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税務申告以外の税理士業の付加価値とは

税務申告以外の税理士業の付加価値とは

税理士業のオーソドックスなものとしては、税務申告をする、代理するというものがあります。お客様の申告書を作るということです。決算書やその他付随する書類も作成しますが、申告書を作るというのが大きな柱の1つです。無償独占業務でもあります。

私自身はどうかというと、申告書もそうなのですが、最近は税務申告書類を作ること以外の付加価値として記帳代行を柱の一つにしています。今後のことも含めて少し考えてみたいと思い

目次

記帳代行が付加価値足り得るか

私の場合の話ではあるのですが、現在お客様の7割から8割が記帳代行を含めた顧問のお客様です。

書類やデータをお預かりして会計帳簿を作成し、決算書類を作って申告までという流れを丸投げしてもらっている形です。

これがいいか悪いかというのは別にしてやりたいかどうかです。

私は勤めているときには4年8ヶ月ほどでほぼ相続税申告業務がメインでした。

入力業務も確かにあったのですが、医療業界から転職してきて半年ほどで入力業務を事務員さんのサポートに委ね、私自身は入力されたもののチェックと決算業務申告書の作成というのが事業者向けの業務でありました。

ただそれも2年間ほどで後の2年8ヶ月ほどは相続業務しかやっていないと言える位の業務内容でしたので、記帳代行そのものに対する嫌な気持ちというのは逆にありませんでした。

また独立したときにはクラウド会計がまさに出始めのような状態でしたし、幸いなことに良いタイミングで、freee会計を使って記帳代行をどういうふうにやれば良いかというサポートコンサルティングを受けることができました。

勤めていたときには入力業務がなかったこと、また割とクラシカルな形での記帳代行をやっている事務所だったので、とても新鮮に感じたものです。

いかに効率よくできるかということを目標にしつつ、いまでは記帳代行を業務として受けています。

実際のところ付加価値としてどうかというと、個人事業主のお客様に関しては入力業務や書類仕事、事務仕事がとても苦手な漫画家や同人作家のお客様がとても多いです。

ですので、そこの部分をこちらで引き受けて、お客様自身は作品作りに時間を投入できるというメリットがあり、そこの部分をお客様にも価値として感じてもらえていて実際そのようにおっしゃっていただいています。

私もそれが付加価値として捉えているのですが、もちろん記帳代行をやらないという選択肢もあるかと思います。

やってもいいと思っている人にとっては、いかに効率よくできるか、データや資料のお預かりをどうするか、クラウド会計の使い所など工夫のしどころは割とあります。

またお客様のボリュームゾーンとして5,000万円から1億円位の売り上げ規模の方だと記帳代行組みで顧問を引き受けた方がお客様にとっては良いという考えです。

逆に、記帳代行を業務の柱にしないという場合には、自計化を目指していただくことになりますので、そうなるとその事業者側に経理の担当や入力をしてくれる人がいる方が望ましく、そこに人を割り当てられる規模になってくると、やはり1億円以上の売り上げがないと人員規模としても難しいように思います。

自分がどういったお客様をターゲットにしたいか、何を付加価値として考えたいかで、お付き合いする事業者の規模も変わってきますので、その辺はもし悩んでいる場合にはターゲットから考えてもらったほうがよいです。

記帳代行の将来的な展望はどうか、自分の考え

入力業務というのは、AIが発達してくるとなくなると言われて久しい業務です。

記帳代行ももれなくそう捉えられることが多いでしょう。

独立して記帳代行の業務が柱になってきている今どう考えるかというと、先ほどお伝えしたみたいに、中小企業や個人事業主のお客様のボリュームゾーンというのは1億円位までの売り上げ規模の方が多いです。

そういった方に自計化を促すよりも、記帳代行をこちらで受けた方が良いのかなあと考えていますし、実際ニーズもやはり減るどころか増えているような気もします。

というのも、消費税のインボイス制度など少し事業者の方がやり切るには大変な面も出てきているからです。

資料を適切に揃えてもらって、データやレシートなども共有していただけるとこちらとしては入力に全く困らない状況ですし、ある程度効率化していける部分でもあります。

私自身はまだまだ記帳代行のニーズは減るというイメージはつかないですし、お客様からも大変助かっているというお言葉をいただくことが多いので自分としては記帳代行はまだ業務の柱にしたいと考えています。

もし記帳代行が必要でない世界が来たらどうするか少し考えたりもしているのですが、私自身は融資支援や資金繰りのほうのサポートにも興味があるので、そういった業務も税理士業の付加価値として考えています。

まとめ

必ずしもそれをやらないといけないというわけではないのが記帳代行も資金繰りサポートや融資支援もそうなのですが、申告書だけを作るということ以外に付加価値があった方がお客様に支持されます。

ご依頼もいただきやすいかと考えていますので、その辺を整理して営業活動もやっておきたいところです。

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この記事を書いた人

ひとり税理士として独立開業した京都在住の税理士です。ひとり税理士としてチャレンジしていること、考えていることなどを発信していきます。

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