インボイス制度へのスタンスを整理しておく

インボイス制度へのスタンスを整理しておく

インボイス制度スタートまで3か月を切り、登録申請よりも実際の経理や帳簿付けなどの対応にシフトしてきています。

インボイス制度についてはいろいろな考え方があるかとおもいますがスタンスは整理しておきたいところです。

目次

反対だけれどここまでくると

昨年あたりからインボイス制度に関する周知が始まりましたがインボイス制度の導入が決まったのはそれよりも前でした。

お客様への説明においても事務処理がかなり煩雑になる、特にある程度の規模の会社で消費税の計算方式がいわゆる原則課税方式の場合は準備に時間を要することが考えられました。

実際、当初からでもすこしずつ実務対応に合わせた変更などがあるのですがそれでもちゃんと真面目に処理をしようと思うとかなり大変です。

かなり大変だからやらなくていいのかというとそういうわけでもないのが悩ましい部分ですが。

とはいうものの消費税が10%にあがるときには経済状況をみて2回延期になった過去があります。

去年の税制改正大綱で延期の発表があるかもしれないと少し考えた同業の方も多かったのではないでしょうか。

ただふたを開けてみるとインボイス制度については延期の選択肢はどうやらなさそうだ、ということが分かり、対応を進めていくことになります。

益税とか預り金とかの議論は一部のフリーランス・個人事業主を中心にかなり白熱していますがここまでくるともう止まらないのかなというのが個人的には考えています。

インボイス制度がはじまると税負担が発生してたいへんだ、という主張はわかるのですがそう考えると消費税の申告をしていない状態のほうが利益を得られているわけです。

事務負担の重さを考えると簡易課税が私のお客様には多いとは言え、それなりに対応が必要になってきますし、煩雑さや一部の業種においてはインボイス登録の必要がない不公平を考えると免税点を下げるほうが妥当ではないかなと考えています。

制度には反対だけれども自分のスタンスを貫いてお客様のインボイス登録や事務手続きを妨げるというのはまた違う問題が発生しているようにも感じます。

インボイス制度そのものは消費税の計算の在り方としては正しい方向性ですので、仕事としてはきちんと対応してく必要があり粛々とやっていくしかありません。

登録可否判断は慎重に

インボイス登録をすると課税事業者になりますので消費税の納税申告が必要になります。

免税事業者の場合には2割特例を使える可能性がありますが、一方で例えば今年の10~12月の売上が少ないケースもあるでしょう。

わたしのお客様で同人作家のかたなどは売上に波があるケースが多く、新しい本をだして3か月ほどは売上が急増しますがその後はゆっくり落ちていく感じです。

なので現状で免税事業者でなおかつ売上に波があるケースの場合には年明けからのインボイス制度登録でも良いケースもあるでしょう。

ただし10~12月の売上としてインボイス登録をしていない場合にはその卸価格が変わるというDLsiteのような対応をしていることがあります。

そういう場合も売上に対する影響と消費税の納税予測をみつつ検討したほうがよいです。

いずれにしても慎重な対応が必要になりますのでスポット相談でそこだけ見るというのが今後は難しくなるかもしれません。

あくまで任意ですし最終的には決めていただかないといけませんので、決めきらないという場合には見送るケースもでてくるでしょう。

基本スタンスは登録事業者対応がメイン

免税事業者のかたで登録をしないという方もいらっしゃいますが、基本的には課税事業者のかたばかりですのでどっちにしても登録しておくということが多いです。

登録を選択する方も取引先に迷惑をかけるわけにはいかないから、というのもちょこちょこと聞きます。

あとは取引先と対等なスタンスで仕事をしたいというフリーランスのかたですと相手側がどう考えても消費税の課税事業者の場合もありますので、自分も課税事業者としてやっていきたいというのも耳にしたことがあります。

免税事業者をどうしても維持したいという場合はそれを尊重しますが、取引が静かに減っていく可能性もありますし、新規の取引も難しくなる可能性は残ります。

そのあたりをどうしていかれるのが良いかはそれぞれの状況に大きく左右されますので、しっかり考えていく必要がより出てくるでしょう。

私自身はインボイス制度も登録しましたしお客様も登録される方が多いのでしっかりサポートしていくほかないです。

少なくとも私が反対していてお客様はやっておきたいのに登録を勧めない、事務手続きをしないというのはお客様が不利益を被る可能性がありますしそういうことはやりません。

まとめ

インボイス制度に反対すると一言で言ってもどういう主旨で反対しているのかはそれぞれ違ってきます。

より自分の税金のことを考えていくタイミングになったともいえるでしょうね。登録するしないは本当に個別の事情を加味していく必要がありますのでネットの情報だけではなく一度きちんとご相談いただくのがよいでしょうね。

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この記事を書いた人

ひとり税理士として独立開業した京都在住の税理士です。ひとり税理士としてチャレンジしていること、考えていることなどを発信していきます。

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