税理士事務所に新卒で入る選択肢はあるか、考えてみた

税理士事務所って 新卒で入れるのかなぁ

税理士事務所って 新卒で入れるのかなぁ

おはようございます、京都のひとり税理士ジンノです。

昨日6月1日から来年の春に卒業する大学生の面接が解禁になった、というニュースが目に入りました。

そんなことがニュースになるのかと思う反面、なんか毎年コロコロと解禁日が変わって振り回されて気の毒だなとも思っています。

それはさておき、そういえば新卒で税理士事務所ってどうなんだろうか、とふと感じたのでアウトプットしてみます。

 

目次

自分の時はどうだったか

ぼくの場合はプロフィールにも記載していますが、転職で税理士業界に入ってきました。

 

医療法人に勤務しているときも周りに受験生はおらず、通信での勉強をしていましたから、税理士業界についてまったくフラットな状態での就職。

 

若手が多い事務所ではありましたが、最初の印象は付きっ切りで仕事を教えるというよりもOJT(オンザジョブトレーニング)、つまりはやって覚えさせる、という感じ。

 

ぼく自身は会計ソフトも触ったことがないホントにド素人で、知識だけは簿記・財務諸表論・法人税法と持っていたので多少はある状態でしたから、余計に、という感じかもしれません。

 

仕訳入力もしたことがありませんでしたから、そりゃ貸借が合わないコトなんかザラで、また何で合わないかもよく分かっていませんでしたから、とにかく作業量をこなすしかない、という意識で過ごしていたように思います。

 

ぼくと同世代の職員さんでいわゆる担当者と呼ばれる人が何人かいましたが、大学卒業して新卒で入職というのはいなかったように記憶しています。

 

多いのが、大学卒業→専門学校→科目がある程度揃ったので就職、というパターン。

このパターンだと知識がある程度あって、税理士になりたいひと、かつメドがつきそうなひと、そういう人が多いので、多少なりともOJTでもなんとかなるのかなと。

 

特に通常の記帳業務を最初は担当することが多いかなと思うのですが、簿記論に受かっていれば慣れてきて特に問題ないかなと。

 

ここに財務諸表論と消費税があればとりあえず入力担当者としては、ほっといても大丈夫なかんじでしょう。

 

この「ほっといても大丈夫」というのはキーワードなので覚えておいてください。

 

記帳業務というのはあまり法人税法の知識が必要になる場面というのは少なくて、決算整理で税務的な処理をすることがほとんど、というのが個人的な認識です。

 

前事務所に限って言えば、大学新卒での就職というのはぼくがいた時は見かけませんでした。

 

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税理士事務所に大卒新卒で入ることをオススメしない理由

これはぼくの勝手な個人的な印象なんですが、税理士事務所ってあんまり仕事を教えないような気がしています。

 

一般的な企業であれば大学新卒入社だといきなりOJTじゃなくて、社会人としてのマナー研修から始まり、各部署の職場研修・業務研修を経て配属され、メンターと呼ばれる先輩社員について仕事を教わって、というのがあると思います。

 

でも特に小規模な税理士事務所だと、仕事を教えるつもりはなくて「職人的」に仕事を見てやってみて覚えてください、っていうパターンが多いのかなと。

 

前述のキーワード「ほっといても大丈夫」、そんな人を求めているイメージです。

 

そりゃ経営者なら「ほっといても大丈夫」な従業員をたくさん抱えているほうがラクです。

 

福利厚生的なハナシもそんなに優遇されているわけでもないですし、退職金だってない場合もあるでしょう。

最悪、雇用契約書もキチンと結ばれず就業規則がない税理士事務所だって聞いたことがあります。

 

お客さんがやっていると注意して改善を促すであろう事柄を自分の事務所では平気でやる、そういうケースは耳にすることが時々あります。

 

そう考えると大学新卒で税理士事務所に入ることのハードルってやっぱり高くて、少なくとも税理士になりたいなら大学新卒入社はやめておいたほうがイイかなとぼくは思います。

 

専門学校が間に挟まれば、受験生同士で税理士事務所の情報が共有されたりアルバイトも経験するでしょう。

転職する場合でも、社会人経験というのは教えない税理士事務所では結構貴重だと思うので、それもイイと思います。

 

何より、税理士事務所に就職すると仕事に忙殺されて税理士試験受験のための勉強時間が確保されづらいかなと。

 

経理に興味があるのであれば経理ができる一般企業のほうがたくさん経験できますし、上場企業であればお給料も税理士事務所よりもいいと思います。

 

せっかく税理士になりたいのに税理士事務所に就職して、忙しすぎて勉強に時間が確保できないことほど悲しいことはありません。

 

なのでぼくは受験生から相談されたら、法人税法か所得税法、どちらかとってから税理士業界に入っても遅くはない、むしろそのほうがイイとよくお伝えしています。

 

ぼくが転職してきたときは未経験者可の職場を探すのが結構たいへんだったりしたのですが、今は会計業界・税理士業界は人手不足で未経験可の求人もよく見かけます。

 

税理士事務所って実は結構離職率が高かったりするので、もし面接のときに確認できるのなら離職率、思い切って聞いてみましょう。

言いよどまれたら止めておいたほうがイイかなと。

 

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まとめ

税理士事務所への就職・転職は、スモールな事務所であればあるほど、家族経営の傾向が強く人間関係に疲弊する可能性もあります。

税理士になれるかなーぐらいの感じだとイタイ目にあう可能性が高いので、2年間耐えれる忍耐も心の準備としては必要かなと。

税理士になるより諦めるひとのほうが多いのが残念ですが現実です。もし本当に税理士になりたいなら大学新卒での税理士事務所勤務は個人的にはオススメしません。

科目揃えてからでもいいんじゃないかと強く思います。

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この記事を書いた人

ひとり税理士として独立開業した京都在住の税理士です。ひとり税理士としてチャレンジしていること、考えていることなどを発信していきます。

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