銀行員が転職するときに有利な士業資格の考察 その②

spice

 

おはようございます、所属税理士ブロガーのtakasago(@co_develop)です。

昨日からの続きで、銀行員が取得したら転職に有利になって

しかも取得に現実味のある士業資格を検証していきます。

 

単独の銀行員というポジションだけではなく

士業というポジションでスパイスを効かせることができれば

キャリア展開に深みが増します。

 

目次

税理士

[rate title=”税理士の評価”] [value 4.5]難易度[/value] [value 5.0]勉強時間[/value] [value 3.5 end]総合オススメ度[/value] [/rate]

税理士はいわずもがな税金に関する業務を無償独占で行うことができる資格です。

会計と税金の専門家というイメージでしょうか。

 

税理士資格を取得するには主に3つのルートがあります。

 

ひとつは試験に合格するルート。

税理士試験は5科目を取得する必要がありますが

この5科目をすべて毎年行われる試験にて合格することで

税理士になる資格を得られます。

 

もうひとつは、試験合格と大学院免除を併せるルート。

大学院で論文を書き、承認を得られれば最大で3科目の試験免除になります。

よって最大限に免除を適用すると試験は2科目でよいということになります。

 

最後のひとつは、税務署に勤めるルート。

一定の条件下で税務署にて23年間勤めれば、税理士資格が取得できます。

 

税理士業は銀行員との相性は比較的良いです。

借入や事業計画などで何かとお付き合いがあります。

 

ただ、すべてを試験合格で取得しようとすると

働きながらだと一年に取れても2科目が限度かと。

 

そうするとスムーズにいって3年はかかる見込みです。

データでみると有名どころの士業の中でも税理士は5科目を全部試験で合格する場合

難易度は最高クラスです。

 

受験資格もありますし、大学時代から勉強していないと

受験資格をとるのも結構大変だというハナシも耳にします。

 

5科目をはれてそろえることができれば

2年の税務に関する実務経験を経て、税理士登録となります。

 

勉強時間と難易度を考慮するとあまりオススメではありません。(←オイ!)

中小企業診断士

[rate title=”中小企業診断士の評価”] [value 4.0]難易度[/value] [value 4.0]勉強時間[/value] [value 5.0 end]総合オススメ度[/value] [/rate]

中小企業診断士は数多あるコンサル系資格の中でも

国家資格として唯一の資格です。

経営コンサルティングのスペシャリストという位置づけです。

 

中小企業診断士の業務範囲は

その名の通り、経営に関する診断とその助言です。

いわゆる独占業務はありませんが、

非常に幅広く活躍できる場面があります。

 

最も取得したい資格として年々、ビジネスマンの人気が高まっており

受験者数は増加しています。(税理士は年々減少していますが)

 

試験は一次試験と二次試験にわかれており

一次試験はマークシート式、7科目を3年以内にそろえる必要があります。

科目は

経済学・経済政策

財務・会計

企業経営理論

運営管理

経営法務

経営情報システム

中小企業経営・中小企業政策

となります。

 

合格基準は総点数が全体の60%以上で、かつ各科目40点未満の科目がない。

これにより一次試験は合格し、二次試験へと進めます。

(科目合格は合格年を含む2年間持ち越し可能です)

 

二次試験は記述と口述です。

一次試験の平均合格率が約20%、二次試験の平均合格率が約20%。

トータルで掛け算すると4%。

税理士といい勝負です(笑)

 

勉強時間は1200時間ぐらいが目安のようです。

これであれば、1年半ほどみっちり勉強すれば、時間的にはなんとか足りるかと。

 

ぼく自身は中小企業診断士の勉強をしたことがありませんが、

たぶん銀行員の方であればこの勉強範囲について楽しさを感じることができるはずです。

 

ぼく自身も勉強してみようかなと思っています。

ちなみに受験資格はありません。

 

社会保険労務士

[rate title=”社会保険労務士の評価”] [value 4.5]難易度[/value] [value 4.5]勉強時間[/value] [value 4.0 end]総合オススメ度[/value] [/rate]

社会保険労務士は社労士とも呼ばれる資格で

その業務範囲は、労働および社会保険に関する書類作成や相談対応です。

人事労務に関するスペシャリストという位置づけです。

 

実務的には、

人事雇用に関する相談・人事制度の構築

給与計算

社会保険関係事務

就業規則の作成・改定

労働保険関係事務

がメインとなってきます。

 

試験科目は

労働基準法及び労働安全衛生法

労働者災害補償保険法

雇用保険法

労務管理その他の労働に関する一般常識

社会保険に関する一般常識

健康保険法

厚生年金保険法

国民年金法

となっており、見ていただけたら分かりますが

法律を学ぶ試験です。

 

難易度は5%前後となっており、こちらも難しい試験です。

さらに社労士試験も足きりがあり、

合格基準点にひとつの科目でも達していなければ合格できません。

 

社労士試験には受験資格がありますのでご注意ください。

ある程度大きな企業であれば、企業内社労士もおり

活躍の場は独立、企業内いずれもあります。

 

まとめ

独断で3つの士業について検証してみました。

現実味があって、銀行員の方が取得すれば

キャリアアップにも転職の強みにもなるのは

ズバリ中小企業診断士です。

 

銀行員が普段お付き合いのある企業は、ほぼすべて中小企業です。

その中小企業経営のスペシャリスト、よき相談相手になれる

中小企業診断士は銀行員にとって非常に相性の良い士業です。

 

リストラを言い渡される前に、

自分自身のキャリアをもう一度見直し、

今のうちに自発的に動き出せるように準備していきましょう。

ぼく自身もキャリアにスパイスを効かせるべく

ブログを毎日何とか継続しています。

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この記事を書いた人

ひとり税理士として独立開業した京都在住の税理士です。ひとり税理士としてチャレンジしていること、考えていることなどを発信していきます。

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