顧問先の引継ぎがなくて良かったところ

顧問先の引継ぎがなくて良かったところ

先日、これから独立開業するという税理士さんとお話しする機会があったときに、顧問先の引継ぎがなくて良かったところありますか?と聞かれました。わたし自身は全くお客さんの引継ぎがないゼロ開業でしたので。

意地ではあるのですがひねり出してみた返事を書いてみます。持たざるものだった私の意見ですのでその点はご容赦ください。

目次

変なしがらみがない

お客様との関係が引き続き良好であれば問題はないでしょう。顧問料も初月から収受できるでしょうし助かる面も大きいはずです。

お客様との関係が良好であれば。

この部分とても大事ですね。担当しているお客様が全部が全部いい、来てほしいというケースもあれば、そうじゃないケースもあるはずです。

自分が選べる立場ならまだしも、所長先生との話し合いでこことここは引き受けてくださいと言われることもあるようですし、そこに「ここの担当は外してほしいな」と思っていたところが含まれているとストレスにはなります。

わたし自身は顧問の担当先がほぼなく、相続業務、資産税関連の部署の仕事がメインだったのでそもそも引き継ぐところがなかったわけです。

いきなり顧問先がいると安心ではありますがそういう点でストレスやしがらみがないとも言い切れず。

わたし自身はお客様がいないという不安はありましたが、困ったお客様がいるというストレスはなかったです。お客様がいないのですから当たり前と言えば当たり前です。

独立すると仕事を受ける受けないの判断軸も自分で磨いていくことになります。これは困ったことになるかも、みたいなご依頼だと受けない選択肢も自分に持てるわけです。

いきなりそれを半ばあきらめることになりかねないので良し悪しはあるかも、という気はしています。

ただ自分がお客様ゼロで独立したのであくまで伝聞でしかないですし、自分の経験のほうが良い、良い選択だったというバイアスはかかっている可能性が高いです。

あたらしい業務に取り組める

独立していきなり顧問先を20件持たせてもらえるようなケースもあるようです。もしそうなるとその仕事にかかりきりになる可能性はあります。

今までと仕事のしかたに大きな違いはでないでしょう。

私ですと20件の顧問契約だと記帳代行の有無にもよりますが結構キャパシティ的にはきつく感じます。

いろんな工夫をして今それに近づいていますがアルバイト雇用などもあってこなせている状況です。

独立していきなりパート・アルバイトの方でサクサク仕事をしてくれる方も少ないでしょうし、まずは自分ひとりでの対応が続く可能性はあります。

その状況だと自分が全部かかりきになる、ということは想像に難くないです。むしろその未来しか見えないです。

あたらしいことをしようとかあたらしいお客様獲得のために営業活動しようみたいなモチベーションが出てきづらいでしょう。

あたらしいことしたくないねん、ということであればよいかと思いますがせっかくした独立ですから前例踏襲みたいなものだけだと面白くはないです。私はそう考えています。

あたらしいことをしたいな、ということであればある程度の時間的余裕はどうしても必要になってくるかなと。

そういう意味でゼロ開業だと時間だけはたっぷりあるのでやりたいことやってみて、あたらしいことに取り組む、仕事の分野やクラウド会計ソフトの使い方などなんでもよいです。

営業に自信を持てる

顧問先を引き継ぎできていると営業する必要がない、ということも場合によってはあるでしょう。

むしろそういう状態のほうが多いかもしれません。無理して営業しなくても仕事があるわけで、顧問料も入ってきますから。

ゼロ開業だとそうもいきません。みるみると残高が減っていく預金口座の怖さをしっていますか?春の雪解けのようにあっというまです。

あの怖さ、もう一度味わってくださいみたいな怖いゲームがあったら絶対やりたくないなと思ってます。

そう、このあの怖さを味わいたくないから営業やっていると言っても過言ではないんですよね。

営業活動そのものが得意か不得意かあるでしょうし慣れの問題もありますが、やらざるを得ない状況のほうが営業活動に取り組みやすいでしょう。

わたしの場合はまさにそれで営業活動をなんとかかんとか、手数出しながら打席に立ってバット振りながら試行錯誤してここまできました。

なので営業活動にはほんの少しですが自信を持っています。紹介とかwebとかいろいろあるのですがどこかでこの自信を持てるようになると独立後も楽しみが増えるかなと考えています。

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まとめ

わたしが考える顧問先の引継ぎがなくてよかったところを3つほど書いてみましたが、やはりわたしの意地の部分も多分にしてありました。ただ独立しあとはこの意地の部分って大事だったりします。見栄は張ってもしょうがないですが、意地張ってやっていきたいなと。

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この記事を書いた人

ひとり税理士として独立開業した京都在住の税理士です。ひとり税理士としてチャレンジしていること、考えていることなどを発信していきます。

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