おはようございます、京都の若ハゲ税理士ジンノです。
ひとりで税理士業をしていると「ミスが怖くないですか?」と今から独立しようと考えている方からよくご相談をいただきます。
確かに怖い面もありますが、失敗ばかりでもないです。
失敗もないに越したことはないですし、税理士の仕事はミスに対して細心の注意を払うべきものでもあるでしょう。
あると思って接するのとないと思って接するのとでは少し違うので、気を付けていることを整理します。
違和感を大切にする
会計事務所、税理士事務所でお勤めの方であれば似たような流れになるかなと思いますが、申告書を作ってチェックしてチェックしてもらって、を検算といったりします。
処理や数字に誤りがないかをチェックする作業ですね。チェックの回数なんかは人それぞれかもしれませんが、自分で作って自分でチェックして納品するというのがひとりでやっているとオーソドックスです。
何人もの目で見てもらうことで間違いや誤りに気が付くこともあるでしょう。そのための検算でもあります。
一方でひとりでやっていると基本的に見ている人はひとり=自分だけですから、違う人の目が入るという機会はないです。全責任を自分で負うわけです。
それにしても同じ目線で何度もチェックしていても気が付かないことが当然ありますので、ぼくの場合は
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- 自分で作成してまずチェック(蟻の目)
- 数日置いてちょっと引いた目線で俯瞰的にチェック(鷹の目)
- 納める前に媒体を変えてチェック
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の3段階でチェックをするようにしています。
蟻の目、鷹の目の使い方が少し違うかもしれませんが、要は細かく見るのと広く見るのとで自分で意識しておくということです。
また納める前に媒体を変えてチェックするというのは例えばソフトウェアの入力画面上でのチェックと、PDFで打ち出した状態というのは同じデジタルでも少し見え方が違います。
さらにデジタルと紙でも見え方が違いますので、そういう意味で媒体を変える、デジタルからデジタル、デジタルからアナログを意識しています。
また違和感はとても大事で、これは経験則でもあるかなとは思うのですが、なんかおかしい、とか違うなぁというのは大事にしています。
結果的に何もないことも時々ありますが、違和感があるときには大概何か間違っていたりするので、そこも意外と重要です。
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ミスしたらすぐ謝る、そして保険に入っておく
本当に仕事をしているとヒヤッとすることがあります。
実際問題としてどれだけ気を付けていても細かいものを含めると何かしらミスは起きてしまいます。もちろんないに越したことはないですがミスが判明した時にどのように対応するか、というのも決めておきましょう。
ぼくの場合はすぐに謝罪をして訂正をします。時間がたつとそれだけ憂うつですし、言い出しづらくなるものです。
どういう風に対応するかを決めておくというのは意外と大事で、どうしようか迷っているうちにタイミングを逃します。ズルズルと後回しにしても何もいいことはないのでサッと動き出せるようにどう対応するか決めておきましょう。
お医者さんや看護師さんに保険があるように税理士にも税理士賠償席に保険がありますので、加入しています。
お客さんの規模などに応じて保証額が変わりますが、最低限入っています。
この税理士職業賠償責任保険のよい所は、申告書を作成等したときに加入している必要はないということです。つまり効果が遡及すると考えると良いのでしょう。
税理士職業賠償責任保険を使うことがないのが一番ですが、事故にあうのは保険に入っていない人、みたいなこともあるようですし。最終的に笑い話で済むかどうかはこのあたりで大きく変わるのかなと。
チェックリストを使いアップデートする
自分一人で仕事をする上でミスをあるものと思うか、ないものと思うのか、は意識しとして大きな違いになり得ます。
ミスがあるものと考えておかないとチェックをする習慣というのがアップデートされないというか。
独立した当初、去年はよくこちらの本を読んでいました。
医療現場でチェックリストを使ったことによるその効果について述べられていますが、ミスをしないという点においては医療関係のほうが圧倒的にプレッシャーが高いでしょう。
税務申告の場合、ミスをしても命までは取られませんが、医療の場合は重大なミスを犯すと患者の死に至るケースもあります。
プレッシャーの度合いが違うとはいえ、チェックリストを使ってミスを減らせるのであればそれに越したことはありません。
自分なりのチェックリストを使って随時更新しておくことがとても重要です。アップデートを繰り返すことで本当に自分の状況にあったチェックリストが出来上がるのではないでしょうか。
ぼくも気が付いたときには自分のチェックリストをコツコツ見直しています。ひとりで仕事をするからこそのリスクマネジメントだと考えています。
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まとめ
税理士賠償責任保険は意外と入っていない先生方が多いようで、そこにもビックリしました。
そんなもんに頼らなくても払えるわい、ということであればイイとは思いますが。
ミスがあるものとして取られるかでリスクマネジメントの仕方も大きく変わってきますので、こまめにチェックしましょう。