確定申告の報告は税額報告だけじゃ面白くない。見通しと予測と対策と

将来のこと

将来のこと

おはようございます、京都のひとり税理士ジンノです。

昨日、自分のお客様の確定申告報告が無事に終わり、後は申告書を電子で提出するだけ、という状態です。

今年は件数自体は少なかったですがその分しっかりと内容を吟味できましたし、報告もご満足いただけたと思っています。

せっかくの確定申告ですから税額報告だけじゃなくて、見通しと予測と対策をお話したいところです。

 

目次

税額報告だけじゃもったいない

ある程度の規模の税理士事務所ならばシステマチックに確定申告をさばいている(ぼくはこの表現が好きではないですが)トコロも多いかなと。

 

例えば、資料回収からの業務フローで整理してみると

資料回収の電話またはメールまたは郵送

資料回収(訪問ナシ)

事務員さんが入力できるとこ入力(医療費控除とか、不動産収入とか)

担当者がチェックして不足資料・不明事項の確認(電話かメール)

税理士が決済

税額報告(電話で)

申告書を電子提出し浄書の上、資料とともに返却

という感じかなと。

 

年に一度の確定申告の機会にお目にかかる機会もなく、機械的に申告書を作成し、税額を報告するだけじゃお互いに面白くない、というのがぼくの考えです。

 

税理士に会いたい人もいるでしょうし、税理士からお話を聞かれるだけで気が付くことなどあるかもしれません。

 

ぼく自身は雇われ時代には密かに確定申告の報告の時に相続の話をすることが多かったです。

というのもぼく自身が相続がらみのお客様が多かったですし、比較的ご高齢の方が多かったので、相続のお話はピンポイントでお客様に響きます。

 

実際、確定申告の報告から相続のご相談→相続対策へというのはお話の流れとしてもスムーズでしょう。なんてったって確定申告で財産内容を少し聞けたり目にしたり出来ますからね。こういう時には相続税で試験を受けて、相続実務やっててよかったなと思うことが非常に多いです。

 

お客様からしても確定申告だけじゃなくて相続の話やそのほかのことを税理士に相談できる機会というのはとても貴重です。それを電話やメールだけで済ましてしまっていいモノかなと今年は確定申告時期には改めて思っていました。

 

今年は報告の席では今後の見通しを伺い、予測と対策をお話することができたかなと。

 

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見通しと予測と対策と

お客様の事業について一番理解しているのはもちろんお客様自身ですし、そうあってほしいものです。

 

なので去年の申告と比べて、今の時点つまりは2月~3月までの事業の内容でお客様自身の事業に対する見通しを伺います。

 

例えば不動産賃貸業なら入居者の状況に変化がありそうか(春は異動のシーズンなのでこの時期は不動産賃貸業の方は収入が下がりがちですね)、事業所得の方なら2か月だけですが去年と比べてどうか。

 

今年はどんな年になりそうか、どんな年にしたいか、という見通しをお聞きし、こちらからもお話をします。

 

例えば特定扶養控除が今年で外れるので税額負担が出そうとか、売上が好調なら消費税の納税義務の話とか。

申告書ベースで今年から来年にかけて変更になりそうな箇所というのは申告書を作成していれば分かる話です。

 

特定扶養控除の話なんかはインパクトが大きい(なんたって63万円ですからね)ですし、不可抗力な部分ですから事前にお伝えしておいて損はないでしょう。

 

また、税金計算上、申告上の予測をお伝えしたら何かできる対策はないか、確認しておくことも重要です。

 

先日の例で言うとまさしく特定扶養控除が外れるけれども、開業費が結構残っていたので、特定扶養控除と同額を取り崩すなら何年間かは同じ効果がえられる(63万円の控除)とか。

 

小規模企業共済の積立金額を上げておく、生命保険の見直し、広告宣伝費の検討、パソコンなどの工具器具備品の買い替えの検討、話せることはたくさんあるはずです。

 

今年のぼくの印象で言うとお客様にフリーランスの方が多かったので、法人成りは皆さん気になるところ。ほとんどの方から法人成りについてのご質問がありました。

 

単純な税負担の比較だけではなく、社会保険料のご負担や、仕事の受注は法人のほうが取りやすいことが多いこと、ただし法人税の申告は所得税よりも難易度が上がることなどお話させていただきました。

 

一番多かったのはやはり消費税の話ですが、10%のお話はスッと入ってくる方が多いのですが、インボイスの件はこちらの説明力不足もあってかなかなかご理解いただけない部分も正直ありました。

軽減税率だけでもワケわからんのに、インボイスってなんじゃろか、そんなイメージなのかなと。

 

お客様とお話すると自分の説明力、話の仕方などダイレクトに反応をいただけることも多く、申告書を作るコト以上に得られるものがあると、個人的には考えています。

やはりアップデート主義で自分の税理士としての力を伸ばすためにも、お客様とお話するというのは大切かなと。

まとめ

今年は件数が少なかったので非常に内容としてもしっかりと見れて報告もキッチリできたとぼくとしては考えていますが、まだまだな部分もあるでしょう。

しっかり振り返りをして来年以降につなげていけるようにアップデートしておきたいものです。

ぼく自身が来年の確定申告をたくさん受注するかどうかも含めて、です。

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この記事を書いた人

ひとり税理士として独立開業した京都在住の税理士です。ひとり税理士としてチャレンジしていること、考えていることなどを発信していきます。

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