仕事が増えるとうれしいものです。私もその経験をたくさんしてきて今に至ります。
ただ顧問が増えすぎてキャパシティオーバーになることも考えられるため、自分のペースを考えておいたほうがよいです。今日はそのあたりの自分の考えを書いてみます。
キャパシティオーバーのリスク
キャパシティがオーバーし始めるとどういう状況になるか。まずお客様のフォローがおろそかになるシーンが増えてきます。
お客様の申告が期限に間に合わないというのは税理士としては避けたいですが、お客様から資料の預かり等ができていないとリスクは高まります。
コミュニケーションが不足していると資料やデータのやり取りにも影響するものです。
こちらだけの問題ではなくお客様にも問題があるケースは実際にところはありますが、キャパシティを超えて件数が増えていると、フォローができなくなることがリスクとして顕在化してきます。
結果的に解約も増えていくことが予想されますし、既存のお客様の満足度も下がる可能性があります。
こちら側の理由でお客様にご迷惑をかける可能性が高くなると言えるでしょう。
一方で税理士側としては、仕事にあてるべき時間が増えます。
自分の時間がなくなる可能性もあり、コントロールが効かない状態になると体の健康やメンタルヘルスに影響してきます。
酒量が増えてメンタルヘルスもケアできず事業を停止してしまった税理士を私は知っています。
無理をして事業を継続できなくなると自分や家族、お客様、すべてに影響を及ぼす可能性が高くなり、ましてやひとり資格者で自分しかいない状況だとなおさらリスクが高いです。
私の税理士業のスタイル
私は税理士業として漫画家・同人作家・同人ゲームクリエイターのかた向けの顧問(記帳代行込)のサービスを柱のひとつとしています。
法人の顧問先もありが、スポット的なものとして相続業務も行っています。
相続業務はいつどのタイミングでご依頼があるか分からない部分が大きいので、コントロールが難しい面があります。
普段は顧問業務(個人と法人)がメインになっているのですが、その合間に相続業務が入ってくるイメージです。
相続税申告についてもある程度時間を要するので、相続業務ができる時間を見積もって顧問のキャパシティを考えています。
最近は作家業の方については法人成りを勧めていないこともあり、個人事業主の方の顧問契約が増えていて、解約も少ないのでここ3年ほどは純増の状態です。
事業所得の方の顧問契約が例えば20件を超えてくるようになるとやはり、顧問業務に充てる時間が自然と増えます。
相続業務をやり切れない仕事量に近づいていると言えますし、前段で触れたようにキャパシティオーバーです。
やりたい業務があるのであればその時間をあらかじめ見積もった状態で顧問件数を考えておいたほうがよいでしょう。
業務の効率化をすすめることでキャパシティも少し増えますので、その点も取り組んでいくためにはやはり時間が必要になってきます。
現状だと私の場合には個人事業主のかたの顧問件数の純増は年間で4件ぐらいがちょうどよいペースです。
法人顧問や法人のスポットは別で考えていて、申告月にもよる部分が大きいです。
というのも個人事業主の顧問契約のデメリットとしては決算月が12月に固定されることで、法人の顧問で申告が伴うとそこも意識しておきたいことにはなります。
まとめ
キャパシティの問題は税理士本人だけではなくお客様にも影響がある部分なので、やはりきちんと考えておいたほうがよいです。
必ずしも考えている通りにはならないかもしれませんが、自分の許容範囲をイメージせずに仕事を受けていると知らずにキャパシティを超えている可能性があります。
そうなってから減らす、というのは難しいことも多いですので自分のペースやキャパシティは考えておくにこしたことはありません。