先日、スポット相談で事務所にお越しいただいた方から聞いた話なのですが、意外とスポット相談も結構断られることがあるそうです。
今回、私にご依頼いただく前にいろんなところに問い合わせをしてみてダメだったという話があったので、少し掘り下げてみたいと思います。
スポット相談に至るまでに時間がかかった
ご相談者の方に少しお話を伺うことができたのですが、顧問契約の予定はなく、スポット相談をしたくて近場で探していたところ、いくつか税理士事務所があったので、問い合わせフォームから問い合わせをしてみたそうです。
何件か問い合わせをしてみたそうなのですが、半分以上は返事がなかったそうです。
そのホームページも稼働していないようでしたので、やはり返事を期待していたのにもらえなかったら少しショックだろうなとは思います。
残りの何件かは返事はもらえたけど、スポット相談はやっていない、顧問が前提になるということのようでした。
事務所ホームページを通じて問い合わせをしていたようなのですが、やはり事務所ホームページに動きがあるかどうかというのは確認していたそうです。
めぐりめぐってご縁があって、私のところにたどり着いて事務所までお越しいただいて相談になったわけですが、私の事務所ホームページももちろん見ていただいていました。
お問い合わせがあってお返事をして実際にご相談に来るまで少しタイムラグがあったので、事前にリマインドのメールもお送りしていました。
こちらとしては普通に対応したつもりだったのですが、その対応の内容や姿勢にすごく感謝していただいて、まだまだニーズとしてはあるなというふうに感じています。
お申し込みがあって返事をして、日程を決めてという流れはいつも通りの流れでしたが、それができない事務所もあるということです。
スポット相談をメニューとして提供している税理士は多くはなく、また対面を希望している場合にはお近くで探す必要がでてきます。
あまり大きな差にはならないかもしれませんが、普通に対応するというのは意外と効果があるものです。
そういったことを通じて、スポット相談から定期的にご相談いただく方もいらっしゃいますし、顧問になった方もいらっしゃいます。
もちろん1回限りのご相談というケースも私の場合は比較的多いと思います。
ただ、自分がその時間で報酬をいただいて、きっちりその方のご相談や不安に感じている内容、困っていることについてフォーカスしてお返事をすることができているので、比較的満足度は高いと思いますし、返金してくれとかそういうことを言われた事はないです。
スポット相談の始め方
もし今から独立してスポット相談をしたいと思うのであれば、メニューを出すことが必要でしょう。
普通に税理士事務所に飛び込みで来て、有料相談でスポットというのはなかなか難しいと思いますし、向こうも無料相談のつもりで来ているケースが結構多いです。
そう考えると、自分がスポット相談をやっていて、有料でいくら、この内容ならいくらみたいなことをオープンにしておくというのはすごく大事なことだと思っています。
実際、私の事務所だと相続に関する税理士や司法書士からのご相談というのはスポット相談でちょこちょこご依頼をいただいているのですが、やはりそういったメニューも準備していなければご依頼につながることはないと思っています。
大事なのは時間単価です。私だと何分でいくらという内容になるのですが、そこの部分もできれば明確にしておいた方が良いです。
「いくらから」みたいな形にするとご依頼いただけなくなるケースの方が多いような印象ですので、どういったご相談内容になるかは分かりませんが、そこはある程度割り切りも必要だと思っています。
また、ご依頼の際に相談内容を入力していただくようにしていますので、目を通して本当に対応が難しそうであれば他の税理士を紹介したりということも時々あります。
まずはメニューを作って事務所ホームページなどで公表しておくこと。その事務所ホームページを見ていただけるようなSEOなど、少し頑張ってやってみるというのが私のオススメです。
毎週とは行かなくても、例えば月に2回スポット相談があって、単価が私の場合だと60分で22,000円ですので、2回だと44,000円なわけで、それがあるのとないのでは金額を見ていただいても少し違ってくるのじゃないかなと思っています。
1人でやっている方は特にそういう細かい収入の積み重ねも私は大事だと思っているので、ぜひ興味があればトライしてみてください。
まとめ
スポット相談のニーズは意外と多く存在しています。しかし、問い合わせに返信しない、顧問契約を前提とするなど、受け入れ態勢が整っていない事務所が多いのが現状です。
普通に対応する、明確な料金メニューを公表するといった基本的なことを丁寧に行うだけで、差別化につながります。月2回のスポット相談でも年間50万円近い収入になりますし、そこから顧問契約につながるケースもあります。
独立して間もない方や、収入の柱を増やしたい方は、まず明確な料金メニューを作成し、ホームページで公表することから始めてみてはいかがでしょうか。丁寧な対応を心がけることで、きっと良い評判につながっていくはずです。

