不動産を相続したときの相続登記の費用は経費になるの?

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おはようございます、京都の所属税理士takasago(@co_develop)です。

不動産を相続した後に不動産の相続登記をして費用を払うことがあるかと。

その相続登記の費用は経費になるかというと、

事業用の不動産にかかるモノであれば経費に算入できます。

 

目次

相続登記の必要性と費用の中身

相続登記は義務ではない。

そう聞くと驚かれるお客様もいらっしゃいますが、

相続登記は相続した人に課せられた義務ではありません。

 

なので、相続した時に必ずしなければならないことはないのですが

急がないけどやっておいたほうが良いです。

 

なぜかというと、相続した不動産を売買したりするためには

相続登記が完了していないと権利関係が確定しないため

売買することのハードルがあがります。

 

また、相続登記していない状態でその不動産を相続した人自身に

相続が発生した場合には、相続登記が先送りにされているので

次に相続した人がその登記を引き継ぐことになります。

要は先送りしている状態です。

 

これが大きな問題となったのが、東日本大震災時の土地区画整理においてでした。

相続登記が先送りにされた結果、土地区画整理が進まなかった経緯があります。

 

相続登記だけが先送りであればまだ良いほうで、

未分割=相続する人が確定していない場合には、

所有者が複数人に渡り多いときには30~40人になったケースもあるそうです。

 

また全国的にも所有者不明の土地の問題があり

相続登記については義務化も検討されています。

 

いずれ処分等をするつもりであれば、早めに相続登記をしておきましょう。

 

相続に限らず登記を司法書士さんに依頼した場合の費用には内訳があります。

大きく分けて登録免許税部分と司法書士さんの手数料部分です。

 

登録免許税は、登記原因(売買や相続、贈与、交換など登記が必要となった原因)により

税率が異なりますが、税金の計算式自体は全国同じです。

つまりはどの司法書士さんにお願いしても登録免許税は同じということです。

 

ちなみに登録免許税の課税価格

=税金が課税される対象の金額は固定資産税評価額がベースです。

 

異なるのは司法書士さんの手数料部分です。

この部分については司法書士さんのいわゆる報酬部分ですので

司法書士さんが自由に決めることができます。

 

出張に要した交通費とか、書類を代理で取得した手数料とか

イロイロな部分が費用として請求されます。

 

相続税の申告がある場合には、相続税申告を依頼した税理士に尋ねてみれば

提携していたり、よく使っている司法書士さんが大概いらっしゃいますので

紹介してもらうのも一案です。

 

というのも相続税の申告をしていればその際に集めた資料は

相続登記にそのままほとんど同じ資料をスライドして使えるので

手間が省けるのと、一から相続の内容について司法書士さんに説明しなくても

情報共有の許可を出していれば、相続登記までスムーズに進むからです。

 

賃貸不動産がある場合のコツ

で、相続登記をして司法書士さんに費用をお支払いした場合。

その費用って経費になるのかな?というご質問をいただくことがあります。

 

結論から申し上げると、事業の用に供している不動産の場合には

その不動産にかかる相続登記の費用(登録免許税も司法書士手数料も)は

その各種所得計算上の必要経費に算入できます。

逆に言うと、自宅や事業用以外の不動産の場合には経費にはなりません。

 

また不動産取得税についても事業用の不動産に課税されている場合には

必要経費に算入できます。(通常、取得原因が相続であれば不動産取得税は非課税ですが)

 

ここでワンポイントアドバイス。

自宅と賃貸用不動産を相続登記に依頼した場合には

請求書を自宅と賃貸用とで別々にしてもらっておけば後でラクです。

 

というのも両方合わせて一つの請求書の場合

あとで一つに合算にて計算された費用を事業用と事業用以外とで

固定資産税評価額にて案分計算する必要があるからです。

 

分けてもらっていれば、事業用不動産の登記費用の支払金額を

そのまま費用に計上すればそれで完了します。

 

気が回る税理士や司法書士さんであれば事業用であるか確認して

見積もりや請求書も作成してくれますし

良心的であれば請求書を分けただけで費用が変わることはなく

合算と同じように計算してくれる、、、ハズ(笑)

まとめ

相続登記は後回しにされがちですが

やっておかないと結構な確率で忘れ去られることも。。。

後回しは結局のところ先送りなので

相続財産でサッと相続登記まで済ませておくのがベターです。

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この記事を書いた人

ひとり税理士として独立開業した京都在住の税理士です。ひとり税理士としてチャレンジしていること、考えていることなどを発信していきます。

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