夏場の税理士試験が終わって早3か月たち、合格発表まで約1か月です。
今日は、つい最近まで税理士試験を受験していた私がどのように考え、試験に臨んでいたか、勉強していたか、今受検している方、受験しようと思っている方に参考になればと思い、まずは試験についての全般的な内容をお伝えします。
個別の税法(法人税法、消費税法、相続税法)や会計科目(簿記論・財務諸表論)についてはおいおいブログにアップしたいと思います。
試験科目の壁
会計学を2科目(簿記論・財務諸表論)。これは必須科目です。税法を3科目を選択。
(所得税法、法人税法、相続税法、消費税法又は酒税法、国税徴収法、住民税又は事業税、固定資産税)所得税法か法人税法はいずれかを必ず選択する必要があります。両方でも構いません。
試験は記述式で、それぞれの科目で計算問題が何%、理論問題が何%と概ね決まっています。
試験科目の壁その①
いまから勉強しようとしている人は何を言ってるんだ?と思うかもしれません。
受験生の多くは、会計学の2科目を同時に勉強し始めるケースが大半です。専門学校でも、この2科目を同時に勉強することを勧めます。
勉強内容に重複する箇所があるからです。無事に、会計学の2科目を合格するといよいよ税法。
会計学と税法の壁。税法に取り組むと壁にぶつかる方が多いです。ホントです。って思ってました。それもそうです、税金の法律なんで。
税法になると突然、覚える内容が増えます。理論問題に対して覚えること、理解することが求められます。
法律の条文を理解し、専門学校が作ってくれた理論テキスト・ノートを覚えますがこれがかなり苦痛です。いや苦行です。(笑)この壁を乗り越えなければなりません。(乗り越えかたは後日書きます)
試験科目の壁その②
所得税法か法人税法のどちらかを選択する必要があるのですが、所得税法・法人税法とその他の税法科目のボリュームが全く違います。
税法科目間でのボリュームの壁。
受験生が最初に選択する税法科目として消費税法がメジャーですが、法人税法は消費税法のテキスト量に比べて倍以上だと思います。
量が多い分やっぱり時間もかかる場合が多いんですね。私も丸々3年間法人税法を勉強していました
税法科目は受験する科目もですが、順番も考えたほうが良いと思います。いずれにしても所得税法か法人税法は受からなければならないので
これが大きな壁となっています。
スケジュールの壁
税理士試験は年に一回、8月の第2週(が多い)の火曜日~木曜日に全国で行われます。受験生は学生から社会人まで様々ですが、社会人の方が多いと思います。
ではいつから勉強を始めるのがよいかというと、なるべく早いに越したことはありません。専門学校ですと、9月から講座が始まり、翌年7月末までみっちり11か月。これが一般的です。
初めて税理士試験を受験する方、初めての科目を受験する方を初学者といい、2回目、3回目など受験を複数回経験している方を経験者といいますが、経験者の方は、税理士試験の合格発表(12月の第2週か第3週の金曜日)をみて年明けから勉強する科目を選択します。
受験から発表まで約4か月。長いです、とても。人間は忘れていく生き物です。4か月勉強から離れると、きれいさっぱり忘れられます。保証します。(笑)いつから勉強を始めるか。これがスケジュールの壁です。
合格基準の壁
壁シリーズ3部作の最終章です。国税庁のHPによりますと、合格基準は各科目、満点の60%ですと。
合格発表の時、私はいつも思っていました、ホントかよって。だって、通知書には何点か書いてないんですもん。これが合格基準の壁です。
試験問題は記述式ですので、試験が終わって答え合わせをしても、試験時間がないなか自分が書いた答案があってるか間違ってるか。正直言ってわかんない。で、合格通知がくると傷つきます。
実質的には上位何%を合格にする点数調整がはいっている可能性があり、税理士試験はもはや落とすための試験になっていると思っています。
おわりに
ここまで、税理士試験にまつわる壁を書いてきました。でもネガティブに感じる必要はありません。壁(=問題点、注意する点)が分かればそれに対応することが出来るからです。
手に何も持たず、戦ってはいけません。作戦を立て、武器を持って試験に臨めば、道は拓けます。同世代の税理士に増えてほしいという思いもありますので、税理士試験対策については定期的にアップしていく予定です。
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[…] 以前のブログでもお伝えしましたが、 […]