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セルフ袋詰めのパン屋で考えた役割分担——ひとり事務所が「お客様にお願いすること」

朝のランの帰りに寄ったパン屋さんが、セルフ袋詰めの方式でした。会計を済ませたら、トレーごと台に移して、自分で袋に詰める。

はじめは少し戸惑いましたが、やってみると意外と嫌ではありませんでした。むしろ、好きなように詰められる分、気楽なくらいです。

その帰り道、事務所でお客様にお願いしていることを、なんとなく思い出していました。

目次

自分で詰めるのが苦にならなかった理由

セルフ袋詰めだと、店員さんはレジに集中できます。そのぶん、列も早く進みます。

客のほうも、自分のペースで詰められます。潰れやすいパンを上にしたり、分けて入れたり。

ただ、それが気にならなかったのは、台の上に袋とテープがそろっていて、どうすればいいかの案内が書いてあったからだと思います。

何も用意されていない状態で「自分で詰めてください」と言われたら、たぶん不満が出ていたはずです。

自分でやること自体より、何をどうすればいいかが見えているかどうか。そこが大きかったように思います。

またそのパン屋さんは商品の価格がこの物価高騰の時代にかなり抑えめなのですが、オペレーションの工夫でスタッフの負担を抑えて商品の価格にも還元されているのかなと。

おそらくお願いするにあたっては最初は結構ドキドキしたと思います。普通はパン屋だと袋詰めしてくれるケースが多いからです。

最近でこそセルフレジも増えてスーパーなども自分で袋詰めをするというスタイルが定着していますが、お客様にお願いすることを明示するというのは最初の一歩が大きく大事になります。

ひとり事務所でも、お客様にお願いしていることがある

事務所の仕事でも、お客様にお願いしていることがあります。

通帳やカードの明細、レシート、即売会の売上の記録、年末の在庫の数。どれも、お客様の手元にしかないものです。

これはお願いしないと、仕事が進みません。ひとりの事務所で、全部を引き受けることはできない。できることとできないことの線は、どうしてもあります。

逆に、記帳や申告書の作成など、こちらが引き受ける部分もあります。ここは、お客様に詰めてもらう部分ではありません。

なので、ご依頼をいただいたときには、どこまでをお願いして、どこからをこちらが引き受けるのかを、最初にお話しするようにしています。

また事務所ホームページでも自分の事務所としてこうやっていきます、というのを明示しています。

どちらかが全部を背負うのではなく、分担がある。それだけのことですが、最初に言葉にしておくかどうかで、そのあとのやりとりがずいぶん違います。

顧問のお客様であればDropboxにフォルダを準備してそこにレシートや明細、領収書などのデータを入れてもらう、という形です。

相続のお客様でも面談の際にこれが必要ですということをお伝えしていますし、いつまでにとか取得の際の注意点なども併せてお伝えするようにしています。

お願いするなら、詰める台と袋を用意する

パン屋さんで気づいたのは、お願いする側の準備の大事さでした。

事務所でいえば、必要な資料のリスト、提出の期限、送っていただく方法。これが曖昧なままだと、お客様は何をどこまでやればいいのか分かりません。

以前メルマガで、「こちらの宿題」と「あちらの宿題」をはっきりさせる、という話を書きました。今回のことも、同じ話だと思っています。

資料がなかなか届かないとき、届かないのはお客様のせいではなく、こちらの用意が足りなかったのかもしれない。そう考えるほうが、次に打てる手が見えてきます。

最近は、お願いの仕方を毎回ゼロから考えるのではなく、自分の型にしていくことを意識しています。

資料のリストの書き方、期限の伝え方、送り方の案内。一度うまくいった形は残しておいて、次のお客様にも使えるようにする。

パン屋さんの台のように、いつ行っても同じ場所に同じものがある。お願いする側の準備も型にしておけば、お客様も私も、毎回迷わずにすみます。

役割分担は、手間を押しつけることではない

セルフ袋詰めは、お店がラクをするためだけの仕組みではありませんでした。客にとっても、気楽な面がありました。

事務所でも、分担がはっきりしているほうが、お互いに気持ちよく仕事ができると思っています。

できることと、できないこと。お願いすることと、引き受けること。その線を最初に引いて、お願いする側がきちんと用意をしておく。

仕事の範囲と責任についてはやはり整理しておいたほうがよいでしょうし、契約書を締結するのであれば明示しておくのがお互いに望ましいです。

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この記事を書いた人

ひとり税理士として独立開業した京都在住の税理士です。ひとり税理士としてチャレンジしていること、考えていることなどを発信していきます。

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