無料の相談業務でどこまで応えるか?

無料相談

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おはようございます、京都の所属税理士takasagoです。

今の事務所では無料の相談業務を税理士であるがゆえに担当するコトが多々あります。

無料の相談業務について考えてみました。ぼく自身は独立後は無料相談はしないつもりです。

 

目次

無料であろうと有料であろうと税理士が担当する必要性

税理士の業務には「無償独占」と呼ばれる種類の業務があります。

この「無償独占」は、簡単に言うと「有料であっても無料であっても税理士しかしてはいけない」というイメージでよいです。

 

税理士の「無償独占」業務には、①税務代理、②税務書類の作成、③税務相談、この3つです。

税務相談がちゃんと入っていますね。

 

Twitter上なんかでも「これをすれば税金がお得になるよ~」という非常にライトな書き込みをたまに見かけますが、これを個別に税理士以外の人がDMで相談に乗ったりしてしまうと、税務相談をしていると税理士会等からみなされても文句は言えないかなと。

 

なので、きちんと対応している会計事務所の場合には、税務相談は税理士が相談に乗っています。

それは別にいいんです、税理士の職責を果たすという意味では納税者の方の税金に対する不安や疑問を解消するというのは必要なコトです。

 

ぼくが気にしているのはそれを無料でやるか有料でやるか、ということです。

無料でどこまで応えるべきか問題

いざ相談のアポイントが入ったとして、基本いまの事務所では初回無料相談となっています。

初回無料相談の是非は一旦置いておいて、問題は2回目があるのか?ということ。

 

2回目の相談ということはつまりはリピーターです。

初回無料相談ですべての質問事項が解決してしまうと、リピートしない可能性が非常に高い。

 

そうなると無料相談では一般論に近い話しかできない、あくまで無料の範囲で、となる可能性もあり、果たしてそれでいいんだろうかと感じたりもします。

 

ぼく自身は税理士登録してからというもの、そのことに疑問を持っていまして、無料相談であっても全力投球するというスタンスで基本は対応しています。

でもかなしいかな、これはぼくに契約につなげる、売上につなげる力がないのだと反省するのですが、無料相談から売上・契約につながることがほぼない、ということです。

 

金融機関さんからのご紹介などで、契約ありき、申告ありきの場合にはまだいいんでしょうけど、ちょっと聞きたいぐらいだとほぼないです。

 

でもぼく自身は独立後はスポット相談で、お客様の税金や経理に関するお困りごと・悩みごとを解決する提案をしていきたいと考えているので、無料では勝負したくないんです。

分かってもらえるでしょうか、ぼくのこのアツい想い。個人的にはマーケットインの発想で取り組んでいく所存です。

 

とはいえ嬉しい体験もある

そうはいっても先日、嬉しい体験もありました。

 

およそ80歳ぐらいのおじいさん相談者の方ですが、毎回近くに来たからと言って電話を入れて菓子折りを持ってぼくを訪ねてきてくれます。

 

この方、以前にぼくが担当した相続税申告の際に相続人として申告をなさった方です。

ご本人的にはやはり申告が大変だったという思いもあり、また財産を相続したこともあってご自身の相続対策を早急に考えておきたい、ということでした。

 

以前に申告を担当した関係で、ぼくをご指名いただいていたような感じで、毎回聞きたいコトと菓子折りをもって訪ねてきてくれます。菓子折りがある時点で無料ではないかもしれませんが、お気遣いいただかなくてもいいですよとお伝えするんですけどね(笑)

ぼくはひとりで対応していたこともあってもちろんですが全力投球で、「こうすればいい、そこまでしなくていい」という「線引き」をお伝えしていました。

 

この税金や対策においての「線引き」というのは一般納税者の方には分かりづらい部分でもあるので、税理士としてはそこの部分をより丁寧にお伝えするコトをひそかに心掛けています。

 

無料相談で対応していて、相続対策を丁寧にお伝えすることはつまりは申告業務がなくなる可能性もあるわけですが、相談者の方にとってはそれが一番望まれることです。そこをしっかりと満たしてあげることが必要です。

 

するとある日突然、相談者の方が「いつもよくしてもらっているので相談料をお支払いしたい」と。

確認ですがぼく自身は一度も相談料の話をしたことはないですよ。

 

これは素直にとてもうれしかったです。

もちろん所属税理士として組織に属する身ですから、事務所の売上です。でも自分のしていることに間違いはないんじゃないかと実感した瞬間でもあります。

 

最近読んだ本で「期待を知れ、丁寧に満たせ、大胆に超えろ」というワードがあってとても気に入っています。しばらくはこの言葉を胸に独立後を歩んでいきます。

まとめ

無料相談はお客様のためにはなっても、自分のためにはならない、そう思うこともありました。

いわゆる「三方よし」=買い手よし、売り手よし、世間よし、というのを考えてみたいなと。

 

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この記事を書いた人

ひとり税理士として独立開業した京都在住の税理士です。ひとり税理士としてチャレンジしていること、考えていることなどを発信していきます。

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