税務相談など従事していわゆる税理士と関わりがないかたと接する機会がありますと、投資の話でどう思うか聞かれることがあります。
税金の計算はどうするか聞いているんですか?とお尋ねすると税金かかるんですか?と聞かれるので利益が出てたら基本は税金がかかる、というお話をしています。
変な投資詐欺に引っかからないようにしておきたいものです。
結構見かける怪しい話
意外と見かけます、怪しい投資話。そもそも楽してお金を稼ぎたい、増やしたという人間心理に付け込んでいるので巧妙ではありますが、引っかかってしまわないように気をつけたいです。
医師や経営者にはワンルームの不動産投資や海外不動産投資が人気というか推して来られるケースを見かけますがふたを開けると結局は所得税の還付狙いだったり。
他にもよくわからない投資をしていて相談されてもそもそもそれが何かご本人でさえ分かっていないケースも。
美味しい話を人に売るという人がいたら自分がそれをしない理由はなぜなのか聞いてみるといいでしょう。
怪しいとまでは言いませんが銀行の担当者なんかも投資信託や保険を勧めてくることがあります。
彼らも仕事なんで仕方ない部分はあるかと思いますがじゃあ自分がやっているのかときくとやっていなかったり。
お金がないのでという場合にはお金があったらそれをするか聞いてみましょう。たぶんやらないです。
SNSなどでも所得税還付スキームなどといってさも合法に見える脱法行為をさせていたりして、国税局でも調査を重点的に行っているようです。
コロナ禍での給付金詐欺なども典型的ですがこれをしたらどういう結果になるかお金が目の前にあるとマヒしてしまう人が多い気がします。
リテラシーを上げるには
そういった怪しい投資話に乗っからないようにするためにはリテラシー、税金に関する最低限の知識が必要ではないかと考えています。
税理士相手に投資の話を営業してこないのはやはり痛いところを突かれるのがイヤだからともいえるでしょう。
そんなに儲かるなら自分でやったらいいでしょ、というのはやはり一歩引いた立場であれば感じるものです。
一般のかたが税金のリテラシーを高めようとおもうと何が良いか。
一番良いのは自分の給料から引かれている税金、社会保険料などの計算を自分でやってみることです。
天引きされているので普段は全く意識しないと思いますが、それを計算してみるとキチンと体系立てて計算されていることを理解できます。
給与から引かれる所得税はどうやって計算されているのだろうか、給与所得控除っていくらなのか、住民税はどうやって計算されて引かれているのか。
こういったことをまずは自分の給与で計算してみるとそういうことになっていたのかと理解できます。
そのうえで投資の話に取り組んでみるのがよいのではないかなと。
儲かる話にウルトラCはありません。リスクがあってリターンがある。
その幅でいくら自分が許容できるのかそういうことを考えるきっかけにもなるでしょう。
来年からは新NISAとして制度が刷新されて始まる予定ですし投資を始める良い機会になります。
いきなり投資をするのではなく自分のリスクやリターンをどういう風におくか、そのためにはいくら投資に回せるのか。投資に回すお金は給与からならどれくらい回せるのか。
じゃあ給与にかかる税金や社会保険はどのように計算されているのか、こうやって投資に回す原資である給与のことを再度見つめなおしてみるのがオススメです。
まとめ
給与所得控除の金額を自分の手取りの金額と勘違いしていたり、住民税の明細を見てふるさと納税が反映されていないと寄付金控除の欄に金額があるのに言ってきたりと、いろんな勘違いをしておられる方がいます。
自動で引かれるものについては意識することが少ないですからまずはそこから始めてみましょう。