おはようございます、京都のひとり税理士ジンノです。
見込み客の方とご面談する際には、いつもこのように言っています。イイ機会なので聞きたいことがあればどんどん聞いてくださいねって。
これ言ってるようで言わない方いらっしゃいますが、モッタイないです。
この一言が言えるかどうかで信頼度やクローズに影響してきますので、このキラーワードを言うことの効果、タイミングなどをお伝えします。
この記事を読めばあなたもきっと「イイ機会なので~」と言いたくなるでしょう。
お客様のお悩み・お困りごとはお客様のなかに
面談の際は基本的に聞かれたことに応える、答える、というのが多いでしょう。
最初のうちは見込み客の方から簡単な状況や悩み事を伺います。
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- どんな事業か
- いつからはじめているのか
- キッカケはなにか
- ザックリとした収支
- 今のお悩み事
- 今後どうしていきたいか
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これぐらいを伺えると最初はばっちりです。
順番はバラバラかもしれませんが、特にこちらが促さなければ見込み客の方は一番気になることを最初におしゃるものです。
このあたりは通常の営業マンとは違うかもしれません。
というのも税理士という職業柄、見込み客の方はある程度の信頼感をもってこちらにお話をしてくださいます。
これは税理士が独立しやすい士業のひとつであり、これまでの諸先輩方の活動のおかげというべきでしょう。
普通は34歳の若ハゲの営業マンがパッと来ても警戒されてご自身の事業や収支状況などは言わない方のほうが多いでしょう。
お客様のお悩み・お困りごと、というのはお客様の中にしかない、それをうまく聞き出して、税理士としてどのようなスタンスか、どんな風にお仕事を進めていくかを説明できることを心掛けています。
一般的には税理士事務所は保守的な考え方、最も安全な方法を選択するように指導されますし、雇われているとそれは言わずもがなの場合が多いです。
ぼくは個人的には安全にも範囲があって、最も安全で文句のつけいようもない状態と、グレーゾーンに近い例えば調査官の心象に左右されるけどチャレンジできる状態、の幅があるかなと考えています。
お客様のお困りごと、特に経費関係についてはコレは完全にOKですといえるものもあれば、グレーゾーンのものも正直に言えばあります。
そのグレーゾーンの部分をお客様と相談してどう対処するか、というのを決めていけるのが税理士としての仕事の醍醐味でもあるかなと。
そこまで踏み込めるようになろうと思うと、お客様のお悩み事・お困りごとを伺って、自分のスタンスでやればどうなります、というのを説明しておきたいなと。
最初の1時間や2時間でこの部分まで持っていけるようになるまで、お客様からお話をじっくり伺うというのが必要です。
税理士の常識はお客様・一般納税者の方の常識とは限りませんので、先入観を持たずに接するほうがよいでしょう。
そうでなくても税理士は一般納税者の方から「こんなことも知らないのか」と言われることを気にしていますし、実際に言われてしまうと委縮してもう聞きづらい状況になってしまいます。
一通りお話を伺ったら沈黙の時間も来るでしょう。見込み客の方と初めてお目にかかった瞬間よりも少しは信頼されているかなと思います。
タイミングとしてはこのタイミングで、イイ機会なので聞きたいことがあれば聞いてくださいね、と同席の方、具体的に言うと配偶者の方に言うととっても効果的です。
ご夫婦でのご面談の際には、事業主の方とはまた違ったお悩み事・お困りごとがある場合が多いです。
ご主人がサラリーマンで、奥様が専業主婦で経理周りをお手伝いしている場合などは、実務者は奥様でらっしゃるので、ご主人のお悩み事を聞いたら奥様のお困りごとを聞くと非常に効果的です。
お困りごとのレベルが少し違ったり、実際に作業している方のお悩みはよりこちら側・税理士側に近いご質問のことが多いです。
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キラーワードを言うことの効果
この「イイ機会なので聞きたいことがあれば~」、ぼくはキラーワードとして捉えています。
一般的な中小企業の経営者のかたでも定期的に税理士と会えている人は少なくて、大概は税理士事務所の無資格の担当者と普段は話していることが多いです。
こういう言い方をするとアレかもしれませんが、その担当者が相談事項をボスである税理士に話しているのか、話しているとしてもどこまで話しているのかは分かりません。
その点、ぼくの場合は税理士本人が対応しています。
普段は税理士に会えない人にこのキラーワードを言うと、見込み客の方はこう感じてくださいます。
「この人は自分の話を聞いてくれる」と。
どんな些細なことでもいいですし、他の税理士さんに聞いてみたことでも構いません。
むしろ他の方に聞いてこう言われたけどどうか?という内容だと、自分の答えとほかの方の答えとをお客様の中で比較してくださいます。
そこに違いが生まれますし、自分ならこうしますというのをお伝えすると、結果的にお客様に選択肢を投げかけていることになります。
お客様が事業経営の方でもそうですが、相続の場合はそもそも税理士にお会いする、お仕事を依頼するのが初めての方が多いです。
相続の場合だと「初めてのコトで分からないことだらけでしょうから遠慮なく聞いてくださいね」と言っていることが多いです。
お客様の不安を解消するのも税理士が関与することの意義だとぼくは考えています。
税理士に依頼して不安を少しでも解消してもらい、心穏やかに過ごしてもらうお手伝いする、そのようなスタンスで面談に望んでいます。
お客様の不安な気持ちを解消しようと思うとやはりその不安はお客様の中にしかないので、結果よく話を伺う、人の話をよく聞く、という流れにぼく自身はなっています。
税理士になったのも、税金に関することで知らない人が損をするのを自分の周りだけでも少なくしたい、税金や経理のお困りごとをサポートしたい、というのが始まりです。
お客様のお困りごとにフォーカスする視点はなくさないようにしたいですね。
ちなみにですが、報酬についてはあえて聞かれなければ最後にお話をしています。ここまででいい関係を築けていればいいクローズにつなげられるハズです。
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まとめ
平成最後の日、たまには真面目な記事も書いておこう!ということで自分の税理士としてのスタンスを書かせていただきました。
こんな風にお客様により寄り添えるのが独立してよかったと思える瞬間でもあり、お客様に喜んでいただけるのがやはり一番ですね。