「ギグ・エコノミー」を読んでその④

ギグ・エコノミーを読んでシリーズの最終回です。

最終回の今日は、第3部:理想の人生に向けた資金繰りです。

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柔軟性のある家計を組み立てる

ギグ・エコノミーでは、金銭感覚を見直すことが求められる。

(中略)

そんなギグ・エコノミーで成功するためには、固定費を低く、貯蓄を多く、

借金を少なく保ち、経済的に柔軟な家計を組み立てる必要がある。

雇われているときは、会社・組織から一定額(=基本給)が保障された給与が

定期的に払われます。

一定額の収入が見込めるので、ある程度、高固定費のライフスタイルも維持できました。

 

ただし、ギグ・エコノミーでは、収入が変動することが当たり前になるでしょう。

家計を見直すことが重要ですが、

毎日のご飯をお弁当にするとか、コーヒーを飲むのをやめるとか、細かいことももちろん大切ですが、

家計に占める割合が大きいものから見直すのが、

経営においても、ギグ・エコノミーにおいても最も効果的です。

 

家計に占める割合の最も大きいものとは、固定費です。

特にローンを組んで所有するモノ、家と自動車を重点的に見直す必要があるでしょう。

ただし、車を持つなとか、家を所有するなとか言うことではなく、

その中での優先順位をきめておくことが必要です。

自分自身にとって価値があると考えられるものをチェックしましょう。

 

支出のコントロールが出来れば

次は収入のコントロールが必要です。

次の戦略は業務請負人かコンサルタント向けだが、報酬の相場を定期的にチェックして

価格戦略を練るというものである。

(中略)

価格を抑えれば、クライアントを獲得してそこから紹介を受け、

さらに評判を挙げて将来的に値上げするのに必要な経験を積むことが容易になる。

いずれ、依頼が次から次へと舞い込んで断らざるを得なくなったら、

低価格戦略から脱却するときだ。

この収入のコントロール、価格戦略は非常に理想的です。

自分自身が独立したときも、収入についてはよく考えなければなりません。

特に値段をつける、考える行為は、従業員思考では中々得難い経験です。

 

さらに、価格戦略とともに重要なのが

仕事の量をコントロールすることです。

受けすぎてしまうと「ひとり税理士」を目指す私にとって、

物理的な無理が生じる可能性があります。

仕事の獲り方、価格戦略はセットです。

 

支出、収入とコントロールできれば最後は貯蓄です。

支出を収入以下に抑えることと同時に、以下のようなことも提案されています。

 

共働きであれば、どちらかの収入で生活し、もう一方の収入を貯蓄に回す

臨時収入を預金する

各種手当を活用する

これらをうまく家計に組み込む必要があります。

 

所有からアクセスに切り替える

ギグ・エコノミーでは、モノの所有からアクセスに切り替える可能性が

大きく広がっているが、これは生活の経済的条件を根本から変えてしまう、

まさにパーソナル金融革命である。

購入せずにレンタルし、所有せずにアクセスするという選択肢は、

何をどのように消費するかに関する個人の決定権を強める。

 

フリーやマネーフォワードに代表されるフィンテック、

クラウドサービスもこの一つになるでしょう。

サーバーを持たず、ネットワーク経由でソフトウェアやデータにアクセスすることの波が

会計の世界にも押し寄せています。

 

また仕事で使うソフトウェアもOffice365など、

いままではソフトウェアを買わなければいけなかったものが、

月額使用料でアクセスできる、保存できるサービスも増えてきています。

 

車一つとっても今では

タイムズのカーシェアリングなど、もはやレンタルですらないアクセス方法もあります。

税理士の仕事って車がなくてもできちゃったりしますからね。

 

また、所有とアクセスで特に重きを置かれる所有するモノに、家があります。

持ち家に関することで特に検討したほうが良いことは

持ち家の価値はあがるのか?

純資産が増えることの効果は?

住宅ローン控除は最大限に利用できているか?

 

これらを総合的に勘案することで

本当に自分自身が家を持ったほうがよいのかどうか、

老後のことを考えつつ、選択していくことを考えたいと思います。

 

所有とアクセスについて今読んでいる本↓

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老後の資金を貯める

ギグ・エコノミーには、誰もあえて口にしないようにしている問題がひとつある。

それは、いつ引退するのか、そもそも引退できるのか、である。

昨年にLIFE SHIFT 100年時代の人生戦略という本が話題になりました。

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雇われていると、定年退職が基本です。

それがいつになるかは会社次第ですが、いつかは必ず退職します。

 

一方、フリーランスの働き方では、

いつ引退するのかも自分自身の選択の対象として検討できます。

うまくフェードアウトできたとして、老後に必要な生活費もあります。

私が年金を貰える年齢になった時、はたして今の年金制度が維持されているのか、

はなはだ疑問です。

 

個人事業主であれば、

年金でもらえる金額を増やす(iDeCoの活用)

退職金を積む(小規模企業共済の活用)

長く働いて遅めの引退を計画する

を今すぐではなくても考えていく必要があります。

 

また、引退の仕方も雇われている状態のように「明日から仕事がない」のではなく、

むしろ徐々に減らしていったりを計画できるので、

健康なうちはいつまで働くのか、収入をどれくらい維持するのか計画作りができます。

 

まとめ

雇われている私にいま出来ることは、

独立したときに今の組織でしか通用しない仕事の仕方をやめること

しっかりと計画を立てること、そしてそれを定期的に見直すこと

これらを強く認識しました。

 

自分自身を従業員思考から脱するべく、準備していきたいと考えています。

少なくとも勢いだけで今の仕事をやめないように、アンガーマネジメントもするつもりです。

 

今後は、ブログで独立に向けて、どうしていくか

どのように選択していくかをアウトプットしつつ考え発信したいと思います。

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この記事を書いた人

ひとり税理士として独立開業した京都在住の税理士です。ひとり税理士としてチャレンジしていること、考えていることなどを発信していきます。

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