受験生とお話をしていると税法科目の理論につまづく、苦手、イヤ、しんどい、覚えられないというキーワードがたくさん出てきます。
ぼくも受験生時代はそうでした。でも理論問題が解ければ合格に一歩、いや三歩ぐらい近づきます。
理論暗記の勉強法あれこれ
理論暗記の勉強法はそれこそ受験生の数、講師の数だけオススメがあります。
書いて覚える流派、読んで覚える流派、聞いて覚える流派、それぞれを組み合わせる流派などなど。
自分に合ったものを選んでやっていくしかありません。その過程も人それぞれですし、合格した人は自分のやり方が合っていて正解だったと言えるでしょう。このあたりは受験生時代には悩みどころでした。
参考にしつつ参考にしすぎないという塩梅が大事です。結局やるのは自分ですので。
ぼくの場合は理論に触れ始めのころは書いて覚える部分のウェートが高く。一度覚えたなと感じたら自分でICレコーダーに理論テキストを音読したものを入れて歩きながらシャドーイングしたり。
法人税法、消費税法、相続税法と受験しましたがそれぞれで理論問題を解くうえで必要な暗記の精度も違ってきます。
ぼくが受験していたころは暗記の精度でいうと相続税法が一番必要な印象です。一言一句ですね。
受験の順番は上記の順番でしたが、法人税法は範囲が一番広く暗記の精度はそれなりに広く理解をする必要があります。
どちらかというと理論項目同士のつながり、関連性が問われるような問題が多かったです。(あくまで自分が受験していたころの話です)
消費税法は50題ぐらいでしたので全部を試験会場にもっていくという気持ちで実際にもほぼ全部持って行ったように記憶しています。
相続税法はというと一科目二税法と言われるのですが、例えば納税義務者の理論でも相続と贈与と二つあったりします。映画でいうところの二本立てみたいな感じです。
相続税法の理論問題は覚えたことを書かせる問題でしたのでかなり高めの精度がないと突破するのが難しく感じていました。
精度という点だけで見ると高さが要求された順番は個人的には、相続税法>消費税法>法人税法の順でした。
ぼく自身が受験していたころと試験の内容や問題構成も変わっている部分があるかと思います。
ただ理論暗記の必要性は特に税法科目においては共通していますので理論暗記で意識していたことをお伝えします。カギは回転数です。
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回転数を意識していた
回転数というのはどういうことかというと例えば今週覚えるべき理論が3題あるとします。
この3題の覚え方をどうしていくか考えてみましょう。
月曜日から土曜日の6日間で仕上げて、7日目の日曜日は覚えたもののアウトプット、覚えているかのチェックとしましょう。
アウトプットが必要なのは本試験においてもアウトプット、つまり解答用紙に自分の答案を書く、アウトプットすることが必要だからです。
インプットばかりだと覚えているかどうかわかりません。覚えたものを書けて初めて暗記できたという判断にぼくの場合はしていました。
6日間で3題覚えるわけです。みなさんならどうしますか?月火で1題、水木で1題、金土で1題で覚えますか?
ぼくなら月火で3題、覚えきれなくてもよいです6~7割を覚えるつもりで取り組み、水木金土で精度を上げていきます。
ひとつずつのほうがいい方もいらっしゃるかもしれませんが、月火で1題をじっくりやっても結局日曜日の時点で忘れている可能性が高いからです。
であれば月火で3題をまずは触れてみて覚えられるだけ覚える。そのあとは毎日について3題を精度を上げていくほうが定着します。
月火で1題を精度高く覚えてもアウトプットまで時間が空くと結構忘れている自分がいて、法人税法の受験2回目ぐらいからはこのようにしていました。
結局忘れる部分が出てくるとある意味開き直らないと覚えたことについて忘れてしまうことに嫌悪感を感じてしまって理論暗記がどんどん嫌になります。
税理士試験の勉強法の本に寄稿しています
覚えて忘れての繰り返し
理論暗記については完璧にしようと思うと時間を要します。そうでなくても年に一回の試験なわけですから本試験まで覚えたことを出せる状態をどれだけ維持できるか。
理論暗記の負担は試験終盤まで同じです。
試験前1週間ぐらいになると1日や2日で理論を全部回す(覚えているものを吐き出す確認する)ことになります。
これも回転数と同じで一つを深くじっくりやるよりも回転数を上げて触れる時間を増やしたほうが定着率が高まるからです。
忘れることに対して嫌悪感を感じずにそんなもんだと開き直りましょう。
覚えて忘れて、忘れて覚えての繰り返しが大事です。この繰り返しの頻度を上げるために回転数が重要なわけです。
まとめ
税理士試験の理論暗記のことについて先日受験生のTwitterを見ていて感じたことを書いてみました。
回転数を意識して忘れることを恐れずに取り組んでみましょう。