勤務時代の請求書作成は諸刃の剣。モチベーション、上がるか下がるか。

請求書

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おはようございます、いよいよ請求書を作るステージがやってきたひとり税理士のジンノです。

というのも、最近は営業活動ばっかりで税務をやったりというのがなかったもので。確定申告業務を何件かご依頼いただいて独立後に初の請求書づくりが目前に迫っております。(気分はアゲアゲです(笑))

独立後は当たり前に自分で請求書を作成するのですが、勤務時代も請求書作成をやっていました。勤務時代の請求書作成は諸刃の剣と感じていたので解説します。

 

目次

請求書作成はモチベーションアップと自分の仕事を見直すチャンス

ぼく自身の勤務時代の業務フローでいうとこんな感じでした。

申告書を作成し、所内でのチェック(税理士業界においては検算(けんざん)といいます)をする際に報酬規程に基づいて作成した請求書下書きを一緒に回します。

 

担当者が自分で請求書を作成する事務所なら同じような感じじゃないでしょうか。

[memo title=”MEMO”]後から説明する負の側面を防ぐために顧客への請求書作成を担当者じゃなくて所長しかしない、というハナシも聞いたことがあります。でも結局は元帳見たりすればわかるんで意味無いんですが。[/memo]

 

この時、ぼくはいつもウキウキしながら請求書を作成していました。

だって、自分の仕事がいくらになっているかハッキリわかるんですから、そりゃテンションも上がりますよね。

 

ですが、ある日事務所の経理を担当する女性職員さんからこんなことを言われました。

ウキウキしながら請求書をドヤ顔で見せてくるのジンノ君だけやで

 

な、なんですとー!!

 

担当者は検算が通ったら請求書を浄書して所長にハンコをもらい、コピーを女性職員さんにお渡しするんですが、3年以上一緒に仕事してきて初めて言われたこんなこと(笑)

 

というか、他にも10人近く請求書を作る担当者がいるにもかかわらず、みんな自分の作成する請求書に無関心なんですかね、どうだったんでしょう。コワくて聞けませんでしたが。

 

ぼく自身は事務所に所属して一番の下っ端クラスでした(担当者の後輩はひとりだけ、しかも年上)ので、ウブだったんです、たぶん。

 

そりゃもうウキウキしながら請求書を作って、ニヤニヤしていたんだと思います。

でもコレってとても大事で、自分の仕事がいくらになっているか、かかった時間と比較してどうだったか、というフィードバックは必要だとぼく自身は思っていました。

 

イイ仕事をすればイイ請求書を作っていいと思っていましたし、成果が目に見えるので業務に対するモチベーションになっていました。いまでもそうです。

 

それは勤務時代、雇われ時代でも必要なコトだと感じていましたが、一方で請求書作成がもたらす負の側面があります。

[box class=”box29″ title=”サービスメニューはこちら”]

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いくらが上納になるか分かるリスク

ぼくが負の側面に気が付いたのは事務所をやめる1年前ぐらいです。おそ!って思いましたかね。

[alert title=”注意”]事務所にはおよそ4年9か月在籍していましたが、3年9か月は今から説明する負の側面に全く気が付かずウキウキと仕事をしてニヤニヤと請求書を作っていました。

気づくの遅すぎという意味でウブですね(笑)[/alert]

 

負の側面というのはタイトル通りで自分の請求のうちいくらが「上納」か分かるということです。他にいい表現があればいいのでしょうが、思いつきませんでした。

 

上納とは

政府などに金品を納めること。「上納金」

年貢米。年貢

という意味です。

 

つまりは、自分が作成した請求書の請求金額が自分の給与に反映されるかが分かる、つまり事務所に流れていく分が分かる、ということです。

 

ニヤニヤ請求書を作成していた若ハゲはある日突然気が付きます。

[say img=”https://i2.wp.com/co-develop-ing.com/wp-content/uploads/2018/05/f_f_event_73_s512_f_event_73_1bg-1.png?w=512&ssl=1″ name=”wakahage”]この請求金額のうち給与としていくらも入んないよな[/say]

 

分かっていますよそりゃ、ぼくだって雇われですし、サポートしてくれる職員さんの給与や上司やボスの給与、事務所の利益を稼がなけりゃならないことも。

 

でも相続税の申告って単価が高いですし、揉め事にも巻き込まれがちです。それも矢面に立たされる場面が圧倒的に多く、板挟みも板挟み。

 

[say img=”https://i2.wp.com/co-develop-ing.com/wp-content/uploads/2018/05/f_f_event_73_s512_f_event_73_1bg-1.png?w=512&ssl=1″ name=”wakahage”]それにしても割に合わなくね?[/say]

こう思ってしまうともうウキウキとニヤニヤとしながら請求書を作るテンションではなくなります。

 

あれだけ楽しく作っていた請求書がもはや遠い存在というか、現実を突き付けてくるお手紙のような感じになってしまって、テンションが上がらなくなってしまいました、とさ(笑)

 

こう感じ始めると人間はイロイロと考え込んでしまうもので、ぼく自身の独立の直接的なキッカケではないですが、独立に向けて考え始める要因のひとつではありました。

まとめ

勤務時代には心を無にして請求書を作ることはぼくにはできませんでした。お客さんに提供できたサービス・価値と自分の仕事とのバランス、そういうものを感じたかったというのが正直なところです。

来週以降、確定申告に関する請求書を作成してお渡しする予定ですが、楽しく作れるマインドが戻ってきて嬉しく思います。ニヤニヤしてたら注意してくださいね(笑)

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この記事を書いた人

ひとり税理士として独立開業した京都在住の税理士です。ひとり税理士としてチャレンジしていること、考えていることなどを発信していきます。

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