独立までに何年修行すべきか、すべきでないか

独立前の修行

おはようございます、京都の若ハゲ税理士ジンノです。

税理士として独立を目指したい受験生とお話する機会があると「どれくらい税理士事務所で実務経験、いわば修行・下積みをしたほうがいいでしょうか?」と聞かれることがあります。

先日Twitterでも似たような内容のtweetを見かけました。修業期間が必要か否か考えてみます。

 

目次

やりたい業務があるなら転職もあり

以前相続のセミナーにご参加いただいたから「相続に関する業務がしたい」というご相談があり、中小の税理士事務所だと相続案件がそれほど多くないので経験できる機会がそもそも少ないから転職するのもアリじゃないか?とアドバイスをしたことがあります。

 

結果、およそ一年半後に偶然にも再会することががありお話を伺うとやっぱり相続業務を経験したいので相続専門の税理士法人に転職したとのことでした。

 

その方は税理士試験があと確か1科目の状態で登録した後の自分のキャリアを考えての行動だったようです。

 

確かにひとつの事務所での経験できることには限りがあるのも確かなので自分が経験したい、独立後に柱にしたい業務があるのであればそういったことを経験できそうな事務所に転職するのはいい選択だと思います。

 

ただし、本当に独立をするつもりなのであれば何年間みたいな形で自分で決めておいたほうがいでしょう。

 

一般的に給料面の待遇が良く職場環境も良い、いわゆるホワイト事務所だと独立に対するモチベーションは下がります。大きな海にこぎ出さなくても勤めて雇われているほうが安定はするからです。

 

ぼくの場合は給与面はそこそこよかったですが職場で自分が適正に評価されていないという思いと、もっとお客様に対して自分自身がサポートを提供したいということを考えて独立しました。

 

どこまでいっても完璧な状態はやはり難しいのが実情です。

 

[box class=”box29″ title=”サービスメニューはこちら”]

[/box]

独立前の不安のひとつ

独立する前の不安としてもし経験したことがない業務がきたらどうしようか、という不安は確かにありました。

 

ぼくの場合で言うと組織再編やM&Aなどは事務所で全く未経験でしたし業種も経験したことがないものもあります。

ただ自分一人ですべてのことを網羅しないと独立できないと考えてしまうと結局いつまでたっても独立は出来ません。絵に描いた餅になってしまいます。

 

所詮と言うと語弊があるかもしれませんが、所詮はひとりの税理士なわけですからマンパワーもそうですし経験できることにも限界が必ずあります。

 

もっというと経験できたからと言ってそれで不安が解消するかというと全くなくなることはないんじゃないでしょうか。

 

こういった不安への対処としてはそもそもお引き受けしないようにする(独立をするとこれが可能です。)、もしご依頼があったときに相談したり一緒に共同受任してくれるような先輩を見つけて繋がっておくことが大事です。

 

先日ぼくも相続税のことで更正の請求という手続きをしていたのですがその内容に疑義があり、税務署長宛の再調査や審査請求も視野に入ってくることがありました。

 

そもそも税務調査でお互いに妥協点が見つかりそこに落とし込めれば審査請求はお客様の精神的、費用的な負担も大きいですし避けたほうがいいことです。

また、審査請求手続きそのものをぼく自身は全く経験したことがなかったので、そういった方面に明るい先輩税理士さんに先日相談に伺ってきました。

 

自分自身の勉強はもちろん重ねつつ新たな対応や知識、今までやったことがないことに対してどう対応するかは日ごろから考えて対策しておきましょう。

 

ぼくも法人関連の業務で不明なことを聞ける先輩税理士がいて心強く思っていますし、反対にぼく自身も若手の税理士さんから相続の業務について相談されたり共同受任することがあるのでお互いに補完しあえる関係はあっていいと思います。

 

[list class=”li-check”]

[/list]

修行期間は目的次第

もし自分のキャリアの選択肢として独立があって、やってみたいなと思っているのであればすべての実務に精通、経験をすることが難しい以上、早いに越したことはないとぼくは考えます。

 

自分自身に足りないことが多いととても不安です、確かに。

独立する前は経験していない業務ももちろんありましたし、営業活動もうまくいくのか全く不明でしたが勢いで独立をしました。独立にもエネルギーが必要です。

 

もしこの業務を独立後の柱にしたい!みたいな希望があれば期限を切ってそういうことを集中的に経験できる税理士事務所、税理士法人に転職するのはありです。

けど自分の経験が少ないからという理由だけで独立を遅らせるのはもったいない。

 

独立した後のほうが独立する前よりもぼくは経験できたことがたくさんありますし、先日も久しぶりの分野の税務がありましたが調べつつ思い出しつつ乗り切ることができました。

 

修行期間と捉えるのであればいつその修行を明けるのかは決めておいたほうがリミットがあるということを意識はしやすいです。

何事にも遅すぎることはありませんが、時間は有限であることもまた事実ですので、思い立った時に独立に向けてどんなステップを踏んでいくのか考えておきましょう。

 

おカネが貯まったら、もっと実務を経験したら、と思っているとタイミングを逃してしまう可能性は高いです。

独立にもエネルギーが必要です、ポジティブであれネガティブであれ。

 



まとめ

独立前の修行期間が必要か否かについて考えてみました。

税理士登録の要件を満たしていて登録できるのであればすぐに独立でもいいぐらいです。時間の使い方次第なのでキャリアについて考えてみる機会を持ってみましょう

 

もし記事を読んで「役に立った!」「おもしろかった!」と感じていただけたなら、とても嬉しいです。

下のリンクを踏んでからお買い物していただくと、ぼくにジュース代ほどが入ります、もっと嬉しい。

※カツラなど目につくやもしれませんが、もし買っていただいたらかぶります。



よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

ひとり税理士として独立開業した京都在住の税理士です。ひとり税理士としてチャレンジしていること、考えていることなどを発信していきます。

目次