おはようございます、京都のひとり税理士ジンノです。
税理士として活動していると、税金が安くなるなら頼みたいとか、なぜ税理士に頼んだのに税金が安くならないのか、ということをストレートに聞かれたり言われたりすることがあります。
真実であり、真実でない部分もあるかなと個人的には思うので、アウトプットして考えてみます。
税理士に頼むから税金が安くなるのか?
いきなり本題に入りましょう。
税理士に頼むから税金が安くなる、と皆さんは思いますか?
税理士に申告を頼むと税金が安くなる、というのは半分アタリで半分間違っているとぼくは考えています。
半分あたりの部分をまずは整理してみましょう。
税理士に申告を依頼するとどうなるか、と申し上げますと、申告内容として適切になる可能性は非常に高くなります。
ご自身で申告書を作成した場合、適用できる特例や経理処理などについては一般納税者の方が知っている範囲で適用することになります。本に書いてあったり、Webで調べてみたり、というところでしょうか。
税理士が申告書を作成する場合には、税務的に有利な方法があれば積極的に適用を検討しますし、税金が少なくなる方法があればその方法が適用できるか検討することになります。
一般納税者の方と税理士との税務・会計に関する知識のギャップというのは確かにあって、ぼくが好きな資産税関係については特にそのギャップが大きいかなと感じます。
この意味では税理士に頼むと税金が安くなる可能性はあるわけです。それは適切な申告内容・経理内容になるからということを意味するからです。
一方で半分間違っているというのは、適切にしたがために税金が高くなる可能性もあるからです。
例えばご本人が経理し記帳してきた内容を税理士がチェックした時に、その内容・処理に誤りが判明する場合。
例えば所得税の確定申告でいうと、借入金の元本支払いを経費にしているなど、経費じゃないモノを経費で処理していると適切に処理した結果、利益が増える=税金が増えることにもなります。
税金が基準にしたいというのならば、例えばご自身で作成した申告書での税金と税理士が作成した申告書での税金との差額をすべてもらっても文句は言われないのか?と考えたりもします。
税金が安くなる可能性もあれば、税金が高くなってしまう可能性もあります。そういう意味で適切に処理すると税金が安くなる可能性も、逆に高くなる可能性もある、ということを事前に一言申し添えておくとイイかなと。
同じことをお伝えすると先に言うと説明で、後で言うと言い訳に聞こえます。これは人間だれしもそうなんですね。
申告書をたとえばジンノにお願いした際に、事前の打ち合わせで
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と言われて結果、税金が高くなったのと。
申告書作成後に
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と言われるのと結果としては同じですが心象はまったく違うと思います。
なので先に言うと説明になるし後で言うと言い訳に聞こえる、というのは意識しているところです。
税理士間での違いは何だろう?
じゃあ税理士間での違いはないのか?というのは素朴な疑問でしょう。
特に大企業や特殊な経理・会計が必要、相続税などの資産税分野、以外であれば大きな違いは出にくいのかなとぼくは思っています。
一般的な企業や会社の申告や決算内容で税理士による差が付きにくいということであれば、やはり税理士に求めることを明確にしてそれに応えることができる、できそうな税理士を選ぶというのが必要かなと。
例えば、試算表が読めるようになりたい、活用できるようになりたいならその部分に重きを置いた関与の仕方をしてくれる税理士を探す。
銀行融資、資金繰りに悩みがあるならその部分にアドバイスをもらえる税理士を、業務効率化や時間管理に課題があるのならその部分に違いを持つ税理士を、税務調査対応が上手な税理士を希望するならそのような税理士を探す。
こんな感じでご自分が求めることにマッチする税理士というのが身近にいますし、いまはWebで自分が得意なことを打ち出している税理士さんも多くいます。
他との違いを出している税理士がいるのですから、ご自分の要望にマッチする税理士は必ずいるんじゃないかなと思います。
顧問料が安ければ安いほうがいい、というお客さんももちろんいますが、安ければそれ相応の対応しかできませんし、回転ずしに行ってカウンターのお寿司屋さんと同じネタを出せと言われても出せないものは出せません。
企業や個人の要望というのは様々です。いかに言語化して整理できているかで税理士探し、税理士選びも精度が変わるかなと思いますし、可能であれば複数の税理士の話を聞いてみることもオススメしています。
そのうえで選んでいただけたらもちろんうれしく思いますし、もし選んでいただけなくてもマッチしなかったんだなぐらいにぼく自身は捉えています。
まとめ
税理士選びは人選び、を感じる場面が独立後には時々あります。
ジンノさんだからお願いしていると言ってもらえるように、精進していくしかありませんね。