税理士研修制度を考える

セミナー

sferrario1968 / Pixabay

全ての税理士には研修受講義務が課せられています。

最近始まった制度ですが、あまり評判は良くない、ようです。

なぜでしょうか?

 

研修受講義務

税理士には研修受講義務があります。

年間で36時間です。

 

基本的には所属する税理士会主催のもの、支部主催のもの、メディア研修があります。

どれを受けても良いですが、とにかく36時間を受け切らなければなりません。

何といっても義務ですから。

 

 

義務ではありますが、罰則はないので、満たしていない同業者もいますし、

研修受講管理はWeb上で行われますので、その時点で一定数の先生には難しいかもしれません。

 

会場に出向いて受ける一般的な研修は、

大概が平日の昼間だったりしますし、繁忙期には行く時間などないのが本音。

内容は、税金に関するものはもちろんのこと、政治や国際情勢など多岐に渡ります。

 

中には受けとこうかなと思う内容のものもありますが、

大勢で受講するセミナーの常で、ある程度基礎的な内容が多いです。

 

私の勤務する税理士事務所では、ボスの理解もあり

業務時間中に研修に参加することが認められています。

恵まれた職場だと思います。

先生によっては、研修なんか行かなくてもよいと公然とおっしゃる先生もいると聞きますので。

 

さらに税理士の登録時研修では

しつこいぐらいに研修義務を履行するように教え込まれます。

最初が肝心というところでしょうか(笑)

 

税理士にとってのインプット

税理士になるためには相当程度勉強してきていますが、

なってからも勉強に終わりはありません。

つい先日も税制改正大綱が発表された通り、

税制は毎年細かく変更が重ねられていきます。

 

さらには、自分が担当する業務の性質や

業務の範囲に応じて知識をブラッシュアップする必要があります。

 

税理士試験の税法は3科目の合格のみです。

税の専門家と言えども、勉強不足の税法もあります。

印紙税など非常に実務的な税目は、実際の業務をしながら学ぶ部分も多く。

 

何が言いたいかというと、

税理士はほうっておいても勉強する、知識を更新しているひとが大半ですし、

自発的に勉強できるひとが税理士になれています。

言われなくてもやるよ、という気持ちでしょうか。

 

自分自身が欲している知識と研修で得られる知識とに差があると

自分の勉強時間と研修時間のダブルで時間が必要になります。

貴重な時間を費やすのですから、できれば有意義な時間にしたいと思うのです。

 

まとめ

どんな勉強でもそうですが、

自分に必要な知識はひとそれぞれです。

それを画一的な研修制度と研修時間の縛りをつけても

充実したものになりづらいと思います。

 

税理士になっても勉強に終わりはありません。

そのことを税理士試験の受験生にも知っておいてほしいと思います。

 

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この記事を書いた人

ひとり税理士として独立開業した京都在住の税理士です。ひとり税理士としてチャレンジしていること、考えていることなどを発信していきます。

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