税理士試験にかかったコストとロストと得られたものを考えてみる

失ったものを取り返す旅へ

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おはようございます、京都の若ハゲ税理士ジンノです。

先日、Twitterの質問箱peingというサービスで税理士試験でかかった費用についてのご質問がありました。

早い人で2~3年、大体平均で10年などと言われる税理士試験の突破までの期間です。失うものはあったかな?また回収できたかな?とふと気になったので振り返ってみます。

 

目次

コストとロスト

ぼく自身は税理士という資格の勉強を始めるときにいわゆるコストパフォーマンスを気にしていませんでした。

 

当時は資格試験をコストパフォーマンスで推し量るという発想がなかったのと、いま考えてみると独立するのか勤務を続けるのか、そういうことも全然考えていませんでしたのでパフォーマンスの部分(どう発揮して稼ぐか)については取ってからでイイやと。キャリアについてはのんびりしていたように思います。

 

いつ合格するかもわからない不安がありましたし、当初は5年で税理士試験をクリアするつもり(1年につき1科目)でしたので尚更だったかもしれません。まさか10年かかるとは。。。

 

長く勉強を続けていると「はてどれくらいかかったかな」と、Twitterからのご質問でふと気になりました。ポジティブな言い方をすると自己投資ですね。

 

コスト

税理士試験を独学で突破する方も中にはいらっしゃるでしょうが、会計系の専門学校の教材を使って勉強する、教室通学する方が多いかなと。

 

ぼく自身も受験は大原簿記専門学校でお世話になりました。大手でいうとTACもありますね。

 

いずれにせよ専門学校に費用を払うわけですが、これが大体でいうと一科目20万円ぐらいはかかります。専門学校の教室に通う通学にせよ、教材が送られてきたり映像をダウンロード視聴したりする通信にせよ、これぐらいはかかるかなと。

 

これが10年ですから概算でも10年×20万円=200万円ぐらい。

Twitterでも話題になりましたが10年選手だと新車が一台買える(もちろん車によります)ぐらいは費用として掛かる場合はあるということです。(実際に受験生から尋ねられるとこう答えているという税理士さんがいらっしゃいました。分かりやすい例えですね)

 

税理士試験の場合は科目合格制が採用されていますので、受験期間が長くなればなるほど毎年の受験にかかる費用としてはかかります。

 

ロスト

ぼくの場合でいうと、趣味は完全に封印していたように思います。器用な方は勉強と上手く切り替えられるのでしょうが、ぼくは受験生時代、趣味は封印していました。

 

勉強はやはり大変な面がありますし、苦しい思いをすることもあります。一方で趣味はもちろん時間を忘れて没頭できますし何より楽しいです。一度趣味にのめりこんでしまうとそこから抜け出せない、という変な自信もありました。

何より趣味の時間って楽しいですからね。

 

息抜きの時間として趣味の時間を設けておくという受験の考えもアリかと思いますが、多かれ少なかれ自分の時間を受験に充てないと合格までが難しいかなとぼくは考えていました。息が抜けすぎるような気がしてしまって。

 

具体的にはゲームをほとんどやらなかったのと、お酒を飲むこともほとんどありませんでした。お酒を趣味と捉えるのがどうかとは思いますが、今と比べると断然飲んでいません。当時はお酒を飲むと理論が抜けるという変な思い込みがありました。

 

受験生時代にはお付き合いしている方が何人かいましたが、いま独身でいることで察してください(笑)パートナーがいる方は大事にすればいいですし、支えてくれる存在というのはありがたいものです。

ぼくの場合はロストと捉えるかどうかですが、受験のために別れたという美談ではないので、横に置いておきます。

 

総じて趣味もパートナーもそうですが時間という面ではロストだったのかなと。いまから10年かけて何かの資格にチャレンジするというのはぼく自身は難しく感じています。

それだけ税理士になりたいんだという情熱というか熱意があったからこそあきらめずに続けられたのかもしれません。

 

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得られたもの

失ったものと捉えるとネガティブに感じますので、自己投資と強引にポジティブにしていきます。ロストとコストを考えたので続いては得られたものについても考えていきましょう。

 

勤務時代には資格を取得したことで手当てがついてお給料が上がる事務所にいましたのでお給料としてかなり上がりました。

総じて会計事務所、税理士事務所の無資格の職員さんは給与が低水準かなと思います(有資格でも低水準の場合があるのでその点は、、、です)が、給与面でみると割と恵まれていたように思います。

 

具体的に言うとアレなのですが、10年かかったコストはぼくの場合でいうと1年分の資格手当と賞与のプラス分と残業代で回収できました。とだけ書いておきます。

 

税理士事務所を転職先として選ぶ場合にはこのあたりについても確認できるのであればしておいたほうがいいでしょう。大手の税理士法人になればなるほど有資格の恩恵はあると風のうわさで聞きます。

 

仮に1年や2年でかかったコストが回収できたのであればその先からはプラスに転じる、と考えることもできます。勤務であっても独立であっても、です。

 

税理士資格がなくても独立して仕事をしようと思えばできるでしょうが、ぼくの場合は資格があったので独立しやすかったといえばそうです。

色んな選択肢がありますが、ぼく自身は税理士という仕事が好きなので、楽しく得られているものがあるなと。

 

独立すると受験期間でロストしていたであろう時間をリカバリーできたように感じています。

通勤も良し悪しあるかもしれませんが混雑している電車が大好きという方はまれでしょう。事務所の人間関係で煩わされることもないですし。

 

細かいかもしれませんがこういうことのストレスからの解放というのも得られたものに含まれます。

 

仕事の時間は土日関わらずに今のところならしているので減ったように感じてはいませんが、その分密度が濃く感じますし、自分の時間も独立前よりかはあると感じています。それは自分が主体的にいろんなことを考えて決められるからに他ならないからです。

 

独立することがすべての人に正解じゃないとは思いますが、得られるものは勤務時代よりも濃い密度になっているとぼくは感じています。日々勉強でもありますし試行錯誤でもあります。

 

独立後は自分の時間が取れているなと感じることも多いです。そうでなければ例え仕事といっても、ブログを続けたりメルマガを始めたりもしていないでしょう。東京、名古屋、沖縄に行ってセミナーをすることもなかったかなと。

失ったものの代わりに大きな自由と責任を手に入れた、そう感じています。

 

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まとめ

独立して一年目が無事に終わり、次の旅へという感じです。

コストパフォーマンスで考える必要は資格試験においてはないかなとぼく自身は考えています。得られるものがそれぞれ違うように、合格までのルートも時間もコストも違います。

何に自分が充足感や達成感を感じるかも異なるので、自分が思う方向に進められるのであればそれが一番です。

コストとロストにとらわれすぎないほうがいいかなとぼくは思います。

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この記事を書いた人

ひとり税理士として独立開業した京都在住の税理士です。ひとり税理士としてチャレンジしていること、考えていることなどを発信していきます。

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