レセプト(診療情報)チェックのコツ 

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レセプト=診療報酬明細書のチェックには適切な順番とコツがあります。

診療報酬請求事務能力認定試験=レセプト認定試験を一発独学で合格したぼくが

実務のチェックポイントと、認定試験の合格の秘訣を余すところなくお伝えします。

 

ポイントを押さえながらチェックすれば、

あなたもスーパークラーク(できる医療事務員)になれます!

今から医療事務を目指す方、レセプトチェックの能力を身につけたい方は必読です。

 

レセプトチェックが出来ることで得られるモノ

医療機関で医療事務として働く場合、

レセプトチェックが出来ると、どこの病院・診療所でも大概働けます。

 

これは何故かというと、レセプト作成と請求には一定のルールがあって

そのルールは日本全国共通だからです。

このルール部分=基礎を押さえておくと診療科ごとの違いはあれど

応用はいくらでも利きます。

 

レセプトチェックに関する資格で

「診療報酬請求事務能力認定試験」があります。

これはレセプトチェックするなら是非取っておいて欲しい資格です。

合格率は30%前後で、試験科目は医科と歯科にわかれており、それぞれ年に2回。

 

ここで注目すべきポイントがあります。

それは受験生の実務経験の有無です。

統計ではなんと受験生の75%が実務経験がありません!

 

実務経験がなくても合格できますし

逆にあれば合格の確率はあがります。

 

ぼくの場合はというと

入職したのが4月で受験はその年の12月です。

ちなみにこの間は税理士試験の受験もしつつでした。

 

実質的には4月~8月初めまでは税理士試験の法人税法(この年は不合格(笑))を勉強し

9月は勉強をお休みし

10月~12月の受験までで、一発合格しています。

それも税理士試験の勉強と同時並行でです。

 

実務経験があったのは有利かもしれませんが

実務ではレセプトは手書きしませんし、

病院によってはその病院にない診療科の問題が出たりします。

実務経験の有利不利は、試験問題にもよるかと思います。

 

医科の試験問題は学科試験と実技試験に分かれています。

 

学科試験は「選択式問題」で

実技試験は「外来と入院のレセプトを一つずつ作成する問題」となっています。

試験時間3時間ですが、持ち込み可能ですのでご安心を。

 

勉強道具としては

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このぶっとい点数本と呼ばれるものと

[amazonjs asin=”4789419193″ locale=”JP” title=”診療報酬請求事務能力認定試験(医科) 最新問題と受験対策 平成30年4月版”]

この過去問と受験対策が盛り込まれた問題集です。

 

ぼく自身もこの2つで合格したのでこれがあれば十分です。

点数本は就職後も実務で使うので、買っておきましょう。高いですが。

 

医療機関ではこのレセプト認定試験の合格をしていると

資格手当がつくことがあります。

5,000円ぐらいのことが多いですが、年間にすると6万円です。

 

チャレンジする価値は十分あるとおもいます。

かくいうぼくも資格手当欲しさに頑張れたのは言うまでもありません(笑)

 

ただ、この資格の魅力は、日本全国どこでも通用するというコト。

ご自身の市場価値は上がりますし重宝されるので

他の医療事務系資格よりもオススメです。

 

※レセプト認定試験より上位の位置づけで

「診療情報管理士」という資格がありますが

これは入院でかつDPCという特殊な請求をする場合にのみ必要な資格です。

まずはレセプト認定試験の合格を目指して下さい。

 

レセプトとは

取り組む前にまずはレセプトについておさらい。

 

レセプトとは、診療情報の明細書で医療機関が作成することになります。

 

患者さんは基本的に、各受診日の診療点数×10円の自己負担割合を負担します。

この診療点数を計算するした結果が記載されているのが明細書。

具体的にはこんな書式です。

レセプト

このレセプト、なぜチェックするかというと

結構間違えてるからです。

 

間違えるとどうなるか。

窓口では患者さんから自己負担分を収受しています。

仮に3割が自己負担割合だとすると

あとの7割はどこに請求するのか?

 

この7割の請求先が保健者と呼ばれる市町村や健康保険組合です。

ただし、これらに到達する前に診療情報について審査する機関があります。

それが

国民健康保険団体連合会

社会保険診療報酬支払基金

の2つです。

 

一番まずいのは

審査機関でのチェックは非常に厳しいモノです。

 

今はレセプトは大半が電子化されていますので

電子提出がされています。

 

データで提出されれば、できることがあります。

それはチェックソフトにかけるということです。

 

紙提出であればそれをスキャンして読み込んだり

データ化する作業が必要ですが

データで提出されれば、しかるべき処置や操作で簡単にチェックできます。

 

パソコンによるチェックが完了してもまだ先はあります。

審査担当ドクターのチェックが待っています。

チェック対象は主に入院や高額な外来診療です。

 

ではチェックされた結果不備があったらどうなるか?

 

一番最悪なのが減点です。

何故かというと、問答無用だからです。

 

高額な薬剤で3か月とか4か月分を遡及(さかのぼって)減点されると

訂正することも出来ず、ただただ減点。

要は収受できるはずだった7割の分が削られます。

 

返戻であれば、文字通りレセプトが差し戻されますので

「すんません!間違えてました!」って

出し直したりもできるんですが、減点にはそれがない。

 

ちなみにお薬に関する減点・返戻は

処方箋を発行した医療機関に対して行われます。

医療機関は発行した処方箋、お薬についてももちろん責任を負います。

 

レセプトのチェックには期限があります。

それは毎月10日までに提出しなさい、という期限です。

つまりは今月4月の受診分のレセプトは翌5月10日までに提出する必要があります。

結構タイトですよね。

 

個人事業主のクリニックや小規模医療法人であれば

レセプト量は多くありませんが、大きい病院だとそれこそ大変です。

 

組織的かつ計画的なチェック体制の構築が必要です。

 

まとめ

本日はここまで。

レセプトチェックが出来れば医療機関への就職・転職は有利になります。

 

医療機関は「超資格社会」です・

医師資格、看護師資格、薬剤師資格などなど、資格がないとできない業務ばかり。

医療事務の資格を取って、病院から重宝される人材になりましょう。

 

今後はレセプトチェックの具体的なコツと

試験対策について書き起こしていきます。

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この記事を書いた人

ひとり税理士として独立開業した京都在住の税理士です。ひとり税理士としてチャレンジしていること、考えていることなどを発信していきます。

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