独立したときに得られるものは何でしょうか。
逆に何を得るために独立するのか、したいのか。
時間
雇われていると、組織のルールに従う必要があります。
仕事を始める時間、休憩時間、仕事を終える時間。
全て規則があります。
定時までに仕事が終わればよいですが、期限のある仕事もあり
残業が必要な場合もあるでしょう。
一日に10時間も仕事をして果たして生産性があがるのか。
下手をすれば一日24時間の半分を仕事場で過ごすこともあります。
また税理士の仕事・税理士事務所の業務は基本的に
ホワイトカラーの仕事=頭脳労働です。
集中力が持つはずもなく、ダラダラと仕事をしがちになります。
業界的には12月からは繁忙期です。
年末調整、法定調書、償却資産税と年明け1月まで続き、
2月からは確定申告(所得税、贈与税)が3月半ばまで。
さらには法人の多くが3月決算だと決算対策なども必要ですし、
5月初めからは3月決算法人の申告作業が山ほどやってきます。
業界として仕方のないことなのかもしれませんが、
この間は土曜日出勤もザラです。
通常業務に加えて確定申告が加わりますので、定時に終わる日は基本的にありません。
そんな中で自分自身の時間が持てるのか。
独立したら、時間のコントロールは雇われている状態よりもはるかに出来るでしょう。
利益
雇われている状態では、自分の業務と請求金額には差異があります。
もちろんですが、組織に属する限り、自分のみならず組織全体、
またサポートしてくれるスタッフの報酬も得なければなりません。
雇わず雇われずであれば、自分自身が食っていける利益が上げられればよいのです。
生産性=時間単価も設定しやすく、自分自身の業務をコントロールしやすくなります。
業務の生産性がよく話題になりますが、私自身は生産性とは
能力×時間×効率だと考えています。
効率の良さは、すなわち時間短縮にもつながります。
自分自身がお客様に提供できること、またそこから得られる利益が
本当に適正かどうかは、組織に属していると見えづらいことです。
自由
何をして報酬を得るかは雇われている限りはかなり制限されます。
独立すれば、報酬をえる仕事は自分自身で決めますし、
もちろん誰も決めてくれません。
職業選択の自由とともに、売上選択の自由を得られます。
さらに上司や部下の顔色をうかがう必要もなく、
ストレスにさらされることも激減します。
そのかわり、自分自身が組織に守られている部分も多くあります。
組織という盾、上司というクッションがなくなります。
責任はひとり税理士であれば大いに増します。
しかしそれは自由の代償でもありますし、
自由になりたいけど無責任でいたいというのは虫の良い話です。
自由を得る代わりに、責任も一緒に引き受ける覚悟は必要でしょう。
それでも組織に属していては見えないこと、体験できないことは
多いのではと考えています。
まとめ
社会の高齢化とともに仕事をし続けることができる年齢も高まり、
本人が望めば70歳まで働くことが出来る会社もあります。
ただ、自分が70歳になるまで会社が存続しているかどうか。
それは独立をすることと同じく先の見通せないことでもあります。
独立することにもちろん不安もありますが、
エイッと踏み出す準備をコツコツ進めたいと思います。