相続で揉めたくないなら事前準備がすべてな理由

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おはようございます、京都の所属税理士takasago(@co_develop)です。

昨年以来、相続の話題がメディアでも取り上げられ、

民法(相続法)の改正案も成立しました。

その論調の多くが「相続で揉めないためには?」という方法論ですが

いつの時点か、という部分がすっぽり抜けています。

そう、相続で揉めないためには「亡くなる前の事前準備」がすべてです。

 

目次

贈与はコントロールできるが、相続はコントロールできない

相続は人間の死と直接的な関係があります。

税金の世界では、ある方が亡くなったとき、相続が開始した、という表現を使います。

 

贈与は生きている人から生きている人への行為であり

そこには基本的に意思があります。

贈与はあげます、もらいます、で成立するものですが

意図がなければ成立しないということです。

 

無意識に、勝手に贈与というのはありえません。

そうなると名義財産ということで、あげてない、ということになります。

[alert title=”注意”]相続でよくある名義財産、名義預金の問題は

その財産はどこからきて、本来はだれのものですか?

贈与が成立していますか?ということが根本的な主旨です[/alert]

 

そういう意味で、贈与は意図した行為、

双方向の関係で、つまりコントロールできるものということです。

 

一方の相続はどうかというと、相続は基本的に意図して開始するものではないです。

病気や事故など様々ですし、なかには自死を選ぶ方もいらっしゃいます。

それでも、受け手=遺される人にとっては意図されるものではないです。

 

相続は亡くなったひとから遺された人への一方通行の関係です。

贈与と違い、あげます、だけで成立します。

もし財産を遺された人が、財産がいらないのであれば放棄すれば事足ります。

 

この点からも相続は不可抗力によるもの(遺される人にとって)、

コントロールできないものということです。

 

そして、相続で揉める、いざこざが発生する、というのは

どういう方が多いかというと、何も対策してない場合です。

 

資産家の方は、自分が財産を引き継いで次の世代へバトンを渡す、

引き継がせるという考え方の方が多く、生前にキチンと対策されます。

 

そして、相続が開始する前から揉めている場合には

揉めているなりにスムーズに相続を終わらせる=異議をとなえることができない、

そんな状況を作り出そうと、生前の対策をします。

 

例えば、遺留分に配慮された法的に有効な遺言を遺すことは非常に有効です。

亡くなったひとの遺志は基本的に最優先されます。

つまりは遺言があれば遺言が優先されるということです。

 

一番揉めるのは、何もしていない人、事前対策していない場合です。

自分の家だけは大丈夫だという自信がある場合が多かったり、

自分が死んだ後のことは知らない、勝手にしろ、という無責任なパターンもあります。

 

遺された人が揉めて、それこそ骨肉の争いで裁判になったりしても

だれもハッピーにはならないとおもうのですが、

そこまで考えたくない、という方が多いのも事実です。

わしゃ知らん、ということなのでしょう。

 

何も対策しておらず揉め事になると、

あの世のお父さん、お母さんが恨まれることになります。

どうしてもっとキチンとしておいてくれなかったのか、と。

 

実際、ぼくも現場でよくこの種の恨み言を耳にする機会が多いです。

この部分だけ聞いても、相続は受け手にとってコントロールできないということを

分かりやすく表しています。

 

逆にキチンと生前に対策しておくと、それはそれは非常に感謝されます。

遺言があればなぁと思コトもしばしばです。

揉めたくなければ生前にキチンと対策しておくことをオススメします。

 

揉め事の大半は、「財産の分け方」を決めるシーンで発生します。

遺言がない場合は、遺産分割協議といって、

相続人で誰が何を相続するか決める必要があります。

相続人の人数が多くなればなるほど、それぞれの利害が対立する。

要は欲しいモノや金額で折り合いがつかなくなります。

 

その点、法的に有効な遺言があればその議論の余地はありません。

もちろんですが、亡くなった後に遺言は書けませんので、

やはり生前に財産の分け方を、財産を遺す人が決めてあげたほうが

揉め事の発生する可能性は圧倒的に少なくなります。

一度揉めてしまうと解決には時間がかかる

亡くなった後に揉め事が発生しても大丈夫だろう、

弁護士や税理士に相談すれば解決してくれる、

そう思う方は非常に多いです。

 

でも、税理士はしょせんは税金を計算するのが仕事です。

相続人間の利害を調整したり、交渉を代理したり、仲裁したりはできません。

あくまで、こういう風に分けるとこのような税金になります。

ということしかお伝え出来ません。

 

弁護士に依頼して、相続問題を解決してもらう場合、

以下のようなプロセス・流れになるコトが多いです。

 

まずは当事者間・代理人間で話し合いをする

まとまらなければ、裁判所で調停を申し立てる

調停委員に対して主張をする

まとまらなければ審判=裁判に移行する

審判でとことんやりあう

 

審判までとことんまでやりあった場合、

2~3年以上かかることはザラです。

だって揉めてるんだから(笑)

 

その間、当たり前ですが財産は塩漬けで手を付けることはできません。

相続税の申告がある場合は、

財産が確定した時に申告のやり直しが必要な場合があります。

 

何よりも、調停や審判の精神的負担は相当なものだといいます。

相続人の方からよく伺うのは

時間がかかって精神的に相当しんどい、ということ。

まぁ、ずっとケンカしている状態ですから。

 

また審判まで進むと、必ずしもご自身に有利な

納得できる結果が得られるとは限りません。

 

時間がかかる上に、自分に有利な判断がなされず

納得もできなければ何のための時間と費用だったのか。

一度揉めてしまうときれいに遺恨なく解決することは難しく

非常に長期化することが大半である、ということを知っておいていただきたいです。

まとめ

相続で親族間で揉めていることを、親族で争う相続という意味で

「争続」(そうぞく)と言い表すことがあります。

争続になると、税理士としても粛々と進める、話をすることしかできません。

相続で揉めたくない、揉めさせたくないならば

事後相談ではなく必ず事前相談をしましょう。

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この記事を書いた人

ひとり税理士として独立開業した京都在住の税理士です。ひとり税理士としてチャレンジしていること、考えていることなどを発信していきます。

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