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税理士として独立して8年。事務所がいまの形になるまでの話

独立して8年が経ちます。

いまは漫画家・同人作家・クリエイターの方からのご相談が中心になってきましたが、最初からそうだったわけではありません。

振り返ると、いくつかのターニングポイントがあったと思います。大きな決断というより、小さな気づきの積み重ねでした。今日はそれを少し書いてみます。

目次

独立〜2年目終わり—「とにかく顧問先を増やしたい」時期

独立当初は、業種も規模も選ばずに仕事を受けていました。

法人の記帳代行、相続の申告、個人の確定申告……来る仕事は全部やろうとしていました。

今思えば、当時の自分には専門性よりも経験が必要だったんだと思います。でも当時は、ただ目の前のことで精一杯でした。

営業もしんどかったです。紹介ルートもなく、問い合わせも少なく、「自分は向いていないのかもしれない」と思った時期もありました。

それでも続けていたのは、やめる理由もなかったからだと思います。

全然成果につながる気配が少なかったのはしんどさの根源でしたがそれでも続けられたのは「それしかやれることがない」というある意味でネガティブな腹の括りによるものでした。

3〜5年目—クリエイターの方からの依頼が増えてきた

ひとつ、鮮明に覚えているきっかけがあります。同人作家のお客様から顧問のご依頼をいただいたときのことです。

そのお客様との仕事を通じて、初めて「平均課税」という制度をきちんと調べました。

同人誌の売上が特定の年に集中したときの税負担を軽くできる仕組みで、知らないまま申告してしまうと損をしてしまうケースも少なくありません。

グッズ製作の原価の考え方、イベント出展にかかる費用の扱い、電子書籍と同人誌の収入の性格の違い——そういった業界特有の論点を、一人のお客様との対話のなかで一気に学んでいきました。

この経験をきっかけに、漫画家・同人作家・イラストレーターの方に向けた発信を意識的に増やすようにしました。確定申告の時期も含めてブログ記事を書きYouTube動画も増やし、徐々にお申し込みが増えていきました。

同じ質問が繰り返されるから深く学ぶ。深く学ぶから次の相談にも答えられる。そういう好循環が、気づいたら生まれていた時期でした。

「この分野が得意です」と最初から決めていたわけではありません。一人のお客様と向き合うことが、その後の方向性につながっていったのだと、いまになって思います。

6〜7年目—事務所のやり方が「型」になってきた

相談の受け方、料金の考え方、お断りする基準——なんとなく決めていたことが、少しずつ「自分のやり方」として固まってきた時期です。

お客様を選ぶ、というと聞こえが悪いかもしれませんが、実際には「合う方と長く続けること」の方が、お互いにとってよいと思うようになりました。

生産性という意味でも、精神的な意味でも、「型がある」状態の方がずっと動きやすかったです。

アルバイトさんに手伝ってもらう仕組みを作ったのもこの頃です。ひとりではなくなった分、自分が何に集中すべきかを意識するようになりました。「自分がやらなくていいこと」を手放すのは、思ったよりずっと大切なことでした。

いま—生成AIをどう使っていくか、考えています

今、いちばん変化を感じているのは、生成AIの話です。

Claude Codeを使って業務フローを少しずつ変えているこの数ヶ月。「税理士の仕事はなくなる」という声もよく聞きますが、自分としては「使い方次第で、もっと丁寧に仕事できるようになる」という感覚の方が強いです。

定型的な作業を任せられる分、お客様ひとりひとりの状況と向き合う時間が増える——そういう使い方ができるはずだと思っています。

ターニングポイントというのは、後になって気づくものだと思います。いまがそういう時期なのかどうか、まだわかりません。でも試し続けることだけは、独立してから8年、ずっと変わっていません。

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この記事を書いた人

ひとり税理士として独立開業した京都在住の税理士です。ひとり税理士としてチャレンジしていること、考えていることなどを発信していきます。

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