仕事をお断りすることへの抵抗を減らす

仕事をお断りすることへの抵抗を減らす

税理士の仕事をしていますと仕事をお断りするシーンというのはあります。

仕事を断ってはいけないという事は税理士に関してはありませんので、どういう時に仕事を断ることになるのかという事は改めて考えておいた方が良いです。

目次

スタンスが違うならお断りもやむなし

例えば、税理士として脱税の相談や手伝いをするという事は基本的にあってはならないことです。

税理士としての職業倫理的に無理という事はあり得ますのでお断りするタイミングです。

先生に迷惑をかけないからというのはわりとこういうシーンでよく発言されることではあるのですが、どっちに転んでも迷惑がかかることしかありませんのでこれ以上の顧問をするという事は難しくなるでしょう。

また税務署に聞いてきたと言われると、そういう時も私の場合は基本的にそちらですませてくださいということになります。

税務署の場合は窓口で相談することもできるのですが、それが公式見解というわけではなく、間違った回答している可能性もあります。

税務署と比べて税理士を値踏みするような方については、後々トラブルにつながる可能性もあるため、基本的に信頼関係もないですし、お断りするというのが私の方針です。

基本的に勤めが長いと仕事を振られる立場のことが多いので断るという基準がないことが多いです。

税理士も脱税ほう助などは基本的に懲戒処分の対象になりますので、他のお客様がいるということも踏まえるとお断りする以外に方法がありません。

お客様をお断りすることへの抵抗というのが最初のうちはあるかもしれませんが、自分のガードを上げるというためにも必要です。

どうやってお断りするか?

時々見かけるのが顧問報酬を上げて向こうから断ってもらうことを期待するという行動です。

例えば通常の報酬よりも数倍高いような金額での提示をして向こうから断ってもらうというようなケースがあり得ます。

万が一じゃあそれでお願いしますと言われると結構精神的にきついです。

自分がやりたくないであろう仕事をお金をもらってやるという事についてそれでいいという人もいるかもしれませんが、基本的にスタンスの違うことをしていますので他のお客様に対して示しがつかないわけです。

高い金をもらえば脱税やそれに近いことをしてもいいのかということになりますし、そうじゃなくても値段で断るというのはやめておいた方が良いです。

それでお願いしますと言われてしまうと受けざるを得ないからです。

私の場合は基本的にお断りするときには、お役に立てないとかご要望にお答えできないということを正直にお伝えしています。

実際そうだからですし、自分とスタンスの違うことを求められると基本的にこれはできませんということになりかねませんので、満足していただけない可能性が高いです。

例えば漫画家や同人作家の方の法人成りについても、業界のことをよく考えると、急に売り上げが下がったり増えたり不安定な状況だと法人運営そのものに難易度が高くなります。

またそうでなくても事務的なことが苦手な方が多いので、法人成りをして(マイクロ法人でも)そういう場合に事務作業がものすごく増えます。

むしろ事務手続き的なことを減らすために税理士にお願いしている人の方が多いので、私の報酬の事だけ考えると法人成りしたり、マイクロ法人を作ってもらうとこちらの報酬も増えることが想定されますし、良いことのように思えるかもしれません。

ただ、お客様が後でやめておけばよかったと思うことを提案することは、私のスタンスとは違うことになりますので、基本的にはそういうご要望が強いという方に関しては他の税理士にあたってもらうようにしています。

まとめ

税理士として修行を積みいろんなところで勤めているといろんな流派に触れることがあります。

またお客様も税理士が何人目というかたの場合には、前の税理士や以前の税理士との処理の仕方や考え方の違いがあるかと思いますが、スタンスの違いから提案することも異なりますので、その辺は自分のスタンスを明確に示せるほうが良いです。

その上でお役に立てないのであればお役に立てない。ご要望にはお答えできないということを率直にお伝えしたほうがお互いにスッキリすると思いますし、後で引きずらないのでオススメです。

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この記事を書いた人

ひとり税理士として独立開業した京都在住の税理士です。ひとり税理士としてチャレンジしていること、考えていることなどを発信していきます。

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