お客様と営業活動の話になることは独立後は特に多いです。
売上が順調に伸びているところでは何か変わったことがあったかそれとなく聞いて、自分に置き換えれるところ、取り入れられるのもこの仕事のいいところです。
自分が提供したいサービスか求められるサービスか、という話が聞けたので今回はその話を。
提供したいサービスと求められるサービスのギャップ
あるところで売上がかなり伸びたところがあって、お話を伺うとこんな話が聞けました。
いままで自分が提供したいものばかりに偏って営業していた。それでいいと思っていたし長年そうしていたので違和感がなかった。
でもコロナ禍もあって企業のニーズが変わってきたように思い、提案先で困っていることでこちらが提供できることがないか聞いてみた。
そうすると自分が提供したいサービスの内容と、求められるサービスにギャップがあることに気がついた。
思い切って求められるサービスを提供してみたところ大変喜ばれて、他に同じニーズがありそうなところを複数紹介してもらった。
結果的にそこから数珠繋ぎでまずは求められるサービスを提供し、そこに自分が提供したいサービスも織り込んで提案するようになった。
それから売上が増えていき、過去最高の売上になった。
営業活動というか企業が何かを作って販売したりサービス提供するときにはマーケットインとプロダクトアウト、という言葉あります。
簡単にいうとタイトルのようにプロダクトアウト=自分が提供したいものをメインに据える、マーケットイン=市場が求めるものをメインに据える、ということ。
もちろん自社の提供するものに自信があって利幅がとれるのであればどんどん自慢の一品を売り込むのもいいでしょう。
居酒屋でいうところの「本日のおすすめ」だったり「店主のイチオシ」といったところ。
一方でお客様は一般的なおつまみである唐揚げとか枝豆とかポテトサラダとか、いわゆる居酒屋メニューにおいて提供されていて欲しいものを求めるケースもあります。
どちらがいいとかわるいとか、そういう問題ではなくて、自分が何かを提供するときにどういう軸足でいくか、ということは考えておきたいところです。
税理士業に置き換えてみると
自分が営んでいる税理士業に置き換えてみると、記帳代行は私にとっては自分がとてもやりたいこと、ということよりも求められるのでやっていることのひとつです。
記帳代行はやらない、という税理士さんも増えてきていますがいまでも税理士事務所で帳簿付けをして欲しいというニーズはあります。
それによって時間が増える、精度があがる、ということは一面としてありますし、一方で費用がかかることも事実です。
その辺りの折り合いがつくのであれば記帳代行をする、という選択も私は良いと考えています。
実際そのようにやっているお客様がたくさんいらっしゃいますし求められることで提供できることですので喜んでいただけることも多いです。
記帳代行も昔ながらのスタイルだと、通帳のコピーをいただいて、売掛帳、買掛帳、レシート・領収書など紙で資料を預かることが一般的です。
いまでは記帳代行と言ってもずいぶん様変わりしてきて、データ連携したりExcelデータを取り込んだりできます。
レシートや領収書もスキャンして画像データで取り込むこともできますし、そういうことを専門に提供している事業者もいます。
柔軟にやり方を変えつつ、求められるサービスを提供するのも私は良いと考えていますし、特に独立最初期に業務や業種を絞りすぎると苦しい時間が長くなりがちです。
仕事を減らす、売上を減らす、ということも推奨されたりしますが、そもそも減らす仕事がなければ減らせませんし、売上も減らせません。
最初のうちは求められるサービスを提供し、効率化できるところは取り組みつつ時間を作ったり業務の余裕を持たせて、自分が提供するサービスを提供するぐらいのスタンスで臨んでいます。
お客様がゼロでスタートしましたので何を求められるかは考えていて、そこにギャップがあってもよいのかなと。
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まとめ
長年自分のやり方があると変えるというのはある意味大変だし勇気がいることです。
でも柔軟に対応できないと求められることもどんどん変わっていきますので、柔軟な思考と行動力が今後は生き残っていくには必要じゃないかと改めて感じています。