おはようございます、京都の若ハゲ税理士ジンノです。
先日とある方から「税理士さんは数字に強いんだから投資をすればガンガン儲けられるでしょ」と言われて「そうなのかな」と考えています。
投資をすること、数字に強いこと、税理士の強み、イロイロと感じることがあるのでアウトプットして整理してみます。
数字に強い=投資が得意ではなさそう
税理士はどちらかというと法律職だから数字に必ずしも強いわけではない、というお話があったり、普段から電卓をたたいているだろうし会計処理をしているから数字には強い、というお話があったり。
お客様から見ると確かに税理士は数字に強いという風に見えるでしょう。数字に強い状態が何を表すかですが、少なくとも普段からおカネ回りで数字に触れる機会は多い職業と言えます。
仕事の中身が税務がメインであっても、最終的に申告書を作ったりチェックしたり、会計処理として仕訳を入力するので数字は身近な存在です。
一方で、投資をするということと数字に強いということはまた別の話だよなと考えています。
例えばいま金の価値が上がっていますが、20年前に今後の金の価値が上がるかどうか、という判断は数字というよりも先の見通しが的確かどうか、という点になるのかなと。
そこにはもちろん数字的要素もあるのでしょうけれど、ほかの要素のほうが影響が強いような気がしています。
マクロ経済やミクロ経済、政策や世界経済などいろんな要素が複雑に絡み合っていて、ひとつの視点では推し量ることができない部分です。
もし仮に不動産投資をするにあたって、いくらの金額を借入して利息がいくらで、入居率がこれくらいで、という計算をしてその投資の成否を数字の面からチェックすることはできるのでしょうけど、それをした段階でじゃあ投資をしますかというとそういうわけでもなく。
入居率が維持できそうか、修繕費がどのタイミングでいくらぐらいかかるのか、そういう不確実な未来を見通すチカラは数字に強いかどうかとはまた別の問題です。
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投資判断の難しさ
投資判断と言うと大げさに聞こえるかもしれませんが、借入をして事業をするのも投資判断です。
税理士という職業に関わるようになり自分自身が想像する以上に事業に失敗する人がいるんだなと見ていて思うことがあります。
お客様先で赤字が突然膨らんだり、好調だった事業が一転して苦境に立たされたり。もっというと破産することだってあり得るわけです。
長く事業を続けることの難しさもそうですが、新規参入してきたスタートアップの方が5年後には会社がない、みたいなことも多いわけではないですが普通にあることです。
所得税の確定申告のお客様でも株式の売買で損失を繰り越したり、FXトレードで損失がでているかたもいます。
そういった起業や投資判断が実際のところうまくいかなかった事例を、ほかの方よりも多く見かける機会があるのも税理士という職業の特徴です。
もちろんできる限りのサポートをさせていただきますが、投資判断の難しさを判断した人のそばでよく見える場所で見ていると、自分が投資をして果たしてうまくいくだろうかという不安も持ち上がってきます。
税理士さんの中にもご自身で店舗を持ってビジネスをしている方や、株式投資や不動産投資が上手な税理士さんも多いので一概には言えないですが。
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税理士の仕事の楽しい部分
人間は自分の損失のほうが気になるとは言いますので仕方がない部分ではありますが、一方でお客様のそばで事業を見守る、裏側を見られるというのもこの仕事の楽しい部分です。
会社のこと、事業のことで一緒になって二人三脚、応援しながら並走することができる職業というのはなかなかないのかなと。
また社会的な信用という意味でも大きいです。
普通、会社の決算書と申告書見せてくださいって言っても見せてはくれないものですが、税理士がお願いすると見せてもらえることも多く、また言わなくても見てくださいと言われることもあります。
これは税理士の先輩方がお客様の支援を長年続けてきた功績による部分がとても大きいです。
中小企業が何か困りごとが出てきたら相談相手として挙げられる割合として顧問税理士・会計士が最上位と言われています。
それだけ信頼されていることを考えると期待に応えたい気持ちもありますし、やりがいも感じます。
まとめ
投資をしたほうがいいとかしないほうがいいとか、本人が決めることではありますがリスクをどこで取るか、ですね。
興味があればトライしてみればよりお客様の気持ちに寄り添えるだろうなと。
ぼく自身は投資と呼べるものは国内株式とiDeCo(確定拠出年金)でインデックス投資をしているだけです。
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