おはようございます、京都の所属税理士takasago(@co_develop)です。
事業計画書を作ろうシリーズの第③段として、数値計画は利益から考えようというご提案です。
ぼくもそうですが皆さん売上に目が行きがち、というか売上しか見ていない場合も。。。
せっかく計画を作るなら「利益からはじめよ」(issueからはじめよのパクリ(笑))
年商〇億円のワナ
よくテレビなんかで目にするのが年商〇億円の急成長企業のイケメンセレブ若社長、などというワードです。
イロイロと情報が渋滞していますが(笑)
ここで注目は「年商」というキーワードです。
年商と聞いて皆さんはどんなことを思い浮かべるでしょうか?ただ単にスゴイなっていうだけならまだしも、さぞ儲かっているんだろうなって思う方、いたら手を挙げてください。
年商というのは単純に言うと売上なわけで、利益ではないということ。これを忘れてはいけません。
もっと言うと利益が出ていてもお金が残っているわけではない。
この話をすると???ってなる人が必ずいるんですが、世の中には「資金繰り」という言葉と、「黒字倒産」という言葉があります。
資金繰りというのは簡単に言うと「事業のお金の回り具合」をさし、黒字倒産というのは「利益は出てるが銭はない」状態で倒産してしまうことをさします。
売上を上げていてもそれが全部現金ですぐに使える=支出できるならば問題ありませんが、売上の種類によっては何か月も先に売上金が入金になる場合があります。
一方で仕入れ、何かモノを売る際にも元手が必要です。仮にパン屋さんを例にして考えてみると、パンを売るためにはパンを作らなければなりません。(当たり前のコトを言うなと叱られそうですが)
パンを作るには単純に材料だけで考えてみると、小麦粉、バター、卵などが必要ですし、ぼくが好きなカレーパンであればカレーの具が必要です。
そう売る前に材料を買ってくる必要がありますね?売上の前にまず仕入れでお金がかかるんです。
ココが最大のポイントでよく忘れられがちです。
パン屋さんであれば基本的には現金商売ですから資金繰り自体は苦しくないことが想定されますが、これが建築業だと材料=建築資材だけでも相当になります。
支出が先行して収入が後追いしてくるイメージです。
なので財務会計・経理の知識を少しでもお持ちの方は先ほどの年商の話を聞いてこう思うことでしょう。
で、利益はでてんの?キャッシュはまわってんの?
テレビで見る分にはそこまで気にしないでもイイんでしょうが、コレが自分の事業になるともちろんワケが違います。大いに違います。
利益から考え始めてボトムアップしていく
利益の計算というのは
売上(収入)-費用(支出)=利益で計算されます。
売上からの引き算が基本的な形です。
簿記の勉強でもそう習いますし、みんな売上大好き。ぼくも売上大好きです。なのでどうしても売上をいくら上げようか、いくらに設定しようか、事業計画書を考えると売上からスタートしてしまいます。
でも先ほど書いたように重要なのは利益です。
利益から事業計画をスタートさせるとどういうイメージかというと。
税理士Tの場合を考えてみましょう。
税理士Tの一か月の生活費が15万円だとしましょう。
そして月々の税理士業を回していく、運営していく費用が10万円必要だとします。この運営していく資金のコトを運転資金と言います。
売上が仮に10万円だとするとどうなるかというと、
売上-費用=利益ですから、10万円-10万円=ゼロです。
事業は回せますが、生活が回せませんね?(笑)
生活費を利益から取ろうと思うと売上は25万円必要になります。個人事業主の場合は生活費は経費になりませんから売上が10万円だと生活費は丸々持ち出しになります。
会社の場合には給与が支給できますが、15万円の額面で手取りが果たしていくらになるか。
そう考えると25万円では売上は足りない、ということになります。
利益から考え始めるとはつまり生活費を利益にプラスしていって、必要最低限の費用をプラスして、必要最低限の売上を考えることに他なりません。
必要最低限の売上金額が分かれば何が何でもそれを維持し続ける必要がありますし、頑張れると思うんです。
売上から考え始めると青天井となって夢ばかり膨らむか、独立を辞めるかになってしまいそうで(笑)
売上ももちろん大事ですが、利益はもっと大事です。
まとめ
事務所のHPでメニュー、価格表を作っていると皮算用をはじめる自分がいます(笑)
とらぬ狸の皮算用にならないように本記事を書きあげた次第です!
あと三か月切ってんだぞオレ!もっと手を動かせよオレ!!
ということでご容赦ください。