請求書の自動口座振替を使っていない理由

請求書の自動口座振替を使っていない理由

税理士業の顧問報酬は請求書を自分で発行するのではなく自動口座振替を使っている税理士も多い印象です。わたし自身はこれまで一度も口座振替を利用したことがないのですが、使っていない理由を書いてみます。

目次

利便性は高くなるけれど

自動口座振替を使えばお客様の口座から自動で報酬が引き落とされますので便利は便利です。

現状ではわたしは15件前後の毎月の請求書発行がありますのでその事務仕事がなくなるわけです。時期にもよりますが1時間から1時間半ぐらいはかかります。

15件ぐらいなので何とかなっているという面もありますが、理由があって請求書を毎月発行してお送りしています。

その一番の理由としては請求書発行の連絡がお客様とのコミュニケーションの場になっているからです。

わたしの事務所の税理士顧問報酬は面談回数によって報酬額を変えています。毎月のところは最も高く、年3回の面談のみのところは最も低いです。

面談回数が少ないところは特にテキストベースでの問い合わせや相談は随時受けています。

例えばメールだったりチャットツールなどでの連絡ですが、こちらから積極的にお伺いするというよりかはお客様からのアクションを待つような感じです。

記帳代行のあるお客様も多いのでそうなるとお客様が自発的に資料共有してくださるのを待つことになります。

あえて積極的に資料まだですかというせっつくような感じでの連絡はしていません。

そのため、請求書発行をして連絡するときにコミュニケーションをとる機会にしていて、定期的な連絡として行っています。

請求書発行のときに資料の共有なども一緒にお願いしたり、所得税の振替納税のタイミングの連絡やそのほか確定申告のスケジュール打ち合わせなどもあわせて連絡したりしています。

同じ理由で年払いでの報酬受け取りも行っていません。

自分が連絡することをさぼってしまうのではないかなと思っているのと、顧問なのでやはりお客様のことを気にかけているということを定期的な連絡で行いたいと思っているからです。

口座引き落としは便利ではありますがわたしの感覚としてはあまりにも無機質かなと感じるので、損得や時間がかかるからという理由ではなくお客様との連絡の一環として、ということでとらえています。

振込手数料はお客様にご負担いただくことにはなるのですが、本来は振込手数料は支払い側が負担するものですし。

お客さまにとってはどうか

自分自身は前段のような理由から請求書を毎月発行して振込もお客様にお願いしているわけですが、お客様にとってはどうかなと考えてはいます。

ご要望があれば口座振替にしてもよいかなと特に面談の頻度が高いお客様については思いますが、面談頻度が低い顧問設定のお客様は口座振替にすると資料共有が遅くなりそうというのは感じています。

というのもわたしの税理士顧問業で個人のお客様は漫画家や同人作家のかたが多いのですが、請求書のメールや連絡がお客様の行動のトリガーになっている面があるからです。

お客様の複数から請求書の連絡があったらその場で支払いの処理をして、資料共有もやっている、と聞いていますし実際そういう形での資料共有や振込の履歴を確認できます。

実際そういう風にアクションしてもらってわたしからせっついたり、催促されることを防いでもらう狙いもあります。

やはり人は忘れていくものですし、定期的な連絡があればわたしからの催促の連絡でいやな思いをしたり(いやな気持ちになるような連絡内容にはしていないですが受け取ったほうはそう感じないこともあります)、自己嫌悪にならなくて済むのかなと。

この辺りは考え方、感じ方次第ですが、記帳代行を含めて顧問をお願いしていただいているかたは資料共有のタイミングがやはり大切です。

資料共有が遅れてこちらの業務が滞ることになるとお客様自身に不利益が生じる可能性もあるわけですので、いかにサボらずにいやな気持にならずに資料共有してもらえるかを考えた結果の今の対応になっています。

口座振替のご要望が増えてきたらご要望のあった方だけはそういう対応をしてもよいかなとは思っていますので、年明け以後はそのご案内もしていくつもりです。

そういった対応も柔軟に対応していきます。

まとめ

面談頻度が高いお客様を中心にご要望があれば口座振替をするということも考えていったほうがよいかなと。

年明け以後はそのご案内を含めて対応を進めていきます。請求書発行の連絡がトリガーになっている場合もありますのでそのあたりがクリアできるのであれば請求書発行のメールに代えての定期連絡でもよいですし。

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この記事を書いた人

ひとり税理士として独立開業した京都在住の税理士です。ひとり税理士としてチャレンジしていること、考えていることなどを発信していきます。

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