こんにちは、日曜日はゆっくりと昼間にブログ更新をしている
所得税理士ブロガーのtakasago(@co_develop)です。
今日は昨日観た映画「LION 25年目のただいま」について感想などをまとめます。
※ネタバレしますが、タイトルがネタバレしているのでご容赦ください。
あらすじ
[amazonjs asin=”B075MSDLZJ” locale=”JP” title=”LION/ライオン 25年目のただいま(字幕版)”]
こちらの映画ですが、2016年に公開された作品です。
5歳の時に、インドで迷子になった少年が
オーストラリアで養子になり、大人になった主人公サルーがふとしたきっかけで
インドにいる自分自身の家族、生まれた場所を探し求めるストーリーです。
この主人公がわずか5歳のときの記憶を頼りに
家族と生まれ故郷の場所を探して使ったツールがGoogleEarthでした。
この話はbased on a true story つまり真実に基づく話なのです。
家族と故郷を探し求める主人公の演技も素晴らしく、
そしてインド、オーストラリアの景色の描写も美しく、
ストーリーもさることながら映像の美しさにも心打たれます。
最終的には主人公はGoogleEarthで見た場所と
自分自身のかすかな記憶から、家族と生まれ故郷を見つけ出すことができます。
アイデンティティーとは
この作品では主人公は非常に苦悩します。
自分の出自は間違いなくインドでありインド人の家族がいる。
一方で、施設に保護され奇跡的にオーストラリアはタスマニアの
夫婦に養子として引き取られ、教育も受け、何不自由ない生活を送る自分。
決して裕福ではないであろうインドの家族と
何不自由ない自分自身の生活。
母と呼べる存在、養父母がそばにいて愛されている状況と
25年経った今でも自分を探し続けるもうひとつの家族。
自分とは何者なのか、このままでよいのか
その葛藤の中で主人公はもがき苦しみます。
まぎれもなくアイデンティティーに関する問題です。
国立国語研究所の外来語言い換え提案によりますと
アイデンティティーとは、独自性、自己認識として言い換えられると。
自己認識=自分が何者であるか、それを追い求めるのが本作です。
そして主人公は最後に、実母に会いその旅を終えます。
彼は自分自身が動き続けることで奇跡を手にすることができました。
インドの方の申告をしたことが偶然にもあります
ぼく自身とインドとの関わりがあるかというと
行ったことはありませんが、昨年、じつは日本で働くインド人の方の
所得税確定申告を担当しました。
その方の身分証明書を拝見したのですが、
名前しか記載されておらず、不思議に思った記憶があります。
電子申告をしたのですが、どういう風に電子申告開始届を提出したかは
分かりませんが、とにかく電子申告できたので
名前だけでも申告できるんだ、という記憶が残っています。
それはそうと、インド人のその方は当然、名前しかないわけではなく
苗字、いわゆるfamily nameもあるはずですが、先方の担当者に聞いても分からないと。
Google先生で調べてみたところ
インドの方は苗字と出身地でカーストが分かってしまうのだそうです。
カースト自体が差別につながるので、
いわゆる下の名前だけで日々を過ごす方も多いそうです。
エンドクレジットでは、今でも年間8万人のインド人の子どもが
行方不明になっているというデータがあるそうです。
インドは現在、IT大国として名をはせ、
大量の技術者が世界中で働いています。
人口爆発とIT技術者の増加で、
インドでは貧富の格差が非常に大きくなっており
その代償がこの映画のようなハナシの根源なのだとしたら
皮肉以外の何物でもありません。
まとめ
何はともあれ、壮大なストーリーと
美しい映像は観る価値ありです。
ぜひご覧ください。