おはようございます、京都のひとり税理士ジンノです。
先日、お客様から「来ると聞いていた償却資産税の納付書が届かないんですけど。。。」というご質問がありました。
一瞬ドキリとした(まさか申告書出せてない?)んですが、データを確認すると受理されている。
どうしたもんかと思い電話して聞いてみました。
お役所も万能じゃない、間違えることがあるよ、ということをお伝えしておきます。
償却資産税は地方税=地方自治体で管理
税金のことは税務署だ!
間違いではないですが、税務署が管轄するのは国税です。
税金には国税と呼ばれる種類の税金と、地方税と呼ばれる税金の2種類あります。
[memo title=”MEMO”]直接税と間接税の2分類もありますが割愛します。
ここを説明し始めると混乱の原因になりますので[/memo]
国税とは法人税、所得税、相続税、贈与税などがメインです。
ザックリとした説明をすると、納税通知書と納付書が届くのが地方税、というイメージでよいかなと。
地方税には固定資産税(償却資産税を含む)、個人道府県民税(いわゆる住民税)、ゴルフ場利用税、入湯税なんかが該当します。
で、本日の主役は固定資産税(償却資産税)ということで、ややこしいので償却資産税と本記事では表現します。
償却資産税は地方自治体、各市区町村の税務課などと呼ばれる部署で管理しています。
毎年1月1日現在で所有する償却資産について1月末日までに申告をし、春頃だいたい4~5月に納税通知書と納付書が届きますので納付する形になります。
申告書を提出していればきちんと届くはずの納税通知書が届かない、納付できない、大丈夫かな?そういうお問い合わせがお客さんから寄せられました。
確かにそりゃそうですよね。ぼくにもよく分からなかったので償却資産税の申告先の市区町村税務課に電話して聞いてみました。
[memo title=”MEMO”]償却資産税の申告はその償却資産と呼ばれる資産の所在地にします。
今回は太陽光発電設備だったので、法人税・所得税の納税地ではなく太陽光発電のある場所です。[/memo]
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納税通知書が送達されていない?
お電話してみると声のほそーい女性職員さんが対応くださりました。
ぼく自身は全く高圧的かつ威厳をもって接したわけではなく、「税理士なんですけどお客さんから納税通知書が届いてないと連絡がありまして、なんかありましたかねぇ」というごくごく軽いトーンで電話しました。
決してぼくのせいで女性職員さんがほそーい声だったり委縮しているわけではないであろうことをここに申し添えます(笑)
よくよくお話を伺うと、どうやら役所から発送した納税通知書が返戻されているとのこと。
また送りますとアッサリ言うので、何でそんなことになっているのか、延滞金などの課税はもちろんないんですよね?という確認をしました。
原因としては、電子申告された償却資産税申告書の内容をあちらのシステムに移す際に、住所の登録に不備があった(まぁ多分間違ったんでしょう)ことにより、納税通知書が納税者に届かなかったようだ、とのことでした。
電子で申告した内容を手入力でシステムに入れているようなので、ありゃりゃ、という感じです。
延滞金(地方税の場合には延滞税じゃなくて延滞金と表現します。法定期限までに納付できていなかったことに対する利息的なモノという理解でよいです)については、納付期限から10日前までに納税者に納税通知ができていなかったことによりかかりませんと。
まぁアチラさんの不備で納税ができなかったんですから延滞金がかかる道理がないですよね。
その旨をお客さんにもお伝えし、事なきを得ました。
お役所だから間違えないだろう、ということはまったくなくて、今の時期だと住民税の納税通知もよく確認しておいたほうがいいです。
ホントにたまーにですが、ふるさと納税の控除が反映されていないことがあるので、控除の欄を念のため確認しておきましょう。
古都京都ならではかもしれませんが、所有地のうち道路に提供している部分があるときがあります。
相続を担当していると土地の評価を頻繁にするので、道路提供している部分がないかは必ず確認し、そういう時に固定資産税課税台帳上、宅地として道路提供地まで課税されている場合があります。
固定資産税についても一般道路提供部分は通常課税対象外のはずですが、今まで何件か固定資産税の還付請求をしたこともありますので、念のためいつも確認をしています。
税務署もそうですが、税金を少なく計算してしまって間違っているときはイロイロと言ってきます(まぁそれが仕事と言えば仕事ですが)。
でもアチラさんのミス(こちらのミスでもですが)で税額が多い分には絶対に何も言ってきません。こちらでチェックしておく必要があるので、よくよく確認しておきましょう。
来るべきはずの納税通知書が来ない場合や、ふるさと納税の控除額が反映されていない場合には必ず担当の役所に確認することをオススメします。
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まとめ
よくある話で「ミスを減らす」ことと「ミスは起きるつもりで取り組む」ことと、両立しなければなりません。
何においてもですが「絶対はない」と肝に銘じてぼく自身も仕事に取り組みたいと思います。
そういうつもりで仕組みを作る必要があるでしょうし、ひとりであるがゆえに尚更、ということもあります。