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社会的課題を税で解決できるか?ソーダ税を考えてみる

おはようございます、京都の若ハゲ税理士ジンノです。

税金は社会保障に使われたり各種の使われ方をしますが、一方で何かを抑制するために使われるという側面もあります。

社会的課題を税で解決できるか?という部分はぼんやりと思考実験することがあり、以前も独身税について考えてみました。

独身税について考えてみた

今回はソーダ税について考えてみます。

 

ソーダ税とは

ぼくがソーダ税に興味を持ったのは自分がダイエットをはじめてソーダ類をほとんど飲まなくなったからです。

 

簡単に言うと果糖が含まれるジュースやソーダを口にしなくなりました。

 

そんなに効果があるかというとそれだけをやっていたわけではないのですがたまに口にしたりすると甘いなぁと感じます。

 

そういうったものを飲まなくなりダイエットは順調ではあります。

 

特に食事面には気を付けていてこの「甘い飲み物を口にしない」というルールはかなり早い段階で取り入れました。

 

というのもやはり甘いモノって癖になると言うか無性に欲しくなる場合もありますし惰性で飲んでしまう場合もあるからです。

 

そして意外とというか飲み物なのにカロリーが高いです。

正直な話をするとお風呂上りに野菜ジュースを飲むのが好きでした。もう習慣になっていたくぐらいで野菜だからええだろうと思っていたのですが野菜の含まれるジュースだ、ということに気が付きやめることにしました。

 

このソーダやジュースには果糖と呼ばれるものが添加されているケースが多く甘さを感じます。

 

炭酸飲料であるソーダの成分表を見ると大概含まれていて今まであまり意識もせずに果糖を取ってしまっていたんだなぁと。

 

このソーダについては外国のほうが消費量が多いようで、これに伴う肥満も欧米各国では問題になっているようです。

 

肥満の人が多くなると医療コストが増大しますのでソーダ税を導入することで、ソーダ類の摂取を控えてもらうようになること、またソーダ税の税収を国民の健康維持活動にかかる費用にあてることなどが目的とされています。

 

現状でいうと日本にはソーダ税はありませんが諸外国のほうが状況としては進んでいます。

 

外国の状況

ここで諸外国の状況を確認してみましょう。

 

ソーダと言えばアメリカ、アメリカと言えばソーダみたいな先入観がぼくにはあるのですがアメリカの複数の州ではソーダ税が導入されているそうです。

 

カリフォルニア州バークレー市で2015年に導入されたソーダ税は予想以上の効果を出したとのこと。

 

フォーブスジャパンのこちらの記事によるとソーダ税の導入により特に低所得者層の炭酸飲料や砂糖入り飲料の消費が減少し、代わりにボトル入りの水や水道水の消費量があがったと。

 

ソーダ税の課税がすなわち炭酸飲料の消費量の減量に直接的な影響を及ぼしたかどうかまでははっきりしない(住民の健康意識が同時期に高まった可能性もあるようで)とのことですが、ソーダ税が導入されることで炭酸飲料から水へのシフトは現実として起きている様子です。

米バークレーの「ソーダ税」に予想以上の効果、課税の力が立証される

https://forbesjapan.com/articles/detail/13408

 

メキシコにおいてもソーダ税が導入されているようですしヨーロッパのいくつかの国でも導入されているようです。

 

ただし大陸続きのヨーロッパの場合には失敗した事例(デンマークで導入された際には隣国のドイツで買い物をする人が増えて効果がないと判断された)もあったようです。

 

一部の地域だけに税を導入するとそれを回避する人が出てくることは想像しやすいですがバークレー市の場合にはその影響はなかった模様です。それがなぜなのかはとても不思議に感じますが。

 

もしソーダ税を課税するなら

では日本でソーダ税を導入できないか考えてみましょう。

 

まずはどこで課税をするか。消費税を触るとまた批判が殺到しそうです。

 

というのも現状で言うといまは消費税率は10%と軽減税率の8%の二つの税率があります。それと同時に継続取引のものですと旧税率の8%もある状況です。

 

一般の方は軽減税率の8%も旧税率の8%も同じでしょと思うかもしれませんが実は中身が違います。(中身というのは消費税と地方消費税の割合です)

 

そうでなくても消費税は2つの税率がある状態でややこしいうえにインボイス制度などが始まる予定でさらに複雑化しそうな雰囲気が漂っています。

 

ではどこで課税をするか考えてみたのですが酒税のように製造の段階で課税をするというのはどうでしょうか。

 

酒税はいま消費者が買う段階で課税されるのではなくて酒造メーカー側で出荷をしたときに課税されます。(納税義務の成立時期は酒類の製造者の場合は酒類の製造場からの移出の時(国税庁HPより))

 

消費者が買う段階ではなくおおもとの段階で課税をするというイメージです。

 

続いてどれくらい課税すればいいかを考えてみます。

 

前段で触れたアメリカのカリフォルニア州バークレー市の場合には清涼飲料1オンスあたり1セントとのこと。

 

日本の単位に換算してみますと1オンス=28.5mlあたり1セント=1円なので500mlの清涼飲料だと17.54円/本となります。

 

仮に500mlの清涼飲料の本体価格が100円の場合には消費税課税前で117円、軽減税率8%で消費税が課税されると126円となります。

 

これで清涼飲料、炭酸飲料の消費量が減るかどうか。一本当たりで言うと17円の負担になりますが、みなさんはどう感じますか?

 

清涼飲料水統計というものが一般社団法人全国清涼飲料連合会が発表されておりその清涼飲料水統計2021を基に計算をしてみます。

 

統計によると炭酸飲料の2020年の生産量は3,749,100㎘でスポーツ飲料が1,269,600㎘となり合計で5,018,700㎘となります。

 

仮にこの合計について上記の500mlあたり17円のソーダ税を課税したとした場合の税収を計算してみますと、

 

5,018,700㎘=5,018,700,000,000ml
5,018,700,000,000ml/500ml×17円=1,700億円

日本の税収は60兆円を超えていますのでそれと比べると微々たるものかもしれませんがそれでも1,700憶円です。

 

これだけあれば国民の健康に資することがいくつも施策できそうですがどうでしょうか。

 



まとめ

ソーダ税について簡単ではありますが考えてみました。

社会的な課題を解決するということに税の力が及ぶケースもあれば及ばないケースもあるかと思います。ただ何もしないと得られることも少ないかなとも思います。

どこかのタイミングで議論に上がってくるかもしれませんね。

 

もし記事を読んで「役に立った!」「おもしろかった!」と感じていただけたなら、とても嬉しいです。

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※カツラなど目につくやもしれませんが、もし買っていただいたらかぶります。