家族が亡くなった後の生活費などの支出を考えておく

方向性

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おはようございます、昨日自転車で豪快にコケた男、京都の所属税理士takasagoです。

ご家族が亡くなった後の大きな心配として、葬儀費用などの支出と当面の生活費の確保は大きな問題です。いわゆる仮払い制度も創設されますが、どこまで使えるものになるのか未知数です。

あまり経験できることではなくみなさんやはり戸惑うことが多いので、こうしておけば安心できるよっていう方法と注意点をお伝えしておきます。

目次

事前または事後に引き出す

ご不幸があった場合、亡くなった方にかかる支出というのもあります。

例えば、お葬式関係の費用や、病院や施設の未払い費用です。

 

よくメディアなどでも亡くなった方の口座は凍結されて引き出せない、というおハナシを目にしますが、亡くなってすぐに凍結されるわけではないです。

著名な方や会社経営者など金融機関との強いパイプがある場合は別ですが。

 

亡くなった後に亡くなった届け出・連絡を金融機関に入れて初めて口座凍結となります。

なので、親族間で揉め事がなく相続人のみなさんが同意のうえで、亡くなった後に必要な金額を引き出す、また事前に引き出しておくことはあります。

 

事前に引き出しておいた分で、亡くなったときに残っていた分については相続税の課税対象財産ですし、分割対象になります。

 

ここで注意が必要なのはこの亡くなった方にかかる費用というのがポイントです。

相続では相続放棄という手続きをとれば財産も債務も放棄することができます。

あまり多く見かける処理ではありませんが、債務が大きかったりすると相続放棄を検討することもあります。

 

この相続放棄という手続きなんですが、亡くなってから3ヵ月以内に家庭裁判所に書類を提出して手続きを開始する必要があります。

亡くなってから3ヵ月を超えてしまうと単純承認という状態になって、相続することに対して放棄ではなく承認したと法律上はみなされます。

 

3ヵ月以内に相続放棄しないと原則として単純承認になってしまいますが、もうひとつ単純承認とみなされる場合があります。

 

それは相続人が生活費として相続財産に手を付けてしまった場合です。亡くなった方の葬儀費用や税金の支払いなど必要な分については単純承認とはみなされませんが、相続人の方の生活費はそことは区別されます。

 

なので、少しでももめる可能性がある場合には事前または事後に引き出すというのは控えておいたほうがいいでしょう。

というよりも、亡くなった方の葬儀費用などで必要な分を引き出すことについて、親族から文句を言われるようならもめる相続、いわゆる争族に発展する可能性が大です。

 

では亡くなった方に扶養されていた相続人の生活費はどう手当てしておくのがイイかというと、一番お手軽なのは死亡保険金にはいっておいてもらうことです。

死亡保険金の主旨のひとつが遺族の生活保障的意味合いがあるので当たり前と言えば当たり前ですが。

死亡保険金として用意しておく

死亡保険金に加入しておいてもらうと何がイイかというと、基本的にすぐに支払いがあるということと、遺産分割の対象にならないということです。

 

[alert title=”注意”]遺産分割の対象にはなりませんが相続税の課税対象にはなります。(みなし相続財産といいます)

また非常に高額でほかの相続人と著しく差異がある場合でもめている場合には特別受益として持ち戻しの対象になる可能性はあります[/alert]

 

遺族年金などもありますが、年金の手続きは結構時間がかかります。

死亡保険金であれば書類を提出して1週間ほどで入金がありますので、前述のように事前または事後に預金から引き出したくないという場合には葬儀費用と当面の生活費ぐらいの受取金額を目途に死亡保険金に加入してもらうことは結構あります。

 

葬儀費用はお香典と貯蓄でという場合もありますが、最近の葬儀ではお香典を受け取らないことも多いです。

 

葬儀費用の支払いについては葬儀会社にもよりますが、死亡保険金がすぐに入るので入金次第お支払いします、という旨を丁寧に説明しておきましょう。可能であれば葬儀会社に葬儀を依頼するときに確認してみるというのもひとつです。

 

死亡保険金の金額についてはどのくらいの期間の生活費を見込むのか、また相続税の支払いがある場合などに備えて試算をしておくのがよいでしょう。

 

まとめ

相続は多く経験しても2~3回というのが一般的です。

はじめての相続の場合などは相続人の方は分からないことのほうが多いので、事前にご相談をいただいて不安なコト、気になるコトをごそうだんしていただくとこちらとしてもイロイロなコトをお伝えできるのでいいかなと。

死亡保険や贈与についても検討したほうがイイ場面は多いので、事前のご相談をオススメしたいところです。

 

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この記事を書いた人

ひとり税理士として独立開業した京都在住の税理士です。ひとり税理士としてチャレンジしていること、考えていることなどを発信していきます。

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