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今年の確定申告で言われたベストワード

ハンドパワー

おはようございます、京都のひとり税理士ジンノです。

今年の確定申告では数は例年に比べると少なかったですが、勤めていれば関わることがなかったであろうフリーランスの方の申告を見る機会がありました。

そこで言われたベストワードをシェアします。

 

まるで錬金術師みたいです

あるフリーランスの方から確定申告書を初めて作ってみたのですが見てもらえますか?なんかおかしい気がするんです。

と言われたのが3月の初旬でした。

 

シェアデスクで一緒のフロアでお仕事しておられる方で、状況は少し伺っていたので先方からお話があったときに少し安心しました。わざわざ出来ましたか?って聞くのもアレですし。

 

その方はfreeeで記帳をしておられて、ご家族がいる(扶養家族という意味です)、外資系?の企業を退職してフリーランスになった初めての申告、というザックリとした情報のみで申告書を拝見しました。

 

まずもって、大学生のお子さんが2人いるにもかかわらず、扶養控除がゼロ円です。確かにおかしい。

 

さらに言うと、源泉徴収対象のお仕事であるにもかかわらず、源泉所得税の記載が事業所得の収入で計上されていない。これも違和感があります。

 

で、少し見て触らせてもらったところ、アルバイトをしている大学生のお子さんたちの所得金額を入力する欄に、所得金額ではなく収入金額を記載していました。

 

税理士をしている、税理士事務所に勤めているとピンときますが、さすがに初めてだと難しいでしょう。収入金額は額面で、所得金額は給与所得控除後の金額を意味します。

 

freeeのソフトでも?マークをクリックすれば分かったのかもしれませんが、そもそもの金額の説明がなければ収入金額を入力しちゃいますよね。まずはココを修正し、扶養控除がゼロ円から126万円にアップ!

 

続いて源泉所得税の金額を帳簿で確認しますと、源泉分は分けて入力したとのこと。確かに分けて入力されていましたが、租税公課で仕訳されていました。

 

ココは説明が難しいですね。確かに源泉徴収されていて税金を支払っているので租税公課で仕訳を切りたくなりますが、源泉徴収分はいわゆる前払いの税金です。

費用ではないのでここを修正し、源泉徴収税額が反映されているコトを確認。前払い税金は30万円アップ!

 

最終的には合計でおよそ40万円近くの還付金の増となりました。

その結果をみてその方がボソリと言ったのが「まるで錬金術師ですね」と。

 

コチラとしてはチョット手直ししただけなんですが、とても喜んでいただけたようでぼくの報酬も請求してくださいと。

 

ぼくはこのとき、自分が提供できること、したいことのレベルと求められることのレベルは違うことがある、と改めて感じました。

 

税理士業をやっていると難しいことができるとアピールしたくなりますが、ニーズと違うことはアピールしても響かないよな、と。

 

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知らない人が損をする世界ですね

続いて別のフリーランスの方ですが、この方は年末にフリーランスになった方で、お勤め時代の給与については年末調整が終わっていました。

 

ただしご紹介をいただいたのが1月の末、独立したのが12月のはじめ。

 

この時点で「あ!」とぼくは思いました。

 

11月の末時点で退職して源泉徴収票にはその記載があって、実際にも12月に開業してここまでバリバリとお仕事してきている。たぶん開業届も青色申告承認申請書も出してない!

 

お伺いするとやはり出していないというお答えで、急遽書類を揃えて大阪の税務署に出したのが1月30日でした。2か月ギリギリでの提出でしたが結果的に出しておいてよかった支出状況でした。

 

青色承認申請書を出すメリット、白色申告には今はもうメリットはないこと、税理士関与になるので青色でやりましょうとお伝えした時にその方がボソリとおっしゃったのが、「税金の世界は知らない人が損をする世界ですね」と。

 

確かにそうです、簿記も社会保険も税金の知識も義務教育では習いません。

 

英語もプログラミングも大事でしょうが、簿記や税金、社会保険を学ぶこともお仕事を始めた時に役に立つ可能性はあります。むしろ可能性としては高いと思います。

 

フリーランスに限らず、給与所得であっても自分が税金をいくら払っているのか、ローン控除を受けたらいくら還付になるのか、資金繰りはどうか、児童手当の使い方、そういうことに対して知識があるのとないのとでは全く違います。

 

会社に言われるがままに財形貯蓄していて老後が穏やかに過ごせる時代は終わったとぼくは思っています。自分の資産は自分で守り、運用するのかどうするのかの知識はあって困るモノではありません。

 

簿記の勉強をすれば自分の仕事の見方が変わることが多いので、ぜひ勉強してみてはどうでしょう。

まとめ

錬金術師と言われたのは初めてでしたが、それぐらい驚きがあって、一応ですが専門家の知識を垣間見てもらったのかなと。

なによりぼくは報酬をいただくつもりがなかったので、請求してくださいと言われてとてもうれしく思ったのはココだけのハナシです。税理士冥利に尽きますね。