独立後からいままでの会計ソフトの変遷

独立後からいままでの会計ソフトの変遷

独立後は会計ソフトをどう選ぶか、何をどう使って行くかが最初の悩みどころの一つです。事務所を借りたり人を雇うことをどうするか、というのと似たような悩みなのかなと。

正解があるわけではないので試行錯誤していきましょう。私のこれまでの会計ソフトの変遷をお伝えしますので参考になれば幸いです。

目次

メインソフトはMJS

独立前の勤め先がMJSだったこともあり慣れがあったのとやはり税務ソフトと会計ソフトが一緒になっていて、ベンダー系の強みというかソフトがしっかりしている、という部分が気に入っていました。

独立時に契約をして会計大将という会計ソフト、法人税申告、所得税申告を最初に設定してもらいました。

相続業務は受注してからでよいかなとぼんやり考えていましたので、後回しというか最初は相続税申告業務を受注するのに時間を要すると考えていたのが実際のところです。

想定していた以上に相続税申告業務の受注が早かったので独立した年の春に追加で相続税申告関係を追加しました。

月次顧問の仕事として記帳代行も当初からお引き受けしており、会計大将に最初は入力をすることが多かったです。

ただ次第に個人事業主のかたのご依頼が増えてきて、記帳代行も一緒にセットでということになると、Excelやスキャンデータの読み込みがあまり得意ではない会計大将だと不便を感じるようになります。

そこでクラウド会計ソフトのfreeeを2019年の秋に契約をして、導入サポートなども受けつつ記帳代行プランを使い始めました。

やはりExcelの取り込みなどはfreeeはかなり便利です。

個人事業主の記帳代行や月次顧問の会社などで会計大将に入力をしていたところは記帳代行プランでこちらでアカウントを作成し入力をするようになります。

申告書の作成はMJSがシステム的に計算などもしっかりしているので、freeeを会計ソフトとして利用し、会計大将には残高を転記して税務申告ソフトに流す、という運用をしていました。

これが1年目から2年目(2020年)の確定申告時期までの会計ソフトの運用です。

2年目から3年目にかけてお客様が増えてきた

2年目の確定申告時期(2020年春)まではそれほどお客様が増えている印象もなく、相続税業務にかかる報酬のほうがまだまだ多いぐらいでした。

コロナ禍を経てオンラインでの対応ができること、事務所ホームページでの営業活動の成果が出始めてお客様が増えてきます。

これに伴っていわゆる自計化、自分のところで入力をしたいというお客様が少しずつ増えてきましたのでMJSの記帳君もしくは規模が大きい会社はNX-CEというソフトウェア(顧問先向け会計ソフト)をご案内していきます。

今でも何社かはこの形でやっていて入力していただいた内容をこちらにデータで取り込み、チェック修正などをしてデータをお返し、という流れでやっています。

記帳代行のお客様については引き続きfreeeの記帳代行プランで、年一の確定申告のかたはデータがある方しか基本的にお請けしなくなりました。

というのも年間の取引を帳簿に起こすというのはやはりかなりの作業量になるのでひとりでやりきるには難しいのと、それに対しての報酬をいただくことについてご理解をいただけない方が多かった、ということがあります。

Excelでよいので必ずデータとしてお預かりできるところしか基本的には新規の受付はしなくなりました。

記帳代行はfreeeが便利に感じていましたのでそのまま継続していましたが記帳代行プランだと顧客が増えるとその分費用がかさんでいきます。

3年目の確定申告時期(2021年春)にはそれなりの数になっていましたが費用負担が大きいなと感じていたので思い切って切り替えることにしました。

3年目から4年目のいま 弥生PAP

freeeで記帳代行プランで帳簿付けをしていた顧問関係はそれほど多くなかったので顧問先に依頼をしてfreeeの契約をしてもらうように順次切り替えました。

顧問先でそれを断られるケースはなかったので結果的にはよかったかなと。

また新規の顧問先については基本的にクラウド会計をご希望の場合は会計ソフトの契約をしてもらうことを前提にすることにしています。

freeeでもマネーフォワードでも現状では対応可能で、私の事務所では顧問先は若い経営者の方が多いので請求書発行などもできるfreeeをお申込みいただくことが多いです。

freeeでお申し込みをいただいてもスモールな規模であれば年間の費用が2~3万円ほどですし、ネットバンキングもやってもらってデータ取り込みをして請求書が会計ソフトで発行できるので入金の管理も顧問先でしやすいです。

データの受領が少なくて済むのもお互いにメリットに感じていただけるケースが多いかなと。

freeeの記帳代行プランは結局、2019年10月から2021年9月までの利用で終了し、記帳代行プランで帳簿付けをしていた顧問先はすべてfreeeで契約をしてもらってデータはそのまま使えるようにアカウント引継ぎをしました。

申告ソフトはMJSなのでfreeeで帳簿付けをしてその情報を会計大将に流す、というのはそれまで変わりなくやれています。

一つ残った課題としては年一確定申告の顧問先の会計データの作成です。

freeeの記帳代行プランは解約したので、次の候補としてはMJSでExcelデータ取り込みか弥生会計の会計事務所向けサービスである弥生PAPの契約です。

MJSの会計大将はExcelデータの取り込みがあまり得意ではなく、年一確定申告のお客様からお預かりしたデータの加工がかなり大変に感じていました。

弥生会計だとインポート、エクスポートが比較的簡単にできるので、2021年の年末前に弥生PAPの契約をして年一確定申告の方はそちらで処理をするようになりました。

弥生会計だとご自身で入力したいけどクラウド会計は得意じゃない、抵抗がある、という方にも取り入れてもらいやすい印象です。

また記帳指導を2021年秋シーズンから担当して今年も二年目を担当していますが、やよい会計を使っている方の割合が比較的高いので使いやすいこともあって、クラウド会計以外でオススメを聞かれたら弥生会計がいいのではとお伝えしています。

なので現状は

会計ソフトは、会計大将、freee、マネーフォワード、弥生会計

税務申告はMJSで電子申告

という方法でやっています。

まとめ

会計ソフトや税務ソフトで何を使うか、どう使って行くかというのはそれぞれどういう環境の事務所で修業を積んだかにもよるかなと。

あとは自分がやりたい業務、取り組む業務以外のソフトは必要になったときに契約してもよいでしょうから、柔軟に考えてやっていけばいいです。

税務ソフトもJDLや達人シリーズ、魔法陣などお試しができる場合には一度触ってみるのもいいでしょう。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

ひとり税理士として独立開業した京都在住の税理士です。ひとり税理士としてチャレンジしていること、考えていることなどを発信していきます。

目次