わたしの好きな経済人のおひとり、山崎元さんの最新刊。
「一生、同じ会社で働きますか?」を読了しました。
転職に悩むかた、仕事の仕方に悩む方にオススメです。
著者を知ったきっかけ
山崎さんの専門は、資産運用ですが、最初に手に取った本はこれです。↓
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「会社は2年で辞めていい」ってなかなか刺激的なタイトル。
この本を手に取ったのは、ちょうどわたしが就活をしているときでした。
リーマンショックの翌年で、内定をもらうことがかなり厳しく、
わたし自身も大学4年生の年末年始を内定ゼロで迎えた頃。
当時、昼間は派遣社員として働き、夜間に大学に行ってました。いわゆる夜学ですね。
自分自身の選択でしたので、夜学に通ったことを全く後悔などしていませんが、
就活はとにかく大変でした。
内定がもらえず、自己否定の日々。
いま、内定がもらえていない大学4年生もいると思いますが、
わたしも結構焦っていました。
内定もらえないのって結構きついですよね。
社会から必要とされていない感が日々つのります。
でも、「会社は2年で辞めていい」を読んで、
就職きまらなくても死なないし、まぁあと少し頑張ってみるか、と思えました。
就活中の大学生には、「会社は2年で辞めていい」のほうが今回紹介する本よりもオススメです。
山崎さんは「転職のプロ」(笑)
山崎さんは今回の本を出版するまでに、なんと12回も転職しています。
成功もあれば失敗もあったのでしょうが、
その中身を結構あけすけに書いておられます。
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また12回も転職した人なんて、めったにいないですから、
転職の考え方、お作法など単純に読み物としても面白いです。
その中から、特に響いたワードをご紹介します。
個人の自由は会社の都合に優先する
雇ったり・雇われたりする関係は、どちらかがこの関係を解消しようとすれば解消できる、
基本的には双方が対等の関係だ。
(中略)
ルールに則って行動すれば、どちらからでも関係を解消できるというのが原則なのだから、
両社の利害が対立した場合、自分が辞める事で会社が困るとしても、
最終的には、社員が辞める可能性を十分考えずに行動した会社の経営に責任があるという
理解でいい。社員個人の自由は、会社の都合に優先するのだ。
ただし、辞めるにしても後味がわるいのも考えものなので、
最低限守るべきマナーや作法が本書には書かれています。
転職を12回も経験しているひとが言うと、説得力満載ですよね(笑)
わたしは独立を考えていますが、転職にしろ独立にしろ
いい形で組織から足を洗う(!)のに
あとを濁さないようにとは考えています。
ただそれも、会社の態度次第かなとも思いますが。
転職の最大の理由は人間関係?
調査数字を詳しく見たわけではないのだが、
自発的な転職の理由にあって実質的に最大のものは、
人間関係ではないかと筆者は考えている。
(中略)
世の社長さんたちに申し上げておこう。
「社員が、あなたの会社への不満無しに転職することは、まずない」
転職の理由はひとそれぞれです。
わたしが税理士事務所に転職したのは、単純に税務という業務、実務経験をつむための
キャリアアップのためでした。
今いる職場で経験できないことを経験するための転職は立派な転職動機です。
ただし、人間関係に起因する転職も多いのではないかというのが、わたし自身の実感でもあります。
人間関係は職場において必ず存在するものです。
独立すると組織に属さなくなるので、ひとりの時間が圧倒的です。
そのほうがストレスがないと感じられるひとは独立もありでしょう。(わたしもそうです)
就職と夢とを結びつけられる人は少数
学生や若いビジネスマンが、自分の「好きなこと」をみつけられないことについて
焦りを覚える必要はないし、まして負い目を感じる必要はない。
(中略)
「好きなこと」がはっきり自覚出来て、かつそれが自分の仕事であるという人は、
相当に好運なのだと思っておくほうが現実的だ。
組織に属していると、仕事は基本的に与えられるものです。
それが得意・不得意、好き・嫌いにかかわらずです。
わたし自身も今は組織からのおしつけられている仕事を日々、こなしています。
好きなことが仕事に占める割合が高い人の話やブログを読んだりすると
単純に「ええなぁ」と思ったりします。
人生における仕事の割合は非常に高く、いまバリバリと仕事をする世代であれば
仕事をする時間は少なくとも一日8時間はあるでしょう。
多い人では一日12時間、オフィスにいることもある、わたしにもあります。
その仕事の中で自分の「好きなこと」の占める割合を
100%にすることは難しいと思いますが、それでも割合を高めたいなぁと考えています。
そのための独立でもあります。
(組織に対する不満があることのほうが大きな要因かも)
まとめ
本書では、転職に限らず、仕事の仕方、会社との付き合い方、
同僚との付き合い方などを著者の実体験に基づき語られています。
転職をしたい方、今の仕事に悩んでいる方におススメです。