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記帳代行への取り組みと考えていること

おはようございます、京都の若ハゲ税理士ジンノです。

独立するときに言われたのが、いまから記帳代行をしても価格競争に負けて疲弊するだけ、ということでした。それもいろんな方何人にもいわれましたが、いまのところは問題なく進められています。

基本は記帳代行込みでやっていて、実感としてはそこにまだまだニーズはありますし、うまくやれれば疲弊することはないかなと。

 

税理士事務所の典型例

中小規模の税理士事務所は労働集約型、つまり作業する人の数で売上が決まる、そういう構造になっていることが多いです。

 

典型例としては、所長先生が仕事をとってきたとして記帳代行から税務申告までとなった場合を考えてみましょう。

所長先生もしくは担当者が顧問先からレシート、請求書、領収書、通帳の写し、売上台帳、仕入台帳、その他もろもろの記帳に必要な書類を引き上げます。

 

引き揚げてきた書類を元に事務員さんが会計ソフトに入力します。入力作業が完了したら試算表(月次決算書)を作成し、それをもって顧問先の社長または経理担当者などに説明、話をしに行きます。

 

そのときに報告した月次の次の月の資料を預かって、、、というのがオーソドックスな月次顧問の流れです。その延長線上に、決算があり税務申告があり。

さらにその延長線上に、会社の季節業務(年末調整や法定調書)、社長個人の確定申告があって、という業務内容がセットになっています。

 

顧問の数を増やそうと思うと作業をしてくれる事務員さん、担当者が増えることが記帳代行の場合には必要です。典型的な労働集約型のビジネスモデルです。

 

ここから脱するために記帳代行はお引き受けしない、自社で完結してもらい月々はチェックのみする、という税理士事務所も少しずつ増えてきています。そういった事務所は浮いた記帳代行の時間に何を顧問先にサービス提供をするかということに特色を出します。

 

顧問先バックオフィスの整備や効率化であったり、IT効率化、未来会計と呼ばれる予実管理、事業計画の策定、経営コンサルティング、融資支援など、周辺業務はそれこそ山ほどありますので、税務にプラスしてサービス提供をしています。

 

仮にこのようなコンサルティング的な業務をメインにしてはいてもひとりで見られる件数には限りがあるので、結局のところは作業者・担当者の人数次第な面もあります。

 

記帳代行の効率化

人間の手による作業が多い労働集約型のビジネスではありますが風向きも変わってきています。

クラウド会計のみならずいま会計ソフトそのものが外部情報を取り込む方向で進化してきていることがとても大きく記帳代行業務を変える流れのひとつです。

 

freeeやマネーフォワードに代表されるクラウド会計ソフトウェアは金融機関はもとよりクレジットカードなどとの連携を取ることで、今まで仕訳を入力するのに使っていた通帳やカード明細ではなく、そのデータそのものを取り込めるようになっています。

人間が手で入力していた通帳の情報を、金融機関からデータを取り出して連携させることで入力作業そのものの時間を短縮できます。

 

これはクラウド会計ソフトがいち早く始めたことではありますが、他の会計ソフトでもその便利な機能は取り込まれつつあります。

弊所で使っているMJS(ミロク情報サービス)においても連携のソフトウェアが用意されておりある程度の数の金融機関が対応しているので、クラウド会計ソフトで出来ることに近いことができるようになりつつあります。

 

データがあるものはそのデータを金融機関やクレジットカードからもらう形で入力時間の減少と自動登録などを活用して、記帳代行の効率化ができます。

 

またレシートや領収書も以前であれば人間の手で一枚ずつ入力をすることが必要でしたが、クラウド会計をメインにレシートを画像で読み込み、そこから必要な情報を抜き出して仕訳を提案するというところまで来ています。

 

こういったレシートを仕訳データにするというサービスを専門に行っている事業者(STREAMED)もあり、こういったサービスを利用することもありでしょう。

 

お客様が入力するの難しいなと感じてもスキャンをするのは抵抗がない場合も多いです。そういうときはscansnapを使ってレシート類をスキャンしてもらい、それをDropboxで共有することで取り込むこともできますし、直接取り込んでもらうことも可能です。

 

会計回りの入力についてはいろんなサービス、サポートが充実してきていますので以前のようにマンパワーで回さなくても現状ではかなり記帳代行部分が効率化できつつあります。

 

通帳→取込

クレジットカード→取込

請求書→freeeで発行→仕訳自動登録

レシート→scansnapでスキャンして取込→仕訳登録

ぐらいができれば余程イレギュラーな処理をしている会社以外はある程度効率化のラインに乗せきれます。

 

ここに給与計算がもし入ってきても給与計算ソフトで会計ソフトと連動しているものもあるのでそういったものを利用することもできます。

 

ニーズと効果

では実際のところ、記帳代行のニーズはあるかというとかすかにどころかしっかりあります。

世の中には税金や会計のことには全く興味がない、もしくはとても苦手、というかたが意外と多く、任せられる部分は任せて自分しっかり事業に取り組みたい、という層が結構な割合でいます。

 

自分が記帳代行をしないつもりならば全然問題ないですが、もしやるつもりなら心配はしなくてもよいでしょう。ぼく自身も最初は記帳代行をやらない、という方向性で考えていましたがご相談があると基本的にお願いしたい方ばかりです。

 

いかにこちらで効率化できるかで、顧問料の中で記帳代行部分を減らしコンサルティング的な業務の割合を増やせるか、そういうことを考えてもいいと思っています。

とくにおひとりで税理士業をやるつもりの方は社長さんやお客様と話をしてみればわかりますが、雰囲気としてはえ?記帳してくれないの?という感じにまずなります。

 

自社で完結できているものを無理やり記帳代行にする必要は、よほど会社側が出来ているつもりでもこちらで見ると全くできていない、という場合以外にはないです。

ただ自計(自社で記帳)できていますと言われてもこちらでみると修正事項が多すぎてイチからやったほうがひょっとしたら早いんじゃないか、と感じたことは税理士さんでしたら一度や二度はあると思います。

 

記帳代行はその中身は効率化している部分も大きいですが基本的にはニーズとして残ると考えています。こちらで記帳したほうが決算においてもラクでしょうし。

いかにタイムリーに記帳するかも大事ですが、説明したような方法を使えばデータのやり取りだけで済む場合もあるのでスピード感も格段に違ってくることがあります。

 

全ての事業者さんに上記で説明したような記帳代行の効率化が適用できるわけではないですが、ひとつずつクリアしていければ社長さんのお話を聞く時間が増えると考えると取り組みがいもあるのかなと。

 

まとめ

記帳代行について考えていることなどを整理してみました。

昔ながらの記帳代行スタイルだとすぐに担当できる件数がいっぱいになってしまって疲弊するんでしょうがいまは工夫次第でいろいろと効率化できるツールがたくさんあります。

ゴールは帳簿作成で同じですがそこまでのプロセスと乗り物が違う、そんなイメージですね。

 

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