会計事務所の人手不足感が深刻というハナシ

オファー

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おはようございます、京都の所属税理士takasago(@co_develop)です。

今日はお前が言うなっていうご指摘を受けるであろう、会計事務所の人手不足問題について考えてみます。

税理士試験の受験生は減少しており、転職市場は活発ですが。。。

 

目次

未経験が好きな会計事務所

ぼくが思うに会計事務所が職員を採用するとき、未経験者を好みます。というか大好きです。

その理由を考えてみると

未経験者は他の事務所のイロ・やり方が染みついてないから

というイメージがあるのかなと。

 

未経験者が好きというより、経験者が敬遠されがちです。

それは会計事務所独自の習慣であったり、会計ソフトへの慣れなどへの配慮かと思われます。

 

しかしここで不思議なジレンマが発生します。

未経験者が欲しいけど、簿記の知識や資格、もっと言うなら税務の知識は持っていてほしい、という欲張りなご要望です。

 

ナゾです、非常に不思議です。

この条件を聞いて皆さんはどう思うでしょうか?ぼくはこう思います、そんなひと限られてるって。

 

事務所にもよりますが、会計事務所ってあんまし丁寧に仕事を教える雰囲気はありません。やってみて、怒られて、分からず、聞けず、みたいな悪循環がまかり通る場合があります。

未経験者が欲しいなら、キッチリと業務を教えていく、ということが必要にもかかわらず、いざ未経験で就職すると仕事をあまり教えないと。

 

ぼくが一番最初に大学生の時に1日だけアルバイトみたいな形で就職した大阪の某事務所は、もう本当に地獄のような雰囲気でした。

所長先生は番頭さんのようなポジションの方に怒鳴り散らす、会計ソフトの勘定科目コードを一日で覚えてこい、会計ソフトの使い方も教えない、と散々な目にあいました。

 

いまでもこんな事務所あるんでしょうかね。ほんの8年ぐらい前の話ですが。

 

未経験者を好む傾向はどの業界でもあるかもしれませんが、それと同時に即戦力というのを求める場合もあります。

今は一つの会社でずっと勤める、勤めなければいけない、という意識は若い世代になればなるほど希薄です。副業をすすめる会社もあるぐらいですから。

 

会社に何かあれば転職せざるを得ませんし、いつクビになるかもわかりません。転職を考えている人は特にドライにシビアに捉えているかも。

転職市場は今は非常に活況ですが、即戦力を求めれば求めるほど、業界内で人材を回していることに他なりません。

 

転職サイトを否定するつもりもありませんし、キャリアアップのために会計事務所に転職したいという場合もあるでしょうが、一般企業から会計事務所への転職はキャリアアップでもない限りオススメはしませんし、ほとんど応募はないように思います。

 

外のやり方を上手く取り入れたいという姿勢は会計事務所にはあまりないです。

一般企業であれば即戦力、転職者のやり方をうまく取り入れたり、そういうシステムや姿勢が構築されているのでしょうが、会計事務所業界は職人システムのイロが強いです。

なかなかひとが集まらないなというのが他のサービス業と同じく悩みどころなのかなと。

本当に人手不足なのか

人手不足はどの業種でも同じだとぼくは考えています。

今の会社や組織の仕事の仕方って、思うに2000年より前、20世紀の仕事の仕方が基礎になっている部分が多いかなと。

 

その頃は人口がまさか減少するとは思ってもみず、新入社員は山ほどいて、仕事をする労働人口もある程度いて、しかも転職なんかはあんまり考えられない時代。

その時代の、ひとがたくさんいる時代の仕事の仕方を踏襲していると、自然とひとがいる前提で仕事の仕方が構築されてるかと。

 

会計ソフトにもIT技術の波が押し寄せ始めています。

人手不足なのは分かりますが、本当に人手不足なのか、人手不足を解消する方策はないか、その視点が会計事務所にも求められるかなと。

 

先日も同僚が「試算表は紙に印刷するもの」という主旨の発言をしているのを聞いて、そりゃペーパーレスもペーパーストックレスも、業務効率化も進まないよなって思ってしまいました。

 

その同僚はお客さんから試算表のデータをExcelでほしいと言われて、かなりショックだったそうです。自分の認識とお客さんの認識が違ったようで。ぼくからすると君のその発言のほうが危険だと思うんだけどね、という感じです。

 

ぼくなら喜んで提供しますし、何ならどんな風に活用するか聞いてみますし、もっと言うなら試算表だけじゃなくてほかの資料もスキャンしたりデータ化したものでお預かりしたりできないか提案します。

 

お客さんにとっては何気ない一言でデータでもらえたらいいなと思ったゆえの発言だったのでしょうが、会計事務所の担当者がそんな認識だと大きなギャップが生まれてしまいます。

 

人手不足を解消するなら人を入れるというのと同時に、人手がかからないように業務を改善するというのも必要です。

組織が大きくなればなるほど業務改善は難しいのかもしれませんが、それでも取り組んでみる価値はあるでしょう。ひとり税理士であれば改善の繰り返しでスピード感をもってやれるのかなと。

まとめ

会計事務所もほかのサービス業と同じく人手不足です。

ぼくの後任になりそうな人もまだ決まっていませんが、どうなることか様子を静かに見守りたいと思います。

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この記事を書いた人

ひとり税理士として独立開業した京都在住の税理士です。ひとり税理士としてチャレンジしていること、考えていることなどを発信していきます。

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