独立前からこんな仕事がしたい、業務をしたいという想いがある方も多いと思います。
ふたを開けてみると意外と全然違う業種や業務をしていることがあるものですが、ニーズがあるならご依頼があれば受けてみるのがいい、と考えています。
漫画家や同人作家の仕事の依頼
漫画家や同人作家のかたの個人の確定申告は勤務時代に事務所でありましたが実際に担当したことがない状態でした。
事務所ホームページからご依頼をいただき、平均課税など特殊な論点もありましたが更正の請求などもさせていただいて無事に通り安心していただけたのが良い経験でした。
特にこの業種のかたは事務仕事がとても苦手というかたが多く、日々が作品への時間をかけることに集中したいというタイプが多い印象です。
そうなると資料共有さえうまくいけば平均課税の申告への慣れなどもあってご依頼をいただけるようになるのではないかと思い、そういう方向けの記事を事務所ホームページで書いてみたところ反応をいただくようになります。
これまではまったく意識して記事を書いていませんでしたが、反応があったことでさらに積み上げていった感じです。
その後も年に1~2件、同人作家や漫画家、最近だと同人ゲームのクリエイターのかたからのご依頼をいただくようになります。
独立前は全く想定していませんでしたが独立後の経験から仕事につながった例と言えるでしょう。
インボイス制度の始まりを見越してある程度の売上がある作家のかたはご依頼をする傾向になっていくと考えています。
今後もブラッシュアップしつつ仕事の依頼をいただけるような営業活動をしていくつもりです。
相続業務のサポート
自分自身は相続税申告書の作成、対策や初回のヒアリングから最後までをひとりで担当してきた経験があります。
また勤めていた事務所自体はあまり外部の別の税理士法人などとの交流がなく、自分自身も通信メインで税理士試験に合格したため、同業の知り合いが極端に少ない状態でした。
なので独立後も相続税申告の仕事の依頼があればいいなと思って営業活動していましたが、若手税理士や中堅どころでも相続税申告はやったことがない、という方が意外と多く独立当初は驚きました。
そんななかで相続税に関するセミナーをしているとサポートをしてい欲しいというお声がけをいただくようになり、メニューに置くことにしました。
いまはセミナーはお休みしています(自分の業務が増えてきているため)が、メルマガ経由だったり以前のセミナー受講のかたからのご紹介だったりで、2~3か月に一回ぐらいのペースで相続税申告の検算や作成サポートの仕事のご依頼があります。
こちらも独立時には想定していなかったご依頼で、ご相談があったときにそっとメニューに置いておくのは大事だなと感じています。
稼げる業務か好きな業務か
独立したら好きな業務でやっていきたい、と当初は思っていましたが、それだけで食べていけるかというとなかなか難しかったかもしれません。
好きな業務だけを受注する、ご依頼をいただけるようになるためにはそれなりに時間もかかるでしょう。
またそこに至るまで手元資金が持てばいいですが、好きな仕事だけの営業をしていなかった私でも資金繰りがカツカツ、というのが2回ほどありました。
仕事の入れ替えはあるものと考えてはいましたけどいかんせん依頼がなければ選り好みもなにもないわけです。
ご依頼をいただく仕事が苦手でとても嫌いだ、というわけでなければわたしは基本的にお請けするようにしています。
ニーズがあるなら請ければいいというスタンスです。
好きな業務で稼げたらそれがベストなんでしょうけれど、好き嫌いのない業務で稼げたらそれはそれでいいのではないかなと。
お客様の入れ替えというのはあるものです。
わたしも去年の末に独立して少ししてからご紹介をいただいたお客様が解約になってしまいましたが、今年はすでに2件依頼があり失ったものより得たもののほうが大きくなっています。
いつ依頼があっていつ解約があるかはわからないものですが、ニーズがあってある程度稼げるのであればその仕事を丁寧にやっていける、というのもよいものです。
嫌いな業務が好きになる可能性はあまり高くないかもしれませんが、好き嫌いのない業務が好きになる可能性はあります。
また、時間を切り売りする面が独立士業には少なからずあるかと思いますが、業務の効率化を図りやすいので勤務しているときよりかは工夫したり時間の余裕はできます。
まとめ
いい意味で自由な部分が独立後はたくさんありますので何をしたらいいかわからない、ということもあるかもしれませんが、巡り合わせもあるものです。
好き嫌いはあってしかるべきなので嫌いな業務を無理してやる必要はありませんが、好きでも嫌いでもないけどご依頼をいただく業務というのはあるはず。
それを仕事の軸にしても私は良いと思っていますし、そうやって仕事の幅を増やしています。