から紹介会社を使うというケースもあるようです。

私はいずれも選択できなかった、しなかったので、お客様、特に顧問のお客様はゼロという状態が割と長く続きました。

最近になってこそ、ようやくお客様の件数を気にすることなく、自分ができる範囲でやっていこうというふうに考えられるようになりましたが、契約が増えていくにつれて解約も少しずつ出てきます。

解約があって契約があるのか、契約があって解約があるのかということですが、私の場合は先に解約があることの方が多いです。今年も年明け早々に1件解約があり、もう1件は先日6月に申し出がありました。その後にご契約をいただいたりすることもありましたので、減ってから増えている、むしろ減ったところにお客様が入ってきてくれたというようなイメージです。

出入りがある方が私は健全かなという気もしていますので、お客様の出入りそのものにあまり一喜一憂しないようにしていますし、相性の良いお客様が増えたと考えることもできると思いますし、そのために営業しているとも言えます。

なので、お客様の出入りがあることや、解約について悲観的にならないようにしておいた方が良いかなというのが私の考えです。

お客様から理由を聞いても、こちらが理由を考えても、お互いに納得できない部分がある可能性がありますし、空いたところにまたお客様が来てくれたらいいかと思った方が、今後長く続けていく税理士業においては大事なことかなと思います。

自分で変えられる部分もあれば、自分では変えられない部分もたくさんありますので、解約があってもあまり思い悩まず、次のお客様とご契約いただけるチャンスだと考えてみるのも良いと思います。

もちろん反省すべき点は反省し、改善できることは改善していく必要があります。


まとめ

結論として、税務顧問業は長期的な関係性を築く仕事である一方で、契約と解約の循環は自然な現象であり、それを受け入れながら継続的に営業活動を行うことが重要です。

税務顧問業における契約と解約の自然な流れについて

この記事では、税理士として顧問業を営む中での契約と解約の現実的な捉え方について述べています。主なポイントは以下の通りです:

基本的な考え方

  • 税務顧問は契約もあれば解約もある自然な流れがある
  • 解約を過度に恐れたり分析したりする必要はない
  • 決算期に関係なく、お互いの関係が悪化した場合は柔軟に対応する

事務所運営の方針

  • 拡大路線ではなく、目の届く範囲での丁寧なサービスを重視
  • 件数や売上の目標よりも、質の高いサービス提供を優先
  • 小規模体制(税理士本人+学生アルバイト1名)での運営

動的平衡の考え方

  • 顧問件数は「動的平衡」で考える(解約があれば新規契約もある)
  • 解約が先にあり、その後に新規契約が入ってくるパターンが多い
  • お客様の出入りを健全な現象として受け入れる

メンタル面での対処法

  • 解約の理由を深く追求しすぎない
  • 相性の良いお客様との出会いの機会と前向きに捉える
  • 自分で変えられない部分は受け入れ、変えられる部分に集中する
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この記事を書いた人

ひとり税理士として独立開業した京都在住の税理士です。ひとり税理士としてチャレンジしていること、考えていることなどを発信していきます。

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