無料相談をやるかやらないか

無料相談をやるかやらないか

無料相談してないんですか?と聞かれる機会はずいぶんと減りましたが、独立当初は交流会などでよく聞かれました。

無料相談したほうがいいと推奨するかたもいますが、無料相談をするつもりはないです。その理由を整理しておきます。

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知識の提供は無料じゃないから

税理士登録するまでにたくさんの時間をかけて試験を突破したり大学院で論文を書いたりして知識を得てきたはずです。

自分の仕事として知識を提供し知恵を働かせる類のものですから目に見えづらい部分はありますが、それでも無料でここまでというわけではないでしょう。

提供できるものが目に見えようと見えまいと、知識の提供は無料ではないです。

また何か下調べをするだけでも時間を要します。お答えをするにも時間がかかっているのであれば仕事です。

そういう部分をご理解いただけないのであればそもそもお客様ではなかったと思うようにしています。

独立当初は交流会によく参加していましたがこの手の無料相談したらいいのに、というアドバイスは本当によく見聞きしました。

相手は良かれと思っているんですけれど、どうしても無料相談だったら相談したいみたいなのが見え隠れしてしまってどうにも気が乗らなかった記憶があります。

まぁハッキリ言って余計なお世話なので聞き流していました。

クレクレのひとがいるから

世の中には情報はタダでもらえる、ともっている人がいます。ようはクレクレのひとですね。

目に見えないサービスに対しては余計にその傾向が強く出ることがあります。

税務相談当番で対応していてもときどきそういう方はいますし、紹介していただいてもお断りすることがあります。

報酬が発生していない段階では一般的な話でしか応対できないのは、自分の返答次第では責任問題になりかねないからです。

税務相談当番は無料だろと言われるかもしれませんが、相談者のかたの支払いがないだけでしかるべきところから謝金は支払われています。

記帳指導にしても税務署のものであれば税務署から担当支部に業務委託している形ですので、そこから報酬が支払われています。

税務署が業務委託費を支払っていますので要は誰かの税金なわけです。

国家資格なら無料で対応すべきというすこし違った角度の主張をするひとがいますが、あくまで資格が国家資格なだけで公務員ではないです。

そういうことをおっしゃる方の多くが情報クレクレのひとなので対応すると精神的に疲弊します。

YouTubeではこう言っていた、webサイトにはこう書いていた、みたいなことをおっしゃられるので情報収集は熱心なんでしょう。

ただそれはあくまで一般的な話なだけで相談者のかたの個別事案に回答しているわけではないです。

個別の対応に報酬をお支払いしていただいているかたがいるのですから、その対応をしっかりやっていけばよいと思っています。

仕事につながる可能性が低いから

これも無料相談をやっていない理由ですが、仕事につながる可能性がかなり低い印象です。

勤めの時にも税理士登録をしてから相談対応がありましたが、ほとんど仕事になりません。

この場合の仕事というのは報酬の発生する仕事に繋がらないという意味です。

仕事に繋がらないからやらないのかというとズバリそうです。準備や対応に時間を要しているわけですからそのあとに仕事に繋がらなければただ対応しただけです。

それはお前の営業力が低いからだろうと言うご指摘は甘んじて受けます。だからやらないわけです。

営業力が低くても成約率が低くても何が何でもやらないといけないことでは無料相談はないというのがわたしの位置づけです。

無料相談だと通りいっぺんのことしかお答えできないですしそれを望んでいる方は相談ではなく自分で調べればよいと思っています。

独立してしまえればこういった自分の営業力が低かろうが高かろうが自分がやりたくないと思ったことはやらなくて済みます。

それが独立後のよいところです。

その代わり自分の稼ぎをどう作っていけるか、ご依頼をいただけるようにするにはどうすればよいかを一生懸命考えて実行していくことになります。

まとめ

無料相談したいということであればやってみればよいと思いますし、最初からやらないというのも選択肢です。

いろんな経験をして自分のスタンスを固めていきましょう。

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この記事を書いた人

ひとり税理士として独立開業した京都在住の税理士です。ひとり税理士としてチャレンジしていること、考えていることなどを発信していきます。

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